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退室願おう

「やあ豊穣さん! 僕のプレゼントは気にいってもらえたかな?」


 全道は薄ら笑いを浮かべつつ豊穣の元へ。

 俺は立ち上がり豊穣を後ろに隠す。


 「あんな気持ち悪いモノ! 中身も見ずに送り返したわ! ミドリムシ野郎!」


 「全く意地っ張りだな! 僕みたいなイケメンお金持ちに見初められるなんて幸運だと思わないのかい?」


 ニヒルを気取っているのか、浮かべた薄笑いの口角を上げ白い歯を覗かせた。


 「全道分かってんだろ? 豊穣はお前を嫌っている! 自分の思い通りになると思うな!」


 「はははは、何を言ってるんだい! 僕の思い通りにならない事なんてあるわけないじゃないか!」


 なんだこいつこんなセリフを当たり前のように。

 そうとうやばい奴なようだ。


 「まぁいいさ豊穣さんは僕のモノだからね! 君には早急に豊穣さんから手を引いてもらうだけさ!」


 「やってみろ! お前みたいな屑野郎に俺の嫁候補は渡さん!」


 「よく言ったわ! でも私も嫁候補として忘れないでよ!」


 「もちろん私もです! 金緑さん!」


 「当然……私……も……です!」


 『俺も忘れるな!』


 「全く豊穣さんもこんな男のどこがいいんだか分からないよ! 僕の方が数段上の男だからね負けるわけがないけど!」


 「この世から消え去りなさい! 使用済みトイレットペーパー野郎! 糞虫と貴方は比べる必要もないわよ! 貴方はただの汚物、糞虫はニックネームよ!」


 「ニックネームってそれはそれで俺は傷つくんですけど!?」


 『ごめんね浅井君変な事しか言えなくて』


 「汚物っ……これは君を僕色に染めるときがさらに楽しみになってきたよ!」


 一瞬顔を顰めたがすぐに薄ら笑いを張り付ける。


 「貴方最低ですね! 今まで何人の女の子を無理やり……」


 「何のことかわからないなぁ?」


 ニヤニヤと薄ら笑いを深め下唇を一舐め。

 実に醜悪な本性をうかがわせる。


 「私に隠し事は無駄です。これは酷い証拠一つで即少年院送りですね」


 「戯れ言を……そうだとしてもパパの力で一発解決さ!」


 薄ら笑いを崩さない全道。

 完全に九条院さんの言動をブラフかなにかと思っているようだ。

 


 「確認……します……貴方……は……私達に……敵対……する……の……ですね?」


 言わずもがないろいろな意味で終わったなこいつ。


 「ははは、勝てない勝負はするものじゃないよ! 僕に勝つきかい?」


 全道こいつは敵に回しちゃいけない奴の筆頭だぞ。

 まぁ全道がどうなてもいいので言わないけど。


 「了解しました。家に帰りしだい行動を開始します」


 「私……も……です」


 『俺に喧嘩を売った事を後悔させてやんよ! 奥歯がたがたってやつだ!』


 「はははは、やりたまえやりたまえ無駄の一言だけどね!」


 この余裕は一体何時まで持つモノか。

 未だに全道は薄ら笑いを続けている。


 「でわ、金緑君退室してもらおう! 豊穣さんとキッスをしないといけないからね!」

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