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決定事項

「では……話……を……戻しま……す……キス……テクニック……上達……の……ため……に……金緑……君……に……協力……を……お願い……しま……す」


 「木下さん私たちは?」と屏風。


 「もちろん……全員……と……です」


 「いいですね! キスで誰が先に金緑さんを落とせるか競争ですね! まるで私の愛読書のような展開です!」


 「ゲロ! 受けて立とうじゃない! 糞虫の体の特性は把握済みよ!」


 『むふふふ、これで浅井君と公然とキスが出きる! 私が一番浅井君の事を知ってるんだから! 負けないよ皆!』


 明らかにいつもと違う気がするこれは俺には向けていないはずだが。


 「本来……なら……先……の……事件……を……考えて……九条院……さん……を……省く……のが……妥当……ですが……金緑君……は……どう……思いま……す?」


 「別に九条院さん個人が悪いってわけじゃ……それよりこの話はなかったことにしてくれない? 流石の俺でも砂糖を吐きそうなんだが……」


 「そう金緑がそういうなら仲間外れも可哀そうだし」


 「ありがとうございます。皆さんに公然と割り込める立場ではありませんでしたね失礼しました……」


 「ゲロ! でっ順番はどうするのかしら!」


 こいつら俺の意見を無視する気だな。 

 だからといってこいつらを止める手段はないので俺は受け入れるしかない。

 こりゃ誰を選んでも尻にしかれそうだ。


 『もちろん一番手は私がいいな』


 「そうね前の事を考えて九条院さんは最後というの鉄板ね! それで公平にローテーションを組むのはどうかしら、もちろん一番手は私ね!」


 『大チャンスね! 金緑を虜にするのは私なんだから!』


 「いえ……私……が……一番手……です」


 『ここは俺で決まりだろ! 譲れねーぜ!』


 「それで私もいいのですが、金緑さんにはどのような体液をもらえばいのですか?」


 『できれば唾液がいいのですけど』


 「ゲロ! そんなもの血でいいじゃない!」

 

 『さすがに唾液は羨ましすぎるし』


 「それでよろしいですか? 金緑さん」


 「それでいいけど、俺の意見は?」


 「何よ! あんたここまでの美少女達と毎日交代でキスができるのに何が不満なのよ!」


 巨乳で美人の木下。

 貧乳だが抜群に見た目が可愛い豊穣。

 見かけは二人には劣るが充分可愛い屏風。

 お金持ちスタイル抜群の金髪美女九条院さん。

 確かに断る理由はない。

 だがキスなんてして関係を深めすぎては、傷つくのは最後に選ばれなかった奴らじゃないか?

 そう思うとこれだけ魅力的な提案でも、拒絶したくなる。

 俺はほんとうにこいつらが好きだから誰も傷ついてほしくない。

 そんな考えが頭を巡りいつも違う違和感を塗りつぶす。


 「でも、いいのかお前らそんなことをして最後に辛くなるのはお前らだろ? だからこの話は――」


 木下が俺の口を指で制したこれ以上言うなといった所か。


 「大丈夫……です……だから……協力……お願い……しま……す」


 『大丈夫だぜ! 金緑おめーは黙って俺たちとベロチューしていればいいんだよ! 協定があるんだからな! それまで俺たちと関係を深めときゃーいいんだよ! そうすりゃハッピーエンドだ!』


 「そうよ! 金緑私たちは協定を結んでいいるんだから! アンタは黙って一番を選べばいいの! 当然私よね!」


 『そのために金緑には私たちの虜になってもらわないとね』


 「皆さん協定とは何なのでしょうか?」


 「ゲロ! どうするメス二人!」

 

 『九条院さんも入れてあげる?』


 「そう……ですね……九条院……さん……が……本当……に……金緑君……を……好き……だと……私達……が……実感……したら……協定に……入れて……上げる……のは……どうで……しょう?」


 「そうね! これは金緑と添い遂げる気持ちがないとダメだもんね! 私は良いわよ! 豊穣は?」


 「ゲロ! 私もそれでいいわ!」


 「わかりました! 私も皆さんと同じく金緑さん大好きですから、その時は入れてくださいね!」


 「では……順番……決め……の……じゃんけん……です!」


 そう木下が手を構えた時だった。


 「ちょっと待った! 僕のそれに混ぜてもらおうじゃないか!」

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