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22 1vs2

 


 ここは、都市の一角。

 王族・ロンメルの館の一部である。



 今この場所で、異世界初の公開裁判が開かれようとしていた。

 噂を聞きつけた都市の住民は、何事かと、傍聴席に入りきらないほどの人数が押しかけている。



 裁判官の席にはロンメル1人。

 対する右側にはバッカス。

 そして、左側にはおれ1人が位置していた。



 家から出て行く時、フォーレンさんに頼んでローリエと女児に対して睡眠魔法をかけてもらったのだ。


 あの2人は今日一日中、寝続けるだろう。

 おれ達のやり方は刺激が強すぎて見せられないと判断したためだ



 それに、この場にいたらあの2人が不幸になるからな…





 寂しそうな表情を見せるゴールドを見て、ロンメル裁判長がゴ異変に気付く。



「おや、ゴールド殿、娘さんは?」

「すみません。体調を崩してしまいまして、欠席させていただきました」



「うむ…」



 機嫌が悪くなっている事が分かる。

 当たり前だ


 娘を参加させたいから、審議の形式を変えてくれと言ったのだからな。


 肝心の娘がいないとなれば、ゴールドが嘘をついたと思われても仕方がないだろう。


 しかし、一度決定した裁判

 今更やめる事は出来ない。



 渋い表情をしながらロンメルは、裁判の開始を告げた。



「これより、現在、バッカス殿が所有している奴隷についての裁判を開始する。お二方とも良いかな?」


「「はい」」



 裁判の幕が切って落とされた…

 と思ったが、どうもおかしい。



「私、ロンメル審議官が思うに今回の件。大事なのは奴隷ではなく、あのゴールドという男の詐欺行為ではないかと思う。つもり、嘘をついてバッカス殿を困らせているのではないかと言う事じゃ… よって、奴隷についての判決を先に出したい」


 おい待て…

 奴隷についての判決?


 まだ、何も審議をしていないだろう

 それに、これじゃあまるで、おれを裁く事がメインみたいじゃないか…



 いや、それがメインなのか



 ロンメルとバッカスがニヤつきながらこちらを見ているのをようやく理解する事が出来た。




「では、まず判決を申し渡す… 今回の奴隷の件、そもそも奴隷はオークションで買主が確定した時点で主催者側が決めた…」



 ロンメルが1人で、突然話し出す。

 この流れだと依頼人の母親は救えない… だが



 もうそろそろ、来るはずだ…

 おれの切り札が



 〈ガチャッ!〉

「大変です!ロンメル様…」


 兵士の男が1人、裁判中の部屋に血相を変えて入ってきた。



「どうしたんじゃ? 今は審議中じゃぞ」

「そ… それが」



「なんじゃと…」


 兵士がロンメルの耳に囁くと、ロンメルの表情が一気に怒りの感情むき出しになり、先程までの柔和な顔つきが変わり果ててしまう。



 その表情を見ると分かる。



 フォーレンは、おれの依頼を遂行してくれたんだ














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