皆で行こう
「そういえば思い出しました」
気づけば放課後の帰り道。
警戒はしたが全道は現れず今に足る。
そんな中九条院さんが藪から棒にそう言った。
「何を思い出したの九条院さん?」
「あの全道という下劣な方の事です」
「どんな……こと……ですか……九条院……さん」
「確か私の一族の会社の下請けの一社の会社の社長の苗字が全道だった気がします。一族と比べても特に規模も影響力もない会社ですので今まで忘れていましたが……」
「それなら勝ったも同然ね!」
「待って……ください……屏風……さん……あの……性格……です……何を……しで……かすか……わかり……ません……警戒は……必要……かと」
「まあ確かに、あそこまでの勘違い最低野郎なら、木下さんと九条院さんの圧力無視して何かしでかすかもしれないわね……」
「これ以上豊穣さんに手出しするなら、恋する乙女の恐ろしさをあの方に存分に味わってもらいます!」
「当然……です!」
「やりすぎるなよと言えねーよな。二人ともやるなら遺恨が残らないように徹底的に頼む! 俺の豊穣を怯えさせた罪は重い俺にも何かできる事はあるか?」
「だったら……ハグ……して……くだ……さい」
『ラブパワーを補給させろ! ついでのお前の子供を産ませろ!』
「木下さんの考え大胆です! 子供を産ませてくれなんて! 私も金緑さんとの赤ちゃんが欲しいです!」
「木下さん心の方は大胆なのね! 私も産むわよ金緑の子供!」
「ゲロ…」
隣を歩いていた豊穣が俺の袖を強く引っ張る。
俺の右手は豊穣と繋がれている。
あれから豊穣は俺にべったりくっついいている。
よほど怖かったようだ。
豊穣に目を向けると上目遣いで。
『私も欲しい駄目かな?』
「別にお前らの誰かと子供を作る事に異論はないが最後に選んでからだぞ!」
「むふふふ! それでいいのよそれで!」
「そうです私だって協定に入ったので最終手的にはうふふふ」
「なら……存分に……私達……を……愛して……くだ……さい……えっちい……のは……それから……です」
何か含みがるな協定って一体なんなんだ?
「ゲロ! そんなわけで今日散々な私が糞虫とのハグを再度要求するわ!」
「アンタ一回やったでしょ! 次は私よ!」
「いえいえ次は私です!」
「いえ……私……です!」
「空気読みなさいよ! 狙われているのは私なんだから! 糞虫に守ってもらうの!」
「それとこれとは話は別よ! 私だって金緑とイチャコラしたいの!」
「そうです! 私だって今朝の豊穣さんのような恋人のような後ろからのハグに憧れているんです! というわけでお願いします金緑さん!」
「そう……です……私も……したい……です!」
『なんなら俺のパイオツをハグして後ろから触るってのもOKだぜ!』
「まあ待てハグぐらい何時でもしてやる。それより魚そんなことでいのか?」
「そう……です……乙女は……好きな……異性……と……スキンシップ……を……取ると……俄然……やる気……が……出る……生き物……なので……す……熱い……ハグ……を……お願い……します」
「分かった後でな! そう言えば九条院さん今日血の採集と両親に会って欲しいって話になってたけど。豊穣連れて行っていいか? こんな調子で離れたがらないんだ……」
そういって豊穣が放さない腕を指さす。
「いいですよ! じゃあ木下さんと屏風さんも行きませんか? お友達として紹介したいです!」
「いいわよ! 九条院さんは金緑に恋する仲間だもの!」
「私……も……行き……ます! 九条井……さん……は……同士……です……ので!」
『マジものの金持ちの家に上がれるぜ! 前はよく見る暇がなかったからな!』
「豊穣もいいか? それで」
「ゲロいいわよ!」
『浅井君と一緒にいられるならいいよ。今はあいつに変な事されるんじゃないかと心配で離れたくないから……』
だんだんとストーリーについて分かってきたけど
まだまだ甘いな。
イチャコラのいい感じに書けてるけど




