座敷わらしのリコちゃん -連鎖の終わり-
【ハッピーエンドバージョンでお送りします】
「アキト。夏休みだが、母さんの実家でお前を預かってもらえることになった」
小学五年生の笹島アキトは、お父さんから突然そんなことを言われて困惑していました。
二ヶ月前にお母さんが事故で亡くなり、お父さんは毎日忙しそうでなかなか家に帰ってきません。必然的に家に一人でいることになり、そんな生活にもようやく慣れてはじめてきた矢先の出来事だったのです。
アキトはどうしても、お母さんが生前言っていたことが気になります。
――いいかい。大人になるまで、私の実家には絶対に行ってはいけないよ。子どもをさらってしまう、悪い「隠し神」がいるからね。
そんな言葉を思い出し、内心びくびくしながらお母さんの実家に向かったアキトは、そこでリコちゃんと名乗る同い年くらいの女の子と出会いました。
「私は座敷わらしのリコ。隠し神――“コトリ”から逃れたかったら、私の言うことをよく聞いてね」
「アキト。夏休みだが、母さんの実家でお前を預かってもらえることになった」
小学五年生の笹島アキトは、お父さんから突然そんなことを言われて困惑していました。
二ヶ月前にお母さんが事故で亡くなり、お父さんは毎日忙しそうでなかなか家に帰ってきません。必然的に家に一人でいることになり、そんな生活にもようやく慣れてはじめてきた矢先の出来事だったのです。
アキトはどうしても、お母さんが生前言っていたことが気になります。
――いいかい。大人になるまで、私の実家には絶対に行ってはいけないよ。子どもをさらってしまう、悪い「隠し神」がいるからね。
そんな言葉を思い出し、内心びくびくしながらお母さんの実家に向かったアキトは、そこでリコちゃんと名乗る同い年くらいの女の子と出会いました。
「私は座敷わらしのリコ。隠し神――“コトリ”から逃れたかったら、私の言うことをよく聞いてね」