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23 悪魔の切り札

短い間でしたが書きたい部分は書けましたので、次の話で完結とさせて頂きたいと思います。ありがとうございました!

今から1時間後、11時10分に最終話を投稿します!

 


 ロンメルの顔がみるみると変わっていくのが分かる。

 バッカスが、違和感を感じるのは簡単であった。


「どうしたのですかロンメル裁判長… はやく判決の続きをおっしゃって下さい」

「いや、バッカス殿… ゴールドの言う通り奴隷を返しなさい」




 この言葉でおれ達の勝ちは確定した。

 それと同時に… もうこの都市には帰れなくなるけどな



 嬉しさと悲しさの混じった複雑な表情をするゴールド。


 だが、これで終わったのだ。

 依頼人の女児と母親は再開することが出来る。




 ひたすらに喜びを噛み締めていた彼と異なり、バッカスは狼狽えていた。




 彼女達の計画を口走ってしまうほどに



「何故ですか?… なぜ私の奴隷を解放するのですか!男の財産を搾り取れませんよ」



 バッカスのこの発言に来場してきた客は、ざわつき始めた。


 当たり前だ

 裁判長とバッカスがグルだと分かったからな



「静粛に!静粛に!… 奴隷の件は終わりだが、この裁判自体はこれで終わりではない。兵士よその男を捕らえよ!… これは儂に対する当てつけか」




 ロンメルの突然の叫びに兵士達は動揺してすぐには動けない。



 もう潮時だな…

 これで、おれも立派な容疑者か




「フォーレンさん!お願いします」



 ゴールドの発言に、ロンメルは首を傾げる。




 この男なにを言っているのだ?仲間でも呼ぶつもりか。

 だがここは私の館… 逃げられんぞ


 とでも言いたげな表情だ




 だが悪いな爺さん。逃げさせてもらうわ



「テレポーテーション…」




 裁判を進めていた部屋の中で、美しい女性の声が響き渡った。

 ロンメルは声の方向に顔を向けたが、もうそこには誰もいなかった。




「なんじゃ。侵入者か?」


 ロンメルだけではない。

 その場にいた人物全員が、声の方向、部屋のドア付近に一斉に注視したのだ。



 その間にゴールドは…



「ロンメル様、大変です…」

「どうしたのじゃ。兵士よ」



「男がいません」

「なんじゃと」



怒りをあらわにしたままロンメルはバッカスの方を向く。



「バッカス!お前のスキルなら男の逃げる場所が分かるのではないか?」

「いえ…無理。先読みは、本人が意思を持っていなければいけないので、誰かに魔法によって移動させられた場合は予測できない」



「そうなのか…」



 眉間にしわを寄せて悩んでいるロンメルに、今度はバッカスが怒りをぶつける。




「なぜ、私の奴隷を解放しなければならないのですか?… あの女は私が買った…」




 バッカスの意見も、もっともである。

 しかし、その意見も覆してしまうような事をフォーレンはしでかしたのだ。



 重い口をあけて、ロンメルはゆっくりと語った。



「実は、儂の孫娘が誘拐されてな…」

「え…誘拐?」



「さよう。しかも、今、国が主催している奴隷オークションに出品されているようなんじゃ… もし、バッカス殿の持っている奴隷が誘拐された者だという証拠が後々に出てしまっては、誘拐された者とはいえオークションで売却されれば奴隷、という前例ができてしまう。それは避けたいのじゃ」



「そんな…」

「では、儂は急いでそのオークション会場に向かう。ではな」



 ロンメルは早足に会場を去っていく。



 そう、おれがフォーレンに依頼した内容。



 それはロンメルの孫娘の誘拐と、その娘を奴隷オークションへ出品する事である。



 ロンメルの部屋に入った時に見ていたのだ。

 机の上にある一枚の写真を



 優しい笑顔のロンメルと、無邪気な顔の幼い娘が写っている思い出の写真を







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