引っ付きから
「おっはよ! 金緑! 後豊穣! どうかしたの? 豊穣の目が真っ赤だけど?」
「なんでもないぞ屏風」
学校の通学途中屏風に声をかけられた。
何とも気恥ずかしい要望であったが何とか完遂した頑張った。
しかし、豊穣のうれし泣きは泊まらず目は真っ赤で、一言も喋らず俺をチラ見しては戻すを繰り返す豊穣。
屏風は目ざとくそこをついてきたわけだ。
「おはよう……ござい……ます……皆……さん」
「おはよう魚」
「どう……かした……の……です……か?」
「いいところで来たわね木下さん。実は豊穣の目がね――」
そういって木下に説明する屏風。
こりゃめんどくさくなる気が。
「なるほど……それは……おそらく……うれし……泣き……のし……過ぎ……かと……思われ……ます」
流石木下先生鋭い。
「ほほうそうなの金緑?」
「一応聞くと根拠は何だ魚?」
「三つ……あり……ます……まず一つ……今は……五月……少し……花粉症……が……発症……した……にしては……季節が……遅い……事……次に……二つ目……豊穣……さん……が……金緑君……を頬……を……染めて……チラ……見を……繰り返し……ている……こと……から……今朝……何か……あったと……推測し……ます……最後に……僅か……ですが……豊穣さん……の……口角が……緩ん……でいます」
「さすが木下さんね! それっぽい! そういうわけよネタは上がったわ! さっさと白状しなさい!」
「別に関係ないだろ!」
「あるに決まってるじゃない! 未来の正妻に隠し事は無しよ!」
「いつからお前が正妻になったんだよ!」
「そんな物言ったもん勝ちよ!」
「なんだその開き直り!」
そういうと屏風が俺の右腕に飛びついてきた。
いきなりことでバランスを崩しようになるがなんとか立て直す。
「屏風……さん……違い……ます……正妻……は……私……です」
木下が俺の左腕を取る。
そのまま二人で俺を引っ張る。
「ねぇどうなのよ! 豊穣に何したのよ!」
「そう……です……私……も……同じ……こと……を……要求……します」
「落ち着きなさいメス豚たち!」
「てか、お前は何してんだ?」
「なにってあててるのよ!」
と豊穣は俺の首に手を回し俺の背中に胸をつけて言うが、残念な事に感触は薄い。
こいつは体が貧相だからな。
まぁそれでもこれはこれで嬉しいが。
「三人とも引っ付くな歩き難いだろ!」
「そういうわけよ豊穣放しなさい!」
「雌ブタ二号が放せばいいでしょ!」
「ここは……一番……軽くて……金緑……君……の……邪魔……に……ならない……私……だけで……いいか……と」
「皆さんどうかなされました? もめているご様子ですが」
「九条院さんおはよ! 今は金緑に誰が引っ付いて登校するのかの話し合いよ! 喧嘩じゃないわ!」
「はいはーい! 私も参加します! お姫様だっこを希望します!」
金緑を女の子にして木下達をイケメン男子にしても案外イイのができるかもしれない。
まぁそんなことは打診なり拾い上げなりにされてからだけど




