私の物に
そして瞬く間に時は流れ放課後。
九条院さんはいつもの校舎裏で待ているそうだ。
「糞虫ちょっと」
「なんだ豊穣」
「メット野郎はその……」
『九条院さん多分悩んでるから相談にちゃんと乗ってあげて浅井君』
「わかったみなまで言うな。九条院さんのことお前なりに心配してるんだろ?」
「そっそ……なわけないわ! 糞虫!」
『さすが浅井君だな。察してくれて嬉しい』
まあ聞こえるからな。
「気を……付けて……くださ……い……これ……が……きっかけ……で……悪い……事……が……起こる……予感……が……します」
「やめろお前が言うとほんとに起きそうな気になるから、まぁそういわけだ例のごとく屏風にはここで待っているように言ってくれ」
そうして教室を後にしたわけだがどうも足が重く感じる。
九条院さんが好んで俺に何かするとは思えないが、何やら事情がありそうだし、一番の理由はさっききの木下の言葉だ。
俺的には特に感じないが木下がいうとほんとに何かおきそうな気持ちになってくる。
だが、それが何かは俺にはわからない。
俺ができる事はおとなしく九条院さんの所へ行くだけだ。
そのまま重い足取りで校舎裏へ。
九条院さんに声をかけた。
「九条院さんきたよ! 話ってなに?」
「改めて言います。浅井金緑さん私の物になってください」
「九条院さんそれは――」
「答えは分かっています。金緑さんが皆さんを裏切れない事は……でも無理を承知でお願いします! 私のモノに――」




