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転生魔王の私はいずれ勇者に殺される  作者: 神星海月
第二章:天落星壊

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其の八十三 其れは天を落とすが如く 弐

 視界が揺れる。心が燃えるように打ち震える。全身の震えは止まらず、鳥肌となって私にそれを気づかせる。


 則ち、───感動。


 気づけば私は戦場にできた空白地帯の中で立ち尽くし、天を仰いでいた。


「ふぅ~~~」


 深呼吸。昂る気持ちを落ち着けるがしかし。


「こんなんじゃ止まらないよなぁ~!!!」


 小声で、しかし確かに叫ぶ。そうでもしないとこの高鳴る心が爆発してしまいそうだったから。


「おい馬鹿ガキッ!なに突っ立ってやがる働けっ!」


 飛んでくる罵倒だがしかし。今の私には気にならない。些細な事であり、あとであのバカに奢らせることがすでに確定しているからだ。


「はぁ………っ!!!くっぅぅ!?」


 鎧袖一触。迫る敵を消し去りつつ激情を抑える。・・・のだが。


「嗚呼…良い。最高。テンション上がる。あの主従イイ。互いに信じあって?いや理解し合って。やるべきことをしてるだけなのに映える。一瞬で場の流れをもっていったのもいいし騎士たちの動きが格段と上がったのもいい。死を恐れず、死を厭わず、だけど死を望んでいるわけではない。そんな動き。迷いが消えて一つの生き物として動き出した。騎士団の本領発揮ってこと?それいいなぁ。一人の活躍で、戦場が変わるってことでしょ?いいじゃん。好き。大好きそういうの。でも個人的にはこの頑張りの後に敵側も強化されて再び劣勢。負けかけるも命懸けも命懸け、何もかも失う覚悟の決死の攻防の末勝利みたいなやつが好き。そのまま負けるのでもいいかもだけど結局はハッピーエンドが好きなんだよね私っ!」


 だから、だから収まれこの鼓動。この激情。ドラマチックで劇的な結末が見たいんだろ?この後の悲劇からの大逆転が見たいんだろ?絶望が希望に塗り替えられるところが見たいんだろ?


「ならっ、動くなよこの体ぁ!!」


 止まれと脳は言う。理性が言う。

 倫理も常識も捨て去った私に残されたのは魔王的思考と場当たり式思考の二つだけ。

 だから私がサボることで生じる犠牲は気にしない。逆にそのあとに訪れる悲劇を欲している。


 だから、いま私は動きべきじゃない。動いたら、勝ってしまう。今こっちの軍は勢いづいている。私も多くの敵を消し去った。このままいけば勝てる。ボスにたどり着ける。そうなれば…


 簡単に終わる戦い。余裕の勝利。


 そんなものに興味はない。面白くない。スパイスが欲しい。だけど。なんだけど。だというのにっ!


「感情が体を突き動かすんだよなぁ!?」


 中てられた。場の空気。彼らの熱意。覚悟。使命感。儚い命。その全てが。私をその気にさせてしまう。


「周りが死闘してる中っ!つっ立っていられるほど辛抱強く無いんだよね私ぃ!」


 もういいや。思考は捨てた。余裕の勝利?勝ってしまう?それじゃつまらない?


 ───何言ってやがる?


「今!この感情に振り回されないほうがつまらないだろう!?」


 そうだ。それでいい。これこそが私。気分屋で、我儘で、傲慢な、刹那主義の、───霧雨。


「『気分屋』キリサメ」


 今思い出した。かつての、前世の俺はそう呼ばれていた。ほかの面々がなかなかにちゃんとしたカッコイイ二つ名を持っていたのに対し俺だけが三秒で付けたかのようなこれだった。


 まあ、割と気に入ってはいたからいいけど。


「少しばかり、感傷に浸ろうか」


 気分屋。俺を知る奴らは皆そういう。あるいは、クソガキと。


「・・・今と変わんねぇな?」


 ともかく。私が気分屋でどうしようもないロクデナシなのはわかった。

 なら、どうする? 


 決まっている。答えは一つ。


「責任転嫁。これに限る」


 大人がやれば叱られ、嫌われ、社会の恥として生きていくことになる。

 だがしかし。子供ならば違う。叱られることはあるだろう。嫌われることも当然ある。しかし唯一大人と違うのは、社会の恥にならないこと。なにかあっても「まぁ子供だからなぁ…」と多少許される。評価は下がるが、それだけ。すぐに死ぬわけではない。

 よって、子供は責任転嫁という技術を切り札として持つべきであるわけで。況や幼児となればどうだろうか? 許されるに決まっている。許されない道理がない。それはつまり。


「ははっ。よく聞けラスボス!今からは本気でいくぞ!私ももう手加減しない、フルスロットルで駆け抜ける!だから!これでてめぇがあっさり負けやがったら許さねぇ!!お前が死んで私が楽しめないのはお前が悪い!生き残れないお前が!簡単に死んだお前が! 私の参戦でこの戦いがあっさり終わって、私が楽しめなくても! それは全部お前が悪い!!」


 責任転嫁ここに極まれり。


 暴れたい。負けかけたい。その双方を選ぶことはできない。相反することである。だから、期待する。押し付ける。

 私は好きにやる。だからお前は私に合わせろ。できないならお前が悪い。

 独裁。自己中。ジャイアニズム。なんとでも言えばいい。誰が批判しようと、世界は私に味方する。


「舞台の主役は私じゃない。それは勇者たるヴィクトリアとその騎士であるセバス。だけど、だからどうした?私が暴れて目立ちすぎる?主役を奪う? 

 ───うるせぇ黙れ。私に喰われるお前らが悪い」


 全部、人のせい。私は悪く無くて。悪いのはいつも周りか世界。


「私はいつだって好きに動くぞ」


 だから合わせろ。私の期待に応えろ。それができないなら……

 だから、対等でいたいなら死ぬ気で頑張れ。


形態変化(モード) 龍人(ドラゴニア) 職業(フォーム) 狂戦士(バーサーカー)


 尾が生え、眼に緑光が灯る。失われた右腕には何も無く、壊れボロボロとなった鎧を纏い、左手に戦斧が握られる。胸元の紅玉のペンダントは形を変えブレスレットとなって左腕に着けられ、怪しげな光を放つ。


「戦闘、開始」


 ふっ、と。意識が落ちた。



 ━━━━━━━━━━━━━━



「すっ…ごい…」


 思わず、といった様子で周りから声が漏れた。戦場を見渡せばその感嘆も、畏れも、その全てに納得がいく。とりわけ、誰よりも強く猛っている彼女のことは。


「シオンちゃん…」


 普段の姿からはまるで想像もつかないような荒々しさ。圧倒的な暴で以て戦場を支配している。


 ───あれが、彼女の本性?


 根源的な不安が私の意に反して身を縮ませる。恐怖。彼女がもし敵に回ったらと思うと恐ろしくてたまらない。もし、私がもっと弱ければ、私一人の身であれば、わたしではどうすることもできないのだろうという諦観に包まれることができたかもしれない。

 彼我の力量を図り切れずにいられたら。圧倒的な力の前に屈することができれば。そう思わずにはいられない。


 でもそれはできない。なぜなら私は王族だから。なぜなら私は勇者だから。私には無辜の民を、人を守る責務と義務がある。最悪から目を背けることはできない。


 だけど、だからこそ思う。私の力は対象を強化すると同時に対象の最大限の力を引き出す。それはつまり無意識に理性がセーブする力をも引き出すということであり、同時にその本性をも呼び覚ますことにもなる。


 シオンちゃんのあの残虐性、暴力性が本人の資質によるものであるのなら、危険だ。危険、すぎる。

 今までもその気持ち少しで国が亡ぶことになるというのは分かっていた。けどそうはならないと思っていた。所詮は空論。シオンちゃんは優しくて、甘えん坊で、ちょっぴり過激だけど個性の範疇にとどまるくらいの、そんな人間的な龍だと思っていた。よっぽどのことがない限り人間と敵対することはなくて、距離感さえきちんとしていれば問題ない。そう思っていた…けど…





 私はシオンちゃんのことが好きだ。大好きだ。

 自分でもちょろいとは思うけれど、初めてお姉ちゃんと呼ばれたときから私の中でシオンちゃんの存在は大きく、どうしようもなく無視できない存在になっていた。

 私は人とのつながりに、親愛の情に飢えている。


 あの日、このダンジョンからあふれたモンスターに国が蹂躙された日、私は家族のほとんどを失った。知り合いの、友達のほとんどを失った。前線で民を守ろうとした家族は死に、周りにいた友人たちは私を守るために死んでいった。

 モンスターと戦い、血まみれになって独りで死ぬんだと思った時、セバスと出会った。そして、セバスすら私を守って死のうとしたとき、私はこの他者を過剰なまでに強化する力に目覚めた。

 最期に残ったのは最後まで騎士に守られたお父様と、セバスに守られた私。それに気づいたとき、絶望した。


 セバス以外を救えなかったのは私のせいだ。私がもっと早く力に目覚めていればもっと救われた人がいたはずだ。みんな。みんな生きたかったはずだ。死にたかった人なんていなかったはずなんだ。そう自分を責めずにはいられなかった。


 だから、距離を置いた。生き延びた人々が互いに寄り添い、協力して生きる中、私は表面上は寄り添い、心に壁を敷いた。二度と好きな人に死んでほしくないから、好きな人をつくらないようにした。苦しかった。復興のために私が力を使う度、みんなは私に感謝した。敬った。笑顔を見せた。生活が苦しいはずなのに「いつもありがとう」と言って様々な物をくれた。そのたびに好きになりかけて距離をとる。我ながら酷い対応をしたものだと思う。だけど当時の私にはそうするしかなくて。傷つき空いた心を埋めるようにセバスに依存した。


 しばらくが経ってセバスの寿命が減っていたと知って初めてこのままではいけないと思いなおした。一番の頼りさえ失って、セバスとの距離感すらぐちゃぐちゃで。最近は何とか落ち着いたけどそれでもどこか変な感じで…


 だからシオンちゃんには救われた。救われようとした。龍なら死ぬことはないだろう、初対面での致命傷から生き残ってるから死なないだろう。そんな風に、不本意に失うことにはならないだろうと思った。

 だから「お姉ちゃん」と呼ばれたとき、私は拒絶しなかった。できなかった。

 私は友達が欲しかった。失うことのない友達が。だけどそれ以上に。家族が欲しかった。お父様はいるけれど、いつも仕事で忙しくて、私も責務を果たすべく動き続けてたから距離は遠くて。セバスは主と従者の距離感を崩そうとはしなくて。だから…


「死なないで…」


 私は…ダメな王女で、ダメな勇者だ。


「死なないで…シオンちゃん…」


 わかっている。シオンちゃんが危険なことも、できればここでボスと相打ちになるとかで戦死してくれたほうがいいことは。でも。シオンちゃんは私の家族だ。妹だ。血のつながりはなくても。書面上の関係すらなくても。あの子がそう呼んで、私がそう思えば家族なのだ。だとすれば。だとするならば。今。 私がすべきことは何だ?


「”頑張れ、みんな。頑張れ、シオンちゃん”」


 声援を送れ、それが、それだけが私にできることだ。私に与えられた力を使え、使い果たせ。そうしなきゃ、


「────姫様!」


「ぇ?」 


 声が聞こえた。いま、誰かに呼ばれた。いったい誰が?


「・・・にも!」


 やっぱり聞こえた。けど近くじゃない。どこ?誰が呼んでるの?なにを求めてるの?どうすればいい?私は、何をすれば…!


「もう一声っ!」


「シュリヴァン…さん…?」


 今度ははっきり聞こえた。いまのはシュリヴァンさんの声だ。でもいったい何を求めて?一声って、何を?強化?それは無理だ。もう限界までしている。これ以上求められても答えられない。じゃあ、どうすればいいの?


「ぁ…わた、し…?」


 動かなきゃ。なんかしなきゃ。これじゃだめだ。みんな頑張ってる。私は何をしてる?応援?強化?それだけでいいの?でもどうすればいいの?できることは全部やってる。戦闘に参加したって邪魔になる。それに集まってる回復役の人たちを守るには近くにいなきゃだめだ。じゃあ、これ以上は何もできない?


「えい!」


「っ!?」


「いくら気持ち悪くても無視はかわいそうだよ?せめて反応くらいは…ってどうしたの?」


 痛い。頭が、痛い。涙が出そう。


「なに、なんで泣いてるの?強くたたきすぎた?ごめんね?うちの馬鹿二人はこのくらいじゃないと効かないから…あ、そっか、強化か。ごめん。つい何時もの感じでやっちゃった。本当に、ごめんね?」


「ドーラちゃん…ううん。大丈夫。ちょっと、痛かっただけだから。それよりいきなりどうしたの?」


「う~ん?ほら、ヴァンが無視されて気落ちしてるからさ。あれで戦線抜かれたら許せないからね。だからちょっとヴィクトリアちゃんに一肌脱いでもらおうと思って!」


「ええと?ごめんね、私は何をすればいいの?」


「ん~?聞いてなかったの?」


「・・・うん…」


 あぁ…私は…失敗して…今やれることすらできないのに、いったい私に何ができるの?


「ヴィクトリアちゃん?もう一回言わせるから今度は聞いててあげてね?」


「あ…うん」


 シュリヴァンさん…私に何を求めるんだろう?私にできることだといいけど…


「姫様!!」


「ぁっ」


 くる。要求が、来る。


「シオンちゃんだけズルいんで俺も名指しで応援してください!!  ッテいたぁ!?」


「・・・・・・・・・・・・っぇ?」


 いま、なんて?


「ちょっ!ロゼ!?やめ!やめろ!?死ぬ!死ねる!」


「死ねば?変態」


「変態じゃねぇし!でもせっかく応援されるならその他一括りより個別のがうれしいだろ!?」


「うわぁ…」


「ドン引きやめて!?って!?」


「よそ見なんてしてるからそうなるのよ」


「見てないで助けてくれませんか!?」


「うるさい」


「ちょっ、ドーラ!助けて!助けてくださいお願いします!」


「回復はするから頑って?」


「お~!あざすっ!ほんと天使!神様!生きて帰ったら崇め奉ります!ふっふっふ、これでお前らなんて余裕だぜ!」


「なら応援はいらないわね?」


「それは要る!?」


「敵もいないし、要らないわね?」


「・・・・・・要ります…せん!大丈夫です!改心しました!俺めっちゃ頑張ります!」


「ふ~ん。なら頑張りなさい」


「え、あのちょっとどこ行こうと?」


「他の場所の応援よ」


「あの、俺は?見るからにやばい量…はい、すいません。頑張ります」


「よし」


 ・・・・・・・あ。えっと?ようやく思考が戻ってきた…のだけど…?


「よかったね。これでヴィクトリアちゃんが頑張る必要はなくなったね」


「えっと、いま。確か、名前を呼んで応援してって言われた気が…」


「・・・うん?そうだよ?でももう解決したから大丈夫だよ?」


「そう、なの?」


「うん」


「そっか」


 必要、ないのか。


「”頑張れ、シュリヴァンさん”」


「「「ッ!??????」」」


「え、え?」


 急に視線が集まって?


「・・・・・・・ッシャオラァ!!全員纏めてかかってこいやぁ!上げてくぞォ!?」


 すっごい…。

 小声だったし、てっきり聞こえないかと思ったけど…こんなに喜んで、頑張ってくれるなら呼んだ甲斐があったなぁ。


「ど、どどど如何したのヴィクトリアちゃん!?いいんだよやらなくて!?」


「うん…でも、私にできることをしようかなって…」


「できることって…もう!ヴィクトリアちゃんはもっと欲張っていいんだよ!?あんな風に自分を安売りしちゃダメ!」


「えぇ?でも私は皆を強化してるだけだし…」


「いやいやいや!!それだけで十分だよ!何を頑張ろうとしてるの!?」


「え?」


「い~い?こんなに大勢を、こんなに強化できるのなんてヴィクトリアちゃんしかこの世界にいないの!つまり強化それだけで一番役に立ってるの!頑張ってるの!これ以上頑張られたら私たちの立つ瀬がないの!だからどっしり構えて待ってて!わかった!?」


 役に立って…は、いると思う。世界で私だけなのも…そう。だけど…


「もう!仕方ないなぁ〜!」


「えっ!?」


 顔近っ、手熱い。


「どうしても悩みすぎるヴィクトリアちゃんのために!貴方の大好きなシオンちゃん風に教えてあげる!」


 シオンちゃん…風?


「強いなら強い奴なりの行動をしなさい!自分のことを信じられないなら周りの信じる自分を信じなさい!悩みがあるなら自分に素直になりなさい!そんで最後に!我儘に生きなさい!」


「我儘に…」


「そう!シオンちゃんとデートしたいんでしょ!なら認めてもらわなくちゃ!そのためにできること!あるでしょ?」


 シオンちゃんに認めてもらうためにできること。


「・・・わかった」


 確か、シオンちゃんは理性を失う前にこう言ってた。

 主役は、私。私と、セバス。他にもいろいろ言ってたのはあんまり分からなかったけど。そう言ってたのは確かだから。


「私が、私たちが主役だと証明する。それで、対等だと証明する」


 そうだ。そうだった。シオンちゃんは龍で、上位存在で。だけど私も。勇者で、上位存在と戦える怪物だ。なら、もっと自由になれるはず。シオンちゃんみたいに。もっと。我儘に。自分の欲望のままに…!?


「ありがとう。ドーラちゃん…目が覚めた。戦闘中で遅すぎるくらいだけど、今から全力で行きます」


「うん!頑張って」


 ありがとう、本当に。貴女がいてくれて良かった。悩んでる時に救ってくれる"友達"ができて、よかった。


「けど、シオンちゃん風っていうのはよくわからなかったかな?」


「嘘!シンプルな内容で、ちょっぴりふざけてて、わかりやすい一言で伝える。シオンちゃんっぽくない?」


「う〜ん?あんまり分からないかも」


「嘘〜!?」


「でも、効果はあったよ?だから気にしないで」


「はぁ〜、うん! 今度のデートでシオンちゃんのこと知ろ〜」


 むっ。そっか。私が知らないだけなのかも?


「ならなおさら活躍しなきゃね」


「うん!」


「・・・セバス!」


 そう呼べば、前線から風が吹き、返り血で紅に染まった人影が現れる。


「・・・はっ!」


「負担をかけてごめん。だけど私のために戦ってください」


「もちろんです。この命に代えましてもご命令を遂行します」


「うん。じゃあ、言うね?」


「・・・・・」


「"我が権能【()()】を以て、我が騎士、セバスティアン=エルワン・タルデュに命ずる!その命を必ずや残し!我が敵を討て!"」


「はっ!」


 斬閃。敵が消える。


「・・・セバス」


「何でしょうか?」


「やり過ぎ」


「・・・ですね…」


 敵の消えた大広間で私たちは笑った。






若者は大いに迷いなさい。その苦悩が成長に繋がるのです。複雑に考えすぎて答えが見えなくなった時は気楽に考えなさい。意外と単純なものです。それでも無理なら人に尋ねなさい。青天の霹靂、快刀乱麻を断つ。何気ない一言で救われることもあります。

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