セイナ救出大作戦②
セイナを救出すべく廃教会に来た少女たちは最初の障壁を突破し先へと進む。
私たちは底が見えない暗闇を松明の光を頼りに進んで行った。
二百メートルほど進んだ所に小さな木の扉があった。中は薄暗く直径十メートルの円形で薄暗く対の位置にある扉の前には男とも女とも言える容姿をし胸に金属製のプレートと革製の長手袋に、脇にロングソードを差した人が立っていた。私は鞘からこの暗闇にも負けないくらい黒い刃の付いた剣を抜いた。相手も鞘から銀色に光る剣を抜いた。
相手が足に力を入れ踏み込んだと同時に私は足と腕に目一杯力を込めた。
刃と刃が火花をあげてぶつかりあったあと直ぐに距離をとった。
「なかなかやりますね。だけど今は時間がないから。」
私は前に跳ぶ様に突進しながら右肩に向かって剣振り下ろそうとしたそして思いっきり力を込めて角度を変えて脇腹になまくらの刃を当てて怯んだところで頭に重いのを当てた。
髪の毛で多少クッションとなったが足元がおぼついて行き遂に倒れた。
私は相手に敬意を現しつつも先に行ったイーヤさんたちと合流すべく。反対側の扉に入った。この先にセイナがいると思うと早く行かないとと思った。
また少し行った所大きな石造りの扉があり、その前には先に行ったイーヤさんとジェードさんがいた。待っていた二人は私が来て準備が整ったかのような顔をして扉を開けた。
中はドーム状で薄暗く、壁のヘコんだ所に幾つもの火を灯したろうそくが置いてあり、その広場の中央に魔法陣が描かれその真ん中にセイナが倒れていた。
ジェードさんがセイナに駆け寄ろうとした時、暗くなっている所から青年ぐらいの男が出て来た。
「やあやあ、どうもどうも。ようこそ私のお家へどうぞごゆっくりお過ごし下さい。儀式が終わるまでな!」
そう言うと男は手を叩いた。
私たちの後ろから男たちが現れて私たちを拘束した。私は抵抗したが力が強く何もできずにそのまま意識を失った。
目の前が明るくなった頃イーヤさんが私を呼んでいた。
私が目を覚ましてセイナの方を見るともう既に魔法陣が発動しかけていた。そのまま段々と光が強くなり最後には黒い煙がセイナの中に流れ込んで行った。
そしてジェードを抑えていた男は笑いながら言った。
「全ては完了した!」
そう言った途端ジェードが力比べに勝ち男は後ろに倒れて、そのまま空間ごと潰れたトマトの様になった。
セイナはムクッと体を起こしながら言う。
「誰かしら、私をこっちに呼んだお利口さんは。」
彼女はセイナの体を見回すと
「みすぼらしい体、せっかくだし美しくしてあげる。」
彼女の足元に見慣れない形の魔法陣が広がり足元から頭にかけて、登って行くと十四歳位の見た目から二十代大人の女性になった。
「うんうん、これよ、この姿よ。さあ、じゃあ思う存分に遊びますか。まずは、そこのデカブツ。」
そう言うと、ジェードさんの鳩尾に細い腕をめり込ませた。あの巨体を一撃で飛ばし、壁にめり込ませた。そして、イーヤさんに向かって跳躍してイーヤさんの脇腹に蹴りを加えた。そして、私の方を見てニヤけながら言った。
「コイツらを本気で潰せば、この体の餓鬼はとても悲しむだろうな。」
そう言いながらこちらに向かって来た。
私は間一髪剣でその拳を受け止めた。私はすかさず剣のなまくらの刃を頭に当てようとした。しかし、彼女はこう囁いた。
「いいぜ、私を殺せばこの餓鬼も一緒に死ぬ。私は優しいから選ばせてやるよ。この餓鬼を殺すか、この世界が死ぬか。」
私はつい躊躇った。友達であるセイナを殺すか、友達を取り世界を見殺すか。この選択はどっちに転んでも私が苦しむ選択だ。私は視界が揺らめく程悩んだ。
すると突然、あの森で聞いた懐かしい声が聞こえた。
「僕が第三の選択肢を作る。だから、今は攻撃を耐えて。」
私は久々の声に動揺した。
読んで下さりありがとうございます。
いやはや、第三の選択肢とは何なのでしょうね。白ちゃん頑張れ。




