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転生魔王の私はいずれ勇者に殺される  作者: 神星海月
第三章 神獣激突

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其の百十一 盟約、旅立ち

 

『グゥ…ひどい目に遭った』


「追撃してないだけ温情よ?」


『しておったら主はこの世にいない』


「それはそう」


 喉奥への一撃からしばらくかかってようやく落ち着いた竜王様だけど、実はあれが有効打だったかと言われれば微妙と言わざるを得ない。

 なにせあれは確かに苦しいけど苦しいだけだから。


 それこそ【神獣王】様の時みたいな致命傷にはなり得ない。もう少し威力あって喉貫いてたらまた話は別だけどね。

 だからあのあと私がちゃんと追撃してたら苦しいの無視して即座に応戦反撃されてジ・エンドだったわけだ。


「ま、それはともかく今回は私の勝ちってことで」


『グヌヌ、仕方あるまい。今回は勝ちを譲ってやる』


「ふはは、勝った!」


 竜王戦勝利!リベンジ完了じゃあ!


「と、それで要件って何なの?【神獣王】様からは竜王が呼んでるとしか聞いてなかったけど」


 具体的な要件は聞いてないしなんなら伝えられただけで行けとも言われなかった。


『ふん。その件だが…まずその魚は何だ』


「サガエル。うちの神獣で隠密毒使い。強いよ?」


『それは知っておる!我の鱗を平然と貫き我に効く毒を使う者が弱いわけなかろう!』


 あ、やっぱそういう認識なんだ。私間違ってなかった。


「だって、サガエル」


 あ、でもそれを聞いた上でサガエルはやはり満足しないらしい。あの竜王様にほめられてちょっとは嬉しいみたいだけど。


『何を言っておった?』


「ん〜と、まだ毒の威力が弱いし即効性も低いからまだまだですって」


『化け物にでもなるつもりか』


 残念すでに化け物だ。と言うかそれをアンタが言うなと。


「まぁ化け物にならなきゃ戦いにすらならない奴らが多いからねぇ?」


『そいつらは通常敵対することはもちろん出会うこともない埒外の者共だろうに…』


「確かに」


 普通の人、というか生命体なら魔王はともかく神も封鍵生物も会わないもんなぁ。私はたくさん会ってるけど。

 あ、でも私の知る魔王は神とも戦えるやつだからやっぱり化け物になるのは前提条件なのかもしれない。


『ハァ、まぁ良い。既にその神獣と契約したのならもう用はない。少し休んで帰れ』


「え、それってもしかして?」


 もしかして一枠しかない神獣契約に関して用があったってことだよね?

 と、いうことは〜!


「もう!契約したかったなら早く言ってくれればよかったのに!」


『煩い!あの獣が悪いのだ!世界のバランスが云々だのこの島を出るなだの!無駄に耐えるせいで長引いたわ!』


「え…もしかして喧嘩した?」


 てっきりもったいぶって間に合わなくなったのかと思ってたんだけど。


『喧嘩?ああそうだとも。久々に殺し合って来たわ』


 殺し合い。


「それって【神獣王】様って…」


『フン、どうせもうピンピンしとるだろう。頭は潰さずに置いたからな』


 え…えぇ…?


「何してんの…」


『我とて暇なのだ!ちょうどよく外に出る機会が回ってきたなら本気で取りに行くくらいするわ!』


 えぇ…まぁ、そうかぁ…。

 最低でも何千年は外出てないもんなぁ…。


「ところで、戦った結果ってどんな感じでした?」


『ふん、全身焼いて首を噛み切ってやった。なかなか噛み応えがあったわ』


「へ、へぇー…」


 つっよ。あとやっぱりブレスの威力手加減してくれてたのね。【神獣王】様って見るからに氷系の技使うしその上で焼いたってことはあの程度の火力じゃ足りないだろうし。


『我とて怪我は負ったがな。久々に尾と羽根を千切られたわ。鱗もボロボロにされた上あの氷槍には目を貫かれた。前より威力が上がっておったあたり鍛錬はしておったのだろうな』


 氷槍で目を貫かれた、かぁ……うーん。心当たりしかない。けど威力も使い勝手も私のそれより上だろうなぁ。私じゃ戦闘中にあんなの投げれないし。


 と、いうのは置いといてだ。


「なんでもう完全に再生してるんですか?」


『何を。竜ならば一日もあれば治るだろう?』


「治らねぇでしょ!?」


 普通!羽がもげて尻尾も千切れたってなったら数日から数週間は掛かるでしょ!なんなら数ヶ月は直らないっての!


『そうか、だが実際治っておるからな?』


「アンタだけだよ!」


『そういう主こそポンポン腕を生やしているではないか』


「うぐっ!?た、確かに…」


 でもあれは魔法とか妖術の効果だし。自然再生じゃ数日かかるし。なんなら右腕はなんか再生しないし。


『その右腕は代償にしたのだろう?特殊な力でもなければ再生しないだろう』


「特殊な力?」


『今の世界のことは知らんが…勇者にでも頼めばいいのではないか?』


 あ…ふ〜ん。


「まだなんとか…なるかなぁ?」


 私が魔王名乗ったのは太陽の国でだけだし、その目撃者は不幸か幸運かみんな消えてるわけで。アムルが話さなきゃまだ治せる…かもしれない。


『……我と契約していれば治しても良かったのだがな』


 ん?


「今ボソッと言ってたことをもう一回!」


『何のことだ』


「だからその契約してたら治してたっやつ!」


『聞こえてるではないか』


「細かいことはいいから詳しく!」


 私にとってはこの腕が治るかどうかって魔力が使えるようになることの次に大事なんだからね!


『………我の力をもってすればそのくらいの代償を踏み倒すことくらいわけはない。事実、龍王(ミリシア)の奴は龍としての腕を取り戻しているしな』


 なるほど。そう言われると納得だ。【龍王】様と実質同格の竜王様ならそれくらいできてもおかしくはない。と言うか本人的にはできる確信があるのか。


「なら治してくださいよ、私たちの仲でしょ?」


『我を外に連れ出す可能性の無くなった奴のことは知らん』


「え〜」


『黙れ』


 残念。これは大人しく勇者のツテを頼るしかないかなぁ。何処かにいるだろう『聖女』様に頼んで治してもらおー。


「対価は何がいるかな…いやでも…やっぱり脅迫?人質?」


 もしそのとき魔王として敵対されてなくてそこそこの対価でなんとかなるならそれで大人しく治してもらう。

 そうじゃなくて敵対してた、あるいは正攻法で治してもらえそうになかったら…魔王的手段を取りましょう。家族か友達か、国か。でもあんまりあれなことすると完全に敵対して自分もろとも不幸にしようとされたら嫌だなぁ。


『……我にその手の類は効かんぞ』


「え? あぁ…竜王様じゃないですよ。良さげな勇者にです」


 そもそも竜王様に人質になるほどの家族も友人も、知り合いすらいないだろうに。いたとしても人質にしたところでだ。呆気なく殺されて終わり。力はすべてを解決する。そんなことになってしまう。


『それは…まぁ構わんか』


「でしょ?」


 やっぱり竜王様もなかなか悪です。それか単にその程度のことは些細なこととしてどうでもいいことなのか。どっちにしろ精神的に善ではないのは確かだね。


「と、それじゃあそろそろ御暇しましょうかね」


『もういいのか?』


「なんですか?寂しいんですか?」


 竜なのに。王様なのに。孤独には精神的に強そうだしもう慣れてるかと思ってた。


『そんなことはない。ただつまらんだけだ』


「外出ればいいのに…」


『できないからこうしているんだろう』


「【神獣王】様のこと倒せるなら出てっちゃえばいいんじゃないですか?」


『無理だ。今回のはヤツも本気ではなかった。あくまで喧嘩、我が外に出ようとすれば殺し合いになってでも止めに来る』


「なんで?」


 竜王様が封鍵に値する予備、レギュラー一歩手前のベンチたとしてもそこまでして無理に引き止める必要があるのか?


『………例の、世界を喰らった魔王を覚えているか』


「あぁ、はい。当時の勇者と魔王が頑張って封印したとかいう」


 しかもその魔王は私と同じ異世界出身だとか。これがキャラ被りってやつ?

 そしてこのタイミングでそれを言うということはつまり…


『封印が解かれれば再びかの魔王は世界を喰らい出す。故に我らは封印に綻びがないか見張っている』


「そして竜王様がこの地にいることでその封印を補助している。そんなところですか?」


『む、…そういうことだ』


 合ってた。にしてもやっぱりこの王様感情豊富だ。本来一人でこんなとこいるのとか向いてなさそう。


「でもま、そういうことなら仕方ないですね。封印がいらなくなるまでは大人しくここにいてください」


『ぬ?』


「ふふん。あと数百年もしない内に私がその魔王を倒して世界を平和にするんで。そんで世界を救った功績でもって世界を支配してディストピア世界を楽しみます」


 ま、ディストピアと言っても、だけどね。

 ある程度私にヘイトを向けて人類を本気にさせて勇者 を育成するけども、仮にも元日本人。

 全国民が食うものに困って略奪しだすような荒廃世界にはしない。そもそもそんな事したら魔王討伐する人がいなくなってしまう。

 明日の希望も見えない奴らに魔王の討伐なんて遠回しな希望は希望たり得ないので。


『フッ…クフフっ、ハハハハハッ!』


「えっ…なに?急に怖いよ?」 


 竜王様御乱心?おかしくなっちゃった?


『どうしたもこうしたもあるか!今よりよほど強者のおった神話の時代ですら封印が限界だった怪物を自身の手で、それもたかだか齢数百の命で討ち滅ぼさんと言っておるのだぞ?これが笑わずにいられるか!』


「えぇー?」


 なんか…ありえないことを夢想する子供みたいに思われてそうでちょっとムカつく。けど、懐かしい気分になる。

 思えば最初にあの男に、魔王(アムル)に私は魔王になる。って言った時もこんな感じだった気がする。

 あれは私がその立場でも笑っただろうから何とも言えないけど。

 今の宣言も竜王様からしたらそれと同等以下なんだろうなぁ。


『クハハ、良い。その傲慢さこそ主が主たる理由、階段を駆け上がり、空を飛ぶように強さを得てきた理由だろうさ。目標があるというのは、何としても至らんとする場所があるというのはそういうことだ』


「そー」


『そう拗ねるな。その若さもまた主をこの場に連れてきたモノでもあるのだろうが…』


「言い淀まなくてもわかってますよ。若さ故の過ち、無謀と蛮勇、停滞への焦燥から来る一つのミスですべては水泡となる。よくわかってます」


 その場のノリと勢いに身を任せる。それはある日今までできなかったことが突然何の苦労もなくできるようになるような思わぬ結果を引き起こすこともある。

 けど、大概の場合はマイナスな結果を生じる。それが戦地でのことであればそれ一つで未来が閉ざされることにもなりうる。


 そんなことは、この性格で生きていれば嫌と言うほど理解させられる。この世界で何度気まぐれに殺されかけたか…もはや思い出すこともできない。


『そう悩むな。間違いなく主は強い。なにより、それがわかっていてもお主は変わらず生きるのだろう?』


 む。それはそうだ。何回死にかけてもバカはバカのままなように、何度死にかけようと私の性格は変わらない。


『であれば、好きに生きろ。思うままに、誰も予想できない波乱を呼べ。それがお前に与えられた使命であり、留まることのない欲望の在り方だろう?』


「あー、ハイハイ。リョーカイリョーカイ」


『なんだ、その返事は』


「べつにー?」


 あの竜王様から真面目な面談みたいな話が聞けるとは思ってなかっただけだ。


『まぁ良い。我としては、お主のその生き方は好ましいものだ。その刹那的な生き方故に、今日も我は退屈をしのぐことができたのだしな。力のないものが力あるものを倒す。ジャイアントキリングほど心躍る瞬間もそうないだろう。我はその愉快な生き方を肯定し、だからこそ主の隣でその終幕を見届けたかったのだ』


 ……なるほど。竜王様なりに私を評価して気に入ってくれていたわけだ。それはとても嬉しいことだ。この道の先にいる存在に自分を肯定されているのは間違っていなかったと安心できるし、この道の先には目的地が確かにあるのだと信じられる。


「そう言ってもらえるのは嬉しいことだ。だけど、だからこそ私はこの道を行く。サガエルと共に先に進む。どんな道を通ろうと結末は同じ。私はその魔王を滅ぼすし、その上で終わりを迎える。

 竜王様が見たい景色はあの魔王を倒したあとからで も見れるし、むしろ、あの魔王を倒して初めて、私はきっと本当の舞台に立つ」


 今も昔も、世界の絶望の象徴は、その魔王だ。だからこそ、竜王様も【神獣王】も、誰もがその脅威で動けなくなっている。

 それじゃダメだ。ソイツは本来もう終わった物語のラスボスだ。


「前作主人公はもう消えた。かつての勇者も魔王も死んだんだ。だったら、前作ラスボスの出番はもういらない。時代が変わったんだ。今代は私が主人公で、私がラスボスになる」


 あぁ、そうだ。それでいい。口をついて出た言葉は止まらない。もう後戻りはできないとしても、私は止まれやしないんだ。


「私がラスボスになるために、【暴食の獣】にはちゃんと引導を渡すよ。永い永い前座ご苦労様ってね。

 代わりに、そのお礼じゃないけど。【暴食の獣】は今を生きる者たちで戦うよ。【暴食の獣】が過去の時代の遺産、過去を否定するのに過去の奴らを使ったら納得して逝けないでしょ?」


 奴を否定するのは旧作ラスボスだからだ。世代交代の時代だからだ。だったら、それに過去の世代の奴らを使うわけにはいかない。それじゃ世代交代とは言わないだろう?


「ま、つまりはさ。 ───年寄り爺さんは黙って待っとけって話だ。安心してよ、舞台ができたら嫌でも引きずり出しに来るからさ」


 あーあ、言っちゃった。【暴食の獣】なんてバケモン竜王様みたいなバケモンの協力なしに戦えるようなやつじゃないだろうに。

 こんなだから、私は何時も死にかけるんだろうなぁ。


『シオン。シオン・セレスティン』 


 名前を呼ばれた。空気が変わった。


「ああ、そうだ。人であり、龍であり、精霊を取り込んだ未来の【魔王】、先に名付けられた名は【聖魔】。【聖魔】シオン・セレスティン。それが私の名前だ」


 確かな眼光。だが、それに負けないほどに仰々しく、劇的に。


『契約だ。盟約だ。【暴食の獣】()()()、我は一度だけ主に力を貸す。代わりに、その言葉を違えるな。我らは盟約を通じてその生を覗く。仮に違えたならば…我らの道は別たれ、争うこととなるだろう』


 絢爛豪華な魔王城、その最奥で待ち受ける最後の防衛者。夜空が見えるほど開かれた城内で待ち受ける最強の竜。あぁ、悪くない。悪くないな。


「【聖魔】シオン・セレスティンの名に置いて誓おう。我は【暴食の獣】討伐戦において、封鍵の任を持たされた者及び竜王への協力要請をせず、今を生きる者共で戦うことをここに誓う」


『我、竜王の名に置いてその誓いに同意し今ここに盟約を結ぶ』


 さぁ、これで盟約は完りょ──!?


『………来たるその日、我らは自らの防衛以上のことはせず、世界の行く末を見守る事を【神獣王】イザーク・フォン・フライシャーの名の下…、並びに【龍王】ストレリチア・ミリシア、…及び【精霊王】ルードヴィク・セーデルマンの連名の下に同意する』


「……えっ」


 なんで、なんでここに?


『盟約はここに成立した。この契約を違えることは許されず、敗北もまた許されることではない。大口を叩いたからには必ず殺せ。全てを失ってでも殺せ。貴様が敗北すれば我らの命もまた失われるそれを努々忘れるな』


「消えた…」


 な、何があったんだ。その場のノリで止まれなくなって竜王様と激重盟約を結ぶかと思ったらいきなり【神獣王】様が現れてその盟約に立ち会い…というか他の、封鍵と連名で署名してなんか怖いこと言って消えてった…。


『シオン、深く考える必要はない。ただその日に負けることが許されないだけだ』


「あぁ、うん。それはいいんだけど…」


 それはもう当然だし負ける気もないんだけど…。そうじゃなくてなんであの人達が…ってそりゃそうか。封鍵もまた手を出すなってことになってるんだから当事者か。当たり前だった。あ、でも…


『ああ、我らの命もまたかかっている〜というやつか』


「そうそう」


 あれって一体どういうことかなぁ〜って。


『何、我らの気分で世界滅亡の可能性を高めたのだ、仮に主が負け世界滅亡が決まればその責任が我らに来るのも当然であろう?』


「え…」


『本来であればまだ可能性のあるものを、自ら縛って可能性を下げているのだ。であれば、その失敗の責任が縛りを実行したものにとどまらず、その縛りを受け入れたものにも及ぶのも当然だろう』


 な、なるほど…理解はできた。理解はできたけど…。


「だったらなんでそんな危険な盟約に署名なんて…」


『興が乗った、それで十分だろう?』


「そっすか…」


 永遠を生きる上位種の考えはわからんや。私だったらそんなのは……結びそう…だめだ、やめやめ。そんな事考えても正論で負かせる気がしないし、人のこと言える性格してない。


『そもそもの話だ。お前が負けなければ我らに損はない。そうだろう?』


「………へーいへい」


 はっず。


『なんだ、照れてるのか?』


「ご期待いただきありがとうございますー」


『クハハ、まぁ良い。若者をイジメるのはここらで止めておくとしよう』


 何だこいつ…性格悪ぃ〜。


「あいあい、それじゃ今度こそもう行くわ」


『あぁ、次に会う時は…』


「前座が終わったあと。私の時代の始まりにまた」


『ああ、また』


 別れの言葉もそこそこに、背を向けて歩き出す。


「サガエル、待たせた。もう行こう」


 話したいことは話したし、用も終えた。これ以上この島にいる理由もない。


 あーあ、結局あれだ。


「寄り道にしては長く、濃く、大きくメインストーリーに関わる内容だった」


 私はただ『天空の国』に行きたかっただけなのに。なぜかこの島に来て、神獣と競って、命に危険に見合う以上の成長をして。とんでもない奴らと会って。昔話に花を咲かせて私の存在を認めてもらった。


『…来たか。門は開いてある。人目につかないようにしてあるから上手くやれ』


「うん。ありがと、【神獣王】様」


『礼は要らん。だが、』


「うん、大丈夫。期待には応えるよ」


『ならばいい』


 大言壮語と思えるような言葉を口にし、そのままに盟約を結んだ。


「行こうか、サガエル」


 新たな仲間は手にした。


「これから行くのは『天空の国』。かつて『龍の国』とも呼ばれた場所。そこで、私たちはさらに強くなる」


 新たな力も手にした。けれどそれは本来のルートを逸れた段階飛ばしの結果。だから私は正規の力を目指す。基礎を疎かにしても満足に力は使えないから。


「改めて。さようなら、神獣の園」


 私はここで、力と仲間、盟約を得た。その結果いつか訪れるその日がどうなるかはわからない。けど、一つ言えるとすれば。


「やっぱ、この世界は人生ハードモードだわ」   


 そんな事を、蒼一色の世界、白い雲の上、宇宙に限りなく近い蒼空の中で考えていた。


「あーあ、懐かし」


 さぁて、今回はどうやって着地してみせようか!





と!言うところで、迷い込んだ『神獣の園』でのお話である第三章【神獣激突】編はお終い。『天空の国』でのお話である第四章【名称未定】編に続きます。


文字数や話数としては今章は他の章よりだいぶ短めですが、なかなか濃く、未来が大きく変化する大事なストーリーだったかなと思います。

ただ、本音としては短くて良かったです。じゃないと三章開始前の幕間で言ったようにホントにあと数ヶ月は投稿できない気がしたので。


また、次章に関しては当然の如く具体的な投稿予定日は未定ですが…というかまだ全く書いていませんが…冬…いや、春休みには出せるといいかなぁと淡い期待を抱いている今日この頃です。あまり期待はしないでください。

と言ってもこの作品は時間は掛かっても必ず完結まで書き切りますのでどうかご容赦ください。一カ国一章分として…まぁまだ十章分くらい続くんですけどね。


また、余談ですが…今話はいつもと比べてだいぶ長くなってしまいましたが、下手に切り分けるよりいいと判断しました。ちなみに普段は4000字を超える程度、今話は7000字を超える程度ですね。実質二話分です。


閑話休題。


ここからはこの作品を通しての感想になりますが、気づけばというかなんというか、既にこの作品も一周年を迎えていました。

実際の投稿話数を考えると…「もう少し投稿しろ私!サボるなぁ!」ともなっているんですが、それでも思いつきで始めたこの作品も、初投稿ながら細々と続いていて嬉しい限りです。これも読んでくださっている皆様方のおかげですね。


もともと大して見られなくとも完結させるぞとは思っているのですが、それでも読者がいるというのは心強く、逆に全然見られていないとちょっと悲しみと焦りを感じます。なので実は毎日のように(どんな感じかなぁ)とアクセス解析とか評価とかを見て(ヤバい!早く次の章投稿しなきゃ!)となっていたり、(え、こんな見てくれてる?嬉しい!頑張らなきゃ!)となっています。


……こんな事を言うのもなんですが、ブクマとか評価とかしていただけるとより嬉しいです。読んでいただけるだけでも本当に嬉しいのですが、ブクマとか評価とかしていただけると、(続きを読みたくて読んでる人がこんなにいるんだ!?もっと早く投稿できるよう頑張らなきゃ!)とより思いますので。


しかし一方で、そうしてアクセス解析を見ていると一話二話見てブラウザバックの方が非常に多く…あぁ、せっかくページを開いてくれたのに見たいものと違ったんだ…刺さらなかったか…という気持ちも強くなっています。

今も自己流で書いているので読みにくい伝わりにくいところは多くあると思いますが、始めたての頃は殊更に何もわからずなんとなくで書いていましたから仕方ないとは思います。あの頃は自分自身作品の設定もよくわかって固まっていませんでしたし。まぁそれも今もそうなんですけども。

ただ、それでも多少の成長はしているだろうと信じています。なので、もしかしたら、思い立ったら、やる気が出たら、突然、第零章があらかたの内容はそのままに読みやすくなるよう書き換えられているかもしれません。

そんなご連絡でした。


長々と後書きを書き連ねてしまいましたが、改めて、この作品をお読みいただき誠にありがとうございます。これからも気長に続けていこうと思いますので、どうか今後とも宜しくお願い致します。


以上、海月でした。

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