選ぶのはメイン
『ねぇ私を選んでよ。浅井君』
『金緑さっさとこのスーパー美少女JK屏風風花ちゃん選べばいいのよ!』
『オラ! さっさと俺を選べ金緑! 俺はいろいろと柔らかいぞ!』
『何という夢展開です! まさにラブコメの世界! これで金緑さんが私を一番に選んでくれたら幸せで溶けちゃいそうです!』
『むふふ、さっきのベロチューは手ごたえはあったからね! もしかしたら一番もあり得るかも!』
と各々心の声を飛ばして口を尖らせ口に咥えたそれぞれのお菓子(一名だけおつまみ)俺に次々に争うように突き出す五名。
皆ほんのり頬を染めている。
さてどうしたものか。
逃げると木下と耐久ベロチューというお仕置きという名のご褒美だが。
逃げたとしても後日この話題は蒸し返される気がする。
どうせやらされるなら、ここで決めてしまったほうが、覚悟ができるというものだ。
だってみんな美人で可愛いのだ。
俺だって男だこんな彼女達とキスをするなると心臓バクバクだ。
今まで不意打ちのキスしかしたことのない俺だ、それを意識的にするもしくはしてもらうとなるとそれなりの心構えが必要である。
そう考えたらキスになれるいい機会かもしれない。
思案する。
思案する。
いくたの頭の中の思案の連鎖。
それはいつしか形となり始めていた。
この場で取るべきは。
ゆっくりと俺は口元を近づけ彼女が咥えたお菓子を端から齧る。
すると視線が自然と重なり、彼女の頬にさらに赤く紅が灯った。
ゆっくり齧っているとはいえこんなに遅く齧っているのだろうか?
そう思い齧る速さを上げてみるが変わらず緩慢だ。
こいつって綺麗な瞳をしているんだな。
綺麗に整った彼女の顔に嵌る黒の瞳を見つめ今更ながら気づいた。
そして見つめ合うその瞳からは俺に対する純粋な好意が流れ込んでくる気がする。
全くこいつのは困らされるな。
目は口ほどにものを語るというが、普段のこいつもこの瞳ぐらい正直なら――。
そう考えていると薄く彼女の唇と触れてしまった。
少し残念だと思いつつ唇を離した。
「じゃあ最初はこいつで」
「理由……を……聞いて……も?」
「だってこいつ俺がいないとダメだからな。一番最初にしてやらないとすねちまうし」
そう木下の問いに返し彼女豊穣を指さした。
なんだかんだ言ってもこいつが一番の馴染みだし、それにほおっておけないからな。
「ゲロ! 心がけじゃない!」
『ありがとう! 浅井君! でももう少し濃厚にキスしてほしかったな、浅井君の唇と薄く触れるのもいいけど』
「豊穣さんそれは口に出して言った方がいいともいますよ?」
「うるさい黙りなさい! メット野郎!」
そういって九条院さんの口をとするが九条院さんは回避。同じでは何度もくらう気はないらしい。
「やっぱり豊穣だたわね……一番の問題児だけど……」
『たまには私だけを見てくれてもいいのに……』
屏風にもこんな面がるんだな。
普通に乙女って感じだ。
いつものノリは悪ふげけって感じだから余計に、可愛いところあるじゃないか。
「では……次……です!」




