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たまには好きって言ってあげなさい

豊穣は自身の口に手をやり、いつもの口調の慌てて戻す。

 せっかく可愛いかったのにな。

 残念だ。


「ゲロ! 失言だったわね! 忘れなさい糞虫!」



 『あわわわ……急に素直な言葉が出ちゃっちゃよ……変な風に思われちゃったかな……もう浅井君とのキス凄すぎだよ……つい素直になっちゃった……本当はそれで行きたいけど私にはまだ無理だよ』


 「なるほど……豊穣……さん……は……金緑……君……とキス……をすると……一時的……に……素直……に……なるわけ……ですね」


 「全くアンタは意地っ張りすぎるのよ! 普通していればこの私屏風ちゃんには劣るけど可愛いんだから!」


 「さすが金緑さんです! キスでヒロインの本音を引き出すなんて漫画みたいです! 確かに気持ちは分かります! あんな甘いキスをしたら誰だって素直になります!」


 「そうだよ! 灯ちゃん本当に僕が君の大好きな金緑君先に食べちゃうぞ! いいのかな?」


 「ゲロ! ダメよ!」


 「何が駄目なのかな灯ちゃん?」


 「ゲロ……それはその……」


 「もうまどろっこしいわね。金緑もう一回ぶちゅーとやっちゃいなさい!」


 「駄目……です……豊穣……さん……は……先……ほど……したので……次……は……私……です」


 「そういえばそうね! 木下さんの次は私だからね! 豊穣を完全にデレさせるのはまだ時間があるしゆっくりいきましょ」


 「豊穣さんってほんと意地っ張りですね。それで金緑さんにいつも構ってもらえるなんてずるいです!」


 「九条院さんそれは言っちゃダメ! 灯ちゃんだって苦しんでるんだよ! 同じ男の子に好意を向ける仲間なんだから仲良くね!」


 「そうです……私……たちは……金緑……君……を……奪い……合う……ライバル……であり……共有……する……仲間……です」


 「そうね! 豊穣が金緑にベタ惚れじゃなかったらキスの順位対決の参加するわけないもんね! 乙女の唇は高価なんだから好きでもない男に軽々しく使わないもの! たまには本音で金緑に「好き」て言ってやりなさいよ豊穣!」


 「ゲロ! うっ……うるさい雌ブタ二号!」


 『ううう、そんなこと恥ずかしくて言えないよ……ずっと浅井君には迷惑かけてるし……』


 顔を真っ赤にする豊穣にやれやれと助け舟を出す。


 「まあいいだろ屏風、こういう奴なんだから、俺はこいつの好意を持たれてるのは知ってるんだから、ゆっくり素直になればそれでいいさ」


 「相変わ……らず……心……が……広い……です」


 『そういう所マジで好きだぜ。だから俺はお前に惚れたわけだからな! 安定の包容力だぜ!』


 「全くこれが金緑じゃなかったらどうなっていたものか……流石金緑ね! 懐が他の男と圧倒的に違うわ!」


 「確かに普通なら関係がとっくに破綻しそうなメンバーだからね! それをまとめ上げているんだから流石だよ! 金緑君」


 「分かります。金緑さんがいない時のお三方は完全にカオス状態ですからね……」


 やっぱりか九条院さんから見てもそうらしい。

 こいつら癖が強いからな。

 

 「金緑……君……そう……いえば……母……が……面会……の……準備……が……できた……そう……です」


 「なんだ急にそうか、そう言えば会うって約束してたな。でっいつ会えばいいんだ?」

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