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ヒロインを忘れるな

「でっそのありさまと」


 と花さんは俺の首元を見て不機嫌な態度で。

 

 「君僕もヒロインである事忘れてないかね?」


 あれから何故か教室に着くなり花さん校内放送で呼び出され。

 生徒指導室連行されこのありさまである。

 

 「まぁそうですけど社会人である花さんと時間が合わないのは仕方ないんですが……」


 「むう言わけしない! 僕だけ除け者で九条院さんの家に挨拶に行くなんて酷いよ!」


 「はぁでっ要件は何です?」


 「要件? そんな物ほとんどないよ!」


 「おい!」


 「だって僕という準ヒロインを除け者にする金緑君が悪いんじゃないか!」


 「ただの職権乱用じゃねーか! 全道の事で豊穣についていないとけないってのに!」


 「大丈夫さ! さすがに多くの人目に付く場所で悪事は行わないさ! そんなことしたらSSN、ジイッターで拡散して社会的に終わりさ!」


 「だからってね! 全くもう……でっどうしたら機嫌を直してくれるんですか」


 「むふふふ、流石ダーリン話が早い! じゃ鉄板の子――」


 「下ネタとエロ系は抜きですよ!」


 「ええええぇ折角初めてを捨てて乙女から女になれると思ったのに!」


 「あんたまじで立場考えてください!」


 「僕じゃダメなの?」


 うるんだ瞳で見つめてくる花さん。

 

 「駄目じゃないですよ。花さんは美人だし気心知れた仲ですけど、あいつらと花さんの誰を選ぶべきか俺が分からないだけです。一人の一番を選ぶまでそういう関係になる気はりません」


 「そういうクリーンな所は君のいい所だけど時には欲望を開放したまえ! 僕はいつだってバッチこいだよ!」


 「話聞いてたんすかあんた!」


 「はは、冗談だよ! 冗談! 本題はこれからさ!」


 「ほんとですよね?」


 「ほんとのほんとだよ! 僕が男性と体の経験を一度も結んだことがないのもね!」


 後半いらない気がするが。


 「全道君についてだけど、前の学校で執拗に迫っていた女子生徒が行方不明になっているらしいよ! だから気をつけてね!」


 「これまでの前半の会話完全に要らねーじゃなーか!」


 「当たり前じゃないか! 前半の会話はうっぷんばらしと金緑君といちゃこらと会話をして気持ちを抑えるためさ! 僕の体が君を欲しがってるのさ! こればっかりはどうしようもない! 好きな異性の子供を産みたいのは全ての乙女の願いであり本能なのさ!」


 全くめんどくさい。

 それでもこのノリに付き合わないと後がもっとめんどくさい。

 なんで俺のヒロイン達は普通の奴がいないんだ。

 皆個性的で可愛いから問題はないが、時々そう思う事がある。


 「そんなわけだから、灯ちゃんを頼むよ! 金緑君! 詳しい事はきっと木下さんが調査済みさ聞いてみるといい!」


 「分かってますよ! アイツのおもりは慣れているので」


 「まぁ何かあっても木下さんのチート人脈と九条院さんのチート権力で一発だろうけどね」


 「そうだとしてもできるかぎり守ってやらないと」


 「うんうんそれいいのさ! というわけでお待ちかねの僕と君の熱いキッスの時間さ!」


 

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