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俺の毒舌幼なじみの心の声が甘々の件について  作者: 師失人 
その三~フルフェイスの転校生~
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花さんのたくらみ

「所で誰に連絡してるんだい?」


 「最近知り合った人ですよ」


 「まさか、女の子じゃないだろうね?」


 「そうですけど」


 「全く僕という妻がいながら早急に浮気か! 困った子だね!」

 

 「いつ俺がアンタと結婚したんですか……」


 「まさか僕とのあの熱い祭の夜の事を忘れたのかい?」


 「もしかしてあの夏祭の事ですか?」


 「分かってるじゃないか! そう僕と君が一度別れた日だよ!」


 やっぱりあの日の事か、花さんとの最後の夏の思い出と言えば夏祭の日だからな。

 

 「がっかりですよ! 昔よりダメ度上がっているし! あれ本気だったんですか……」


 「もちろん本気さ! 言っただろ君を貰う受けるって! でもまさか再会早々ヒロインポジションを新参二人に奪われているとは予想外だったけどね……」

 

 花さんの両親の事情で引っ越す前誘われた、夏祭りその時言われただっけ、いつもと同じノリで言っていたのでてっきり冗談だとずと思っていたが、この前の告白で薄々気づいてはしたけど。

 あえて考えない様にしていたが……。


 「まあそれは置いておきましょう。今はこの大量のゴミを始末しないと」


 「ぶ~つれないな! もっとイチャコラしようよ!」


 「一面ゴミの山でイチャコラとは斬新ですね!」


 「えへへへそうかな!」



 褒めてない褒めてない嫌味だから、そんな嬉しそうに返されたら言えないけど。

 掃き溜めに鶴とはよくいったものだ。

 ゴミが多すぎて雰囲気最悪だけど、それでも花さんの魅力は色落ちていないから不思議だ。

 そしてそのままスマホの画面を操作していく、相手は何でも屋のクッキーさんだ。

 この前からちょくちょく文章で連絡を取り合っている。


 「あっ来た。業者を呼んでくれるだそうです」


 「どれぐらいでだい?」


 「後三十分ほどでここに到着するそうです」


 「ちぇ! 金緑君をベットに連れ込む時間もないや!」


 「普通に何考えてんですか? そんなのばれたから教師の仕事失いますよ!」


 「何って君という夫を手に入れて、家庭にはいれば永就職さ!」


 「それ以前にこの状況でよくそんなこと考えられますねー」


 辺り一面のゴミの山を見渡しため息一つ。


 「実は子供の名前はすでに考えてあるんだ! 男の子だったら金花(きんか)女の子の場合は銀花(ぎんか)太陽の金の花と月の銀の花さ! いい名前だろ!」


 花さんは乙女モード全開でも汚部屋であるめ台無しであるはずだが、何故か決まってみるのだから不思議だ。


 「でも君の事だから安易なハニートラップは通用しないだろ? 全く君がハレーム王を目指していれば万事解決なのに……」


 「まあそうですね……ハレームエンドなんんてしようものならあいつらにも世間の厳しい目が……だからそういうのは多分ないです」


 「まあ方法はいろいろあるさ」


 「はい、なんです? いきなり小声になって聞こえないんですが?」


 「なんでもないさ! 僕たちの明るい未来が開けただけさ!」


 僕たちの明るい未来? よくわからないが花さんは悪だくみでもするように口元を上げる。

 

 「聞くとめんどくさい事になりそうなので聞きませんけど。変な事は止めてくださいよ!」


 「変な事じゃないよ! 僕が君の事を好きだからする行動さ! まぁ楽しみにしてくれたまえ! きっと君には損がない話だから! ああ楽しみだな! 教会でのウエディングドレス! 和式の白無垢も捨てがたい!」


 「一体何を企んでるんですか?」


 「聞かないって君が言い出したんじゃないか! だから秘密だよ!」


 「分かりましたよ! 俺に迷惑はかけないでくださいよ!」


 「ごめん無理!」


 「なんでそうなる!」



 「複数の女性に好意を持たれる君の道は決まったような物さ! その道にはきっと幸せが待っているけど、困難が多い道さ! 君は黙った愛せばいいのさ!」


 「よくわからなんですが?」


 「つまり金緑君に苦労は掛けるけど、幸せは保証するって事さ! これは後で彼女達にも僕から伝えておこう! もしかしたら彼女い達も僕と同じ意見なのかもしれないな!」


 煙にまくように言葉を焦らす花さん。

 あいつらも協定とやらを三人で結んでいるらしいし、花さんも何か含みがありそうだ。



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