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ダメダメすぎる娘

「さあ入って父さん母さんダリーンと同胞を紹介するね!」


 そんなわけで入ってきたのが花さんの父親と母親であるおじさんとおばさんだ。

 当然名前は知っているが今は言う必要はないだろう。

 おじさんの職業は教師で教頭の地位らしい。

 おばさんは専業主夫。

 おじさんは年相応のダンディな見た目だが、おばさんは見た目だけなら20代後半。

 花さんと比べてもほとんど同年代に見える若い見た目だ。

 よく見ると肌のハリと艶が花さんと比べるとだいぶ劣っているので加齢は確かにしている。

 おじさんが口を開いた。


 「ところで花なんでその恰好なんだ?」


 

 「これは予行練習さ! 帰ってきたダリーンにコスプレで迎えるためにね!」


 おじさんは花さんのふざけていると思われて当然の回答を無視して俺に語り掛ける。


 「ところで金緑君はうちの娘はどう思っているんだね? 随分好かれているようだが」


 「嫌いじゃないですよ」


 「その理由は何だね?」


 「ちょっと貴方いきなり……」


 ぽばさんの言葉をおじさんは手で遮る。


 「うちの娘は親である私が言うモノじゃないが駄目駄目だ。料理を作ればすべて黒焦げ、掃除は全くできないしない、ずぼらゴミをため込んでも放置して見かけにばかり気を使う。そんな娘の実態をみて君は娘をどう思うのかね?」


 「……そりゃダメダメですよこの人、でも豊穣と同じくほっとけないんですよね。何度迷惑をかけられたか分からないのに、それでも嫌いに慣れない。そんな人に好意を寄せられたらそりゃ嬉しいですよ。ちょっとばかり積極的で強引なのは考え物ですが……」


 「やっぱり金緑君最高よ! あれだけ迷惑をかけまくったのにあっさり水に流すなんてそんなわけでまたゴミが溜まったらお願いね♪」


 「なんかすごく前言撤回したくなってきました!」


 「ひどーい!」


 「酷いのそっちでしょ! 毎回人目を気にしながらアンタの家に尋ねるこっちの身に成ってください! 全然反省も成長もしないし!」


 「僕だって頑張ってるのさ! ただ決意が30分持たないだけで成長する気はあるのさ!」


 「それを成長する気がないてっ言うんですよ! どんだけ意思弱いんですか!」


 「えへへへへごめん♪」


 「全くもう!」


 「……確かに母さんのいうとうり息ぴったりだし楽しそうだな。母さんのいうとうりなのなのかもしれないな」


 「でしょ! 花が凄い楽しそうでしょ! でこちらが金緑君を奪い合う皆よ!」


 そういっておばさんは木下、屏風、九条院さん、豊穣を紹介する。

 それにそれぞれが言葉を返すと。


 「豊穣ちゃんはずいぶん可愛くなったね。他のみんなも美人だし、うちの娘が二号三号でいいなんてなんてこというんだと思ったが、ここまでふやけた娘の顔を見せられたらなにもいえないじゃないか……」


 「僕は金緑君に結果的に愛されればそれでいいからね!」


 満面の笑みの花さん言っている事はかなり無茶苦茶だが、本心なのは言わずもがなってやつだ。


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