コール
「ふう~やっと解放されたぜ」
教室について一息つく俺。
だがこういう時確実にこいつらは休ませてはくない。
「でっ満開先生はなんのようだったの?」
と屏風。
「俺とイチャコラしたいが出来ないという鬱憤晴らしが9割1割が忠告」
「具体的……に……お願い……します」
と言われたので包み隠さずこれまでの経緯を報告した。
「ゲロ! やはりミドリムシは犯罪者だったようね!」
『怖いよ……浅井君』
豊穣は威勢のいい言葉を吐きつつ俺の腕をぎゅっとつかむ。
よほど怖いらしい。
「なにそれ! 女の子を力ずくで手籠めにしたってわけ!?」
「私の方も昨日調べてみましたが、同じような報告があがりましたので恐らく本当かと」
「私の……調べ……では……完全……に……黒……です……全道……に……お抱え……の……何でも屋……の……メンバー……の……特定……は……ほぼ……済ま……せて……います」
「流石木下さん! これで安泰ね!」
「魚俺に協力できることはあるか?」
「だったら……キス……して……ください」
迷わず木下の額に唇を。
「ううう……いきなり……すぎ……です」
顔を真っ赤にする木下。
木下も攻められるのは弱いらしい。
『全くいきなりすぎだぜ、俺は攻められるのが弱――今の無しわすれろ! 絶対だぞ!』
「ずるい私もキスしてほしい! というかしなさい命令よ!」
と屏風。
「そうです私もして欲しいです金緑さん!」
「ゲロ! 私もよ!」
「後でなもう先生くるだろし」
「ええぇ木下さんだけずるい! キス! キッス! キッス! キッス!」
「そうです私もしたいです! キッス! キッス!」
「ゲロ! ゲロ! ゲロ!」
『キッス! キッス! キッス!』
鳴りやまないキスコール。
周りの視線がとんでもいなく痛い。
嫉妬5割呆れ4割無視が1割という処かさてどうするか。
先生がもうすぐ来る時間だ。
そんな時キスなどしていたらいくら上からのお達しで、見過ごしてくれるとなっても生徒からの苦情でもあがって一悶着ありそうだ。
俺がどうするか決めあぐねているとガラガラガラと扉が開いた。
最近子供が生まれたという新婚の男性教師の姿が見える。
男性教師はやつれたような顔で。
「突然だが、一時限目は自習にする。これでいいんですね?」
次に後ろに向かって言葉を吐き捨てる。
その相手は悠々と教室に入り。
「それでいいのさ! この時間は僕の時間さ!」
全道がそう宣言した。
今日から投稿は一日おきです。
理由は今日の活動報告に書きます。
全ては作家の先の道にいくためです。




