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体育祭についての会議

 ましろさんの説明を聞くとスローガン、種目決め、これからの予定などほとんど紡久が言っていた通りのことを話していたらしい。


 そして昼にはスローガンについては大体話し終わっておりこれから行われる会議では体育祭で行う種目を決めることになっているらしい。


 ましろさんの話を聞いているとすごいと思ったところもあった。この学校では最初から最後まですべて実行委員に任せているらしい。


「一から始めるってそれ時間的に間に合うのか」

「前の年からそうだけどいつもぎりぎりになるかな」


 やっぱりそうなのか。これはかなりの重労働になりそうだ。


 そんな話をしているうちにどんどんと実行委員と思わしき人たちが入ってくる。


「じゃあ僕は一応代表だから。種目決めでいい案たくさん出してね」

「…頑張ってください」


 そういうとましろさんと琢磨さんは前のほうに移動していく。


 種目のいい案か…。遼平からお願いされていることもあるし発言しないといけないのか。そう思うと気が重い。


「それでは会議を始めたいと思います」


 実行委員が全員集まると会議が進行し始める。スローガンは決まっているという話だってので種目について話が進んでいく。


 二人三脚、リレー、騎馬戦などいろんな協議が出される。しかし、遼平からお願いされた種目は出なかった。


 やっぱりこれは俺が言うしかないのか。人前で行動するのは苦手だが引き受けた以上俺が行動するしかない。


(さっさと提案したらどうだ)

(わかってるよ)


 俺は紡久にせかされるように手を挙げる。


「じゃあ、藤春くんどうぞ」


 さっきまで名前で当てていなかったのに俺になったとたん名前で当てられる。そのせいで興味がなさそうだった奴もこちらを見てくる。


「…借り物競争とかどうですか?」

「うん、いいと思うよ」


 そう言うとホワイトボードに書かれる。とりあえず頼まれたことの一つ目は終了してあとは見ているだけで今日の会議は終了した。




☆★☆


 


「今日はこれで終わります」 


 大体の話がまとまり今日話し合う内容が終了する。長い間座りっぱなしだったので体を伸ばし疲れを少しとる。



(さすがに見るだけっていうのも疲れるな)

(まぁ2時間ぐらい話し合っていたわけだし疲れているものだろ)


 時計確認すると紡久の言う通りかなり時間がたっていた。


「藤春くん初めての会議はどうだった」


 会議のことをまとめ終わったのかましろさんが話しかけてくる。


「簡潔に言うとかなり暇でした」

「それは参加しようとしてないからでしょ」


 途中から紡久と話していて話し合いに参加していないことがばれていたようだ。ここは素直にすいませんと言っておいた。


「それにしても少し驚いたよ」

「何がですか?」

「藤春くんってさ実行委員を押し付けられただけだよね」


 意外と勘が鋭いのかましろさんが言っていたことはあっていた。


 そして続けるように口を開く、


「それに体育祭にも興味がない気がするのに案を出してくるなんて思ってなかったよ」

「いろいろありまして」


 確かに本当だったら案を出すつもりなんてなかったし体育祭に参加するつもりもなかった。だって面倒くさいし。

 それにしてもこの人いろいろと見透かしてきそうでなんか怖いな。


「それじゃ、自分も帰ります」


 さっと荷物を持ちさようならとあいさつをしてでる。


「そのいろいろあったこととか知りたかったけど、まあいいか。じゃあね藤春くん」


 よかった、速攻帰ろうとして。あのままゆっくり話していたら詳しく聞いてきたはずだ。そう考えると帰ろうとして本当によかった。


 そのまま靴箱へと向かい靴に履き替えて外に出る。


「やっと出てきましたか藤川さん」

「え?」


 外に出ると俺を待っていたかのように望月さんが立っていた。


「なんでまだ残っているんだ?」


 一緒に帰ろうと約束していたわけではないし、それ以前に俺が今日実行委員の集まりがあることを知っていたはずだ。それなのにどうしてこんなとことで待っているんだと疑問をもつ。


「バイトのことで少し話がありまして待っていました」

「それなら連絡すればいいだろう」

「私あなたの連絡先を知りません」


 確かに結構関わっているというのにまだ連絡先を交換していないことを思い出す。しかし…


「佐倉とは連絡しているんだろ。なら佐倉に聞いて俺の連絡先もらえばよかったじゃないか」


 すると望月さんは確かにといった反応を見せる。


 最近思うが意外とこいつドジなんじゃないかと感じるときがある。


「友達とかあまり作ってこなかったのでそういった方法があることを忘れていました」


 友達があまりいなくても思いつきそうなものだがまあ気にしないことにしよう。


「それで何の用だ?」

「バイトで使っているグループアカウントを登録しておいてほしいと店長に頼まれたので待っていました」


 確かにバイト先の連絡先を持っていないので次のバイトはどうするか悩んでいた。


「そうか、ありがとう」


 お礼を言ってバイト先の連絡先をもらう。そしてもらった後望月さんは携帯を操作するともう一度携帯を見せてくる。


「今度はどうした」


 バイト先の連絡先はもらったのでもう用事は済んだはずだ。しかしもう一度携帯を出してきたので俺は疑問に思った。


「同じバイトである以上連絡を取り合うこともあると思いますし私の連絡先を知っておいたほうが良いでしょう」

「あぁ、なるほど。…そうだな」


 両者に得があるため提案を断ることはなかった。


 これは他の男子にバレたら何か言われそうだな。


「それではまた明日」

「いや、途中まで一緒だろ。待ってもらったんだ送っていく」


 まだ5月と言っても夕日が沈むのは早いためすでに辺りは暗くなっていた。


「なら、途中までお願いします」


 望月さんは意外と素直に了承した。そして俺たちは帰路につくが結局待ってもらったことを申し訳なく思い家まで送り届けるのだった。


 

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