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第5話 初めての実戦

 爽やかな風が草花を揺らし、穏やかな日射しが降り注ぐ―――


 ぽかぽかした陽気の、雲一つない晴天。絶好の旅日和であった。


 そんな中を、レオン一行は大街道に入り、西へ進んでいた。


 エレナの荷物をキアラの背中に新たに載せ、レオンは馬を引きながら、エレナと並んで歩いた。


「エレナは、あの山の上に1人で住んでたの?」


「はい。母様が3年前に亡くなった後、姉様も家を出て行ってしまって……元々、里の人ともあまり関わりを持たずに、ひっそりと暮らしてました。でも最近は、修行というか、実験に熱が入ってしまって……近くの村人を怖がらせていたんですね」


 エレナは自らの行為を反省したのか、少しうつむいていた。つい先程、レオンは近くの畑にいた村人に経緯を話し、怪現象は収まったので安心するようにと告げ、エレナに謝罪させていたのである。老人やプルナも喜ぶであろうと、レオンは満足していた。


「僕も似たようなもんさ。御子なんて孤独だよ。大聖堂内では行動を制限されてるし、話し相手は教育担当の司祭くらい。外出は数度の巡行の旅を除いたら、城内の訓練場だけ。武術の訓練生の中には、目の敵にしてくるのもいたなあ。王侯貴族の子弟ばかりだから、いくら聖なる神の子といえども、平民の僕が気に入らなかったんだろうね」


「そんな……」


 エレナは、身分や出自で差別したり、露骨に態度を変えるたぐいの人間は、大嫌いであった。レオンの今までの境遇を思うと胸が一杯になり、言葉に詰まった。しかし、すぐにパッと瞳を輝かせ、


「では、私が御子様の最初のお友達になるんですねっ!」


 と、ぴょんぴょん跳ねて、レオンの顔を覗きこんだ。


「僕は主従関係とか、そういうのは苦手だし、本当に友達だと思って接してほしい。あと、レオンでいいから。様は付けなくていいよ」


「はいっ、レオ様!」


 レオンは苦笑いしながらも、改めてエレナに対する好奇心に駆られて、尋ねた。


「天才魔法使いって言ってたけど、僕は神聖魔法以外の魔術、いわゆる黒魔法とか精霊召喚術は、見たことが無いんだ。王城内に宮廷魔術師がいたけど、ほぼ占い師みたいな扱いで、大した魔法は使えないらしくて。エレナはどんな魔法が使えるの?」


「えーっと、そのですね……私は元・天才魔法使いというか……その……」


 明るくハキハキとした口調のエレナが、急に歯切れが悪くなり、恥ずかしそうに帽子を目深に被った。そして、道に転がっていた小石を軽く蹴ると、くるっと振り返り、立ち止まったレオンに向かって、両の手のひらを上にして腕を水平に伸ばした。


 レオンは、一体どんな魔法を見せてくれるのかと、期待に胸を膨らませた。


 すると、エレナの手のひらから、光とともに白い物体が溢れて、山盛りになった。


「みっ、右手からは塩、左手からは砂糖が出せますっ!」


 レオンとエレナの間に、沈黙の時間が流れた。一陣の風が吹き、バッとその白い物体が飛んだ。数人の旅人が、顔をしかめたり、冷たい目でじろじろと2人を見ながら、通り過ぎた。


「…………え?」


 あまりにも予想外だったので、レオンの思考は一瞬、停止した。


「で、ですから、右手から塩、左手から……」


「いや、聞こえてるよ? でも、それってどんな魔法なの? わけがわからなくて」


 レオンは当然の疑問を口にした。


「自分でもよくわからないんです。どこからか転移させているのかも……こ、これでも以前は、数々の攻撃呪文を修得してたんですよ? 母様にも覚えがすごく早い、って褒められました。でも、母様が亡くなった直後から、あらゆる魔法が上手く使えなくなって。姉様にはバカにされるし……」


 エレナは両手の塩と砂糖を払い落とすと、右手に意識を集中させた。


「ファイア!」


 右手から小さな炎がポンッ、と飛んだ。


「こんなのでも、火を起こす時は役立ちます! 本来なら、もっとこうバーッと大きい炎が……いまのところはこんな感じですし、魔法使いというより、ただの見習い魔法少女ですね」


(よっぽど母の死が身にこたえたんだろうな。僕は母の顔すら、おぼろげだ。)


 レオンは幼い頃に病死した母の顔を、どうしても思い出せなかった。まるで顔の周りだけに、霧がかかっているようであった。


「そんなに気にしなくていいよ。そのうちまた、使えるようになるさ。それに、話ぶりからすると、魔法使いの一家なんでしょ? 魔法使いって最近は珍しい存在だし。割と高価な砂糖が自由に出せるとか、結構凄いんじゃないか?」


 レオンはできるだけ精一杯、エレナを励ました。


「……優しいんですね、レオ様は」


 レオンの気遣いが嬉しかったエレナは、わずかに頬を赤らめて、先に歩き出した。


「私、御子様なんて呼ばれる御方だし、もっと近寄りがたくて、おごそかな雰囲気の方だと想像してました。夢の中では何人もお供を連れて、豪華な法衣を着ていて、供を許す、ついて参れ、ってお堅い口調でしたし。でもこうして実際にお話ししてみると、普通の人とあまり変わらないんですね。良い意味で裏切られました」


「それって誉め言葉と受け取っていいのかな?」


 レオンはふと思い立ち、小走りでエレナを追い抜くと、真面目な顔で振り返り、手をサッと前へ振った。


「我が愛馬キアラ、それにエレナよ。先を急ぐぞ、ついて参れ!」


 どんどん離れていくレオンとキアラを見て、エレナはきょとんした顔をしたが、プッと噴き出し、


「も~っ、レオ様ったら~っ、待ってくださいよ~!」


 と、声をあげながら追いかけていった。


 そんな微笑ほほえましい2人を、草むらに隠れて鋭い目付きで見送る、男の姿があった。男は馬にまたがって街道に出ると、レオンたちとは逆の方向へ走っていった。



 レオンとエレナは、再び並んで歩いていた。小川に架けられた橋を渡り、小さな丘を削った切り通しを抜けると、左右にのどかな田園風景が広がっており、あちこちに、畑仕事に精を出す農民の姿が見えた。


「わぁ、いい眺めですね」


 遥か遠く北の方角には、うっすらと高い山々が認められた。そんな景色を楽しんでいたエレナの腹が、グーッと鳴った。


「あ……」


 同時に声をあげた2人は、思わず顔を見合わせた。するとエレナが、


「今日は朝から何も食べてなくて……」


 と、焦りながら腹のあたりをさすった。


「僕もあまり食べてないから、お腹が空いたな。あそこで休憩しようか」


 ゆるやかな坂を上った先に、大きな木が1本、ぽつんと生えていた。その木陰に2人は腰を下ろし、食事の準備を始めた。


「エレナ特製のキノコ鍋を作ります! 火打ち石より、こっちのほうが早いですよ。……ファイア!」


 エレナは油を染み込ませたぼろ布に、魔法で種火を作ると、道すがら拾った薪に火をつけた。鍋に少量の水とキノコ、山菜を入れ、右手から塩を発生させて、パパッと振りかけた。


(やっぱり便利だよなぁ。これで、東国の香辛料まで出せたら、完璧だな。)


 レオンがそんな事をぼんやりと考えているうちに、料理が出来上がり、エレナは木皿によそって、レオンに手渡した。レオンは頂きます、と言って一口食べた。


「美味しい! 故郷の山でも色んなキノコが採れたけど、これは初めてだよ。山菜も歯応えがあっていいね」


 レオンが素直な感想を述べると、エレナはホッと胸を撫で下ろした。


「あ~よかった。口に合わなかったらどうしよかと、心配しちゃいました」


 エレナは舌をペロッと出すと、自分も食べ始めた。


(可愛いなぁ。思えば、こんな風に同じ年頃の女の子と接する機会なんてなかった。やっぱり誰かと一緒のほうが旅は楽しいし、食事も美味しく感じる。…………あれ?)


 レオンは何か忘れているような気がした。


(そうだ、エレナと出会ってから浮かれて忘れてた! シャドウの事を紹介というか、説明してない。ずっと黙ってるし、眠ってるのか?)


 レオンは左肩に口を付けるようにして、シャドウに問い掛けた。


(シャドウ、聞こえるか? 起きてるのか?)


(………………ずっと起きてますよ。フフフフッ、出会ったばかりなのに、随分と打ち解けてますね? レオンもなかなか隅におけないですね。)


(なっ、何を言い出すかと思えば……! ……いや、それはどうでもいい。シャドウの事を話さないと)


(いえ、その必要はありません。時期を見計らって、私から説明します。)


(え? でも早いうちに……。)


(駄目です。私の言う通りにしてください。)


(どうするつもりなんだ?)


(……………………)


 それきり、シャドウは返事をしなくなった。


「んぐんぐ。さっきから、何をやってるんですか?」


「あっ、いやあっ、アハハハ。その、頬と鼻がかゆくなって」


「…………変なレオ様」


 レオンがやれやれと思っていると、キアラが寄ってきて、鼻先でレオンを小突いた。


「わっ、キアラ、どうした?」


 キアラは主人の言葉を聞くと、頭をもたげて、坂を下った先―――東を向いて、ヒヒーンといなないた。レオンが立ち上がって目を凝らすと、遠くで砂煙が舞い上がっているのがわかった。それがみるみるうちに、こちらへ近付いてくる。


(あれは……馬か? 速いな。)


 レオンは城内で馬術を習ったが、せいぜい駈け足で、馬に鞭を当てて疾走した経験は無かった。大街道ではレオンと同様に、人と変わらぬ速さで歩くか、商人らしき馬車が駈け足しているのを見かけた程度であった。実際に全力疾走する馬の速さを目の当たりにして、一種の感動を覚えていた。


「レオ様、どうしたんですか?」


「騎馬の一団がこっちに来る」


「え? キアラはそれをいち早く教えてくれたんですか? 勘が鋭いというか、賢い馬なんですね」


「僕もキアラには驚いたよ。あんな連中が通ったら砂ぼこりが酷いし、もう片付けようか。とりあえず、ここでやり過ごそう」


「ふぁい」


 まだ食べ終わっていなかったエレナは、口をもぐもぐさせながら後片付けを始めた。


 間もなく、6騎の騎馬がやって来て、先頭の男がサッと右手を挙げると、2人の前で止まった。レオンの目には、流れ者か盗賊か、はたまた傭兵の一団なのか、判別が出来なかった。すると、一番後続の男が、


「あっ、こいつ! こいつですぜ、ラバーノの兄貴!」


 と、つばを飛ばして、先頭の男に大声でわめいた。


「おいバスラ、冗談だろ?」


「こんなガキに手も足も出なかったっていうのか?」


「情けねぇ。よほど酔ってたのか? ガハハハ!!」


 他の男たちは口々に、バスラという男を小馬鹿にした。


「なっ、てめえら!」


「騒ぐな。静かにしろ! バスラ、この少年で間違いないんだな?」


「へい、間違いありませんぜ」


 この一団の首領らしき、ラバーノと呼ばれる男が進み出てきた。


「少年、この男に見覚えはないか?」


「さあ、知らないな」


 レオンはわざと、とぼけてみせた。


「昨夜、トスカの酒場でこのバスラと揉めただろう?」


「ああ、あの酔っ払いでしたか」


「てめぇ、とぼけやがって! ふざけた野郎だ! あっ、それは俺のナイフじゃねぇか!!」


 ラバーノはいきり立つバスラを右手で制し、馬から降りた。


「どうやら弟分のバスラが世話になったらしいな。今朝、街に来たら左手を折られてしまった、と泣きつかれてね。それで治療費を貰う為に君を探してた、ってわけだ」


「僕は怪我させた記憶は無いよ。絡んできたのはそちらですし。そもそも、骨が折れているのに、普通に手綱をさばいて馬に乗ってるのは変でしょう」


「少年、なかなか度胸があるな。だが、6対1じゃ勝ち目は無いぞ? 黙って金を出せば、今回だけは見逃してやろうじゃないか。金貨1枚でどうだ?」


 ラバーノは、この少年が戦いを選択することはない、と決めてかかっていた。余裕たっぷりに腕組みをして、返答を待った。


 レオンはこのようなたかりをする連中に、金を渡したくはなかった。確かに、金貨1枚で穏便に済ませれば、自分も、そして何よりもエレナを危険な目から回避できる。だが、自身の誇りが、それを許さなかったのである。


 ラバーノは、少年が返答せずに突っ立ったままなので、苛立ちを見せた。


「金が無いなら、その馬でもいいぞ? かなり上等そうだ。それもいやなら、そっちのお嬢さんに払ってもらおうか」


「おぉ、おかしら、そいつはいいですねぇ」


「こいつは高く売れそうだぁ。その前に俺たちがたっぷり可愛がってやるぜぇ!」


 男たちの下卑げびた笑いが起こった。そして、1人が馬を降りて、エレナに手を伸ばした。


「やめろっ! 汚い手でエレナに触るな!」


 レオンはその男の手首を掴むと、剣の柄で、がら空きの腹に一撃を見舞った。男はごろごろと転がり、苦しそうにゲェゲェと吐いていた。


「てめぇ!」


「やりやがったな!」


「今さら謝っても許さねぇからな!!」


 男たちは馬から飛び降りると、剣や斧を手に肉薄した。


 レオンは初めて、宝物庫から持ち出した剣を抜いた。だが、その表情は強張こわばっていた。それは、実戦の経験が無かったからである。剣の腕には自信があったが、訓練場では刃を潰した物か、木剣しか使った事がなかった。これが生まれて初めての真剣勝負であった。しかも、1人は地面に這わせたとはいえ、5対1である。初めて浴びる殺気と、重い空気によって、早くも汗が噴き出し、呼吸が乱れた。


 そんなレオンの様子を見て、ラバーノは冷酷な笑いを浮かべた。


「やる気か……バカな奴だ。その若さで死に急ぐこともないだろうに。もう後戻りは出来ないぞ」


(くっ……。せめてエレナに防御魔法を掛けたかったけど、その隙にられる!)


「レオ様、こんな連中さっさとやっつけちゃいましょう!」


 この重苦しい均衡を破ったのは、エレナだった。


「お嬢さん、大きく出たな。まさか、戦うつもりか?」


「エレナ?」


「レオ様、まだ話してませんでしたが、私にはこれがあります!」


 エレナは魔法の杖と、腰の袋から古ぼけた指輪や針、銅銭などを取り出して、握り締めた。


「何っ!? 魔法の杖? 魔法使いなのかっ!?」


 ラバーノの言葉に男たちが動揺した瞬間、エレナは右端の男に、魔力を込めた指輪を投げた。指輪は粉々に砕け散ったが、そこから女性とおぼしき大きな白い手が現れて、男に襲いかかった。


「ぎゃーっ!!」


 白い手に顔中を引っ掻かれ、髪の毛を掴まれて地面に叩き付けられた男は、血だらけになってのたうち回った。さらに、間髪入れず放たれた針は、空中で無数に分裂し、隣の男の周囲を飛び交ったかと思うと、四方八方から突き立て、顔や首筋、手に刺さると、フッと消滅した。出血こそ少なかったが、あまりの激痛にその男は悶絶した。


 瞬く間に2人も倒され、ラバーノら残りの3人は、ますます動揺した。そこへレオンが斬りかかった。


「ぐっ!!」


 ラバーノはかろうじて避けたが、手の甲にかすり傷を負った。ところが、その傷は焼けただれたようになった。


「なんだ? かすっただけなのに……」


 ラバーノは、レオンの剣が変化しているのに気付いた。抜いた時と違って、燃えるような赤色を帯びている。


「…………! そうか、この剣は……」


 レオンは、この剣は使い手の魔力によって、真価を発揮する事を悟った。


 バスラは震えて立ちすくんでいた。もう1人が手斧を滅茶苦茶に振り回して、レオンに突撃した。


「よせっ、やめろっ!!」


 ラバーノは子分の無謀な行為を止めようとしたが、効果は無かった。


 レオンが魔力を剣先に集中させると、先端から数個の火球が飛び、男に命中した。その鎧は焼け焦げ、腕には火傷を負っていた。バスラは弾かれたように武器を捨て、馬に乗って逃げていった。


「あの野郎……自分だけ逃げやがって……」


 ラバーノが恨めしそうにつぶやくと、レオンが剣を向けた。エレナも魔法の杖を構えている。


「待ってくれ、降参だ。まさか、魔法剣の使い手……魔法剣士とこんな魔法使いを相手にしちまうとは……頼む、命だけは……」


(魔法剣……? 魔法……剣士か……。)


 レオンが魔力を断つと、剣は元に戻った。それを鞘に収め、ラバーノの剣を取って遠くへ放り投げた。


「もう僕たちに関わらないでくれ。できれば今日のことも秘密にしてほしい」


「わ、わかった。約束する」


 レオンは倒れている男たちに簡単な治癒魔法を掛けて、止血だけして馬に乗せてやり、帰してやった。


 ラバーノたちが見えなくなるくらいまで離れると、緊張の糸が切れたのか、レオンはへたりこんだ。そのままゼェゼェと荒い息をして休んでる間、エレナは少し離れた場所で黙って見守っていた。


 ようやく動けるようになったレオンは、エレナに出発を促した。


 しばらくおとなしく歩いていたエレナが、ポツリとつぶやいた。


「私、やり過ぎましたか……?」


「いや、連中は本気で僕を殺そうとしたし、エレナを酷い目に合わせるつもりだった。あれくらい当然だよ。僕のほうこそ、甘過ぎたかもしれない。治療までして、帰らせるなんて……」


「いえ、それでこそ御子様です。どんな相手にも慈悲の心を持つのは、素晴らしいですよ」


 エレナはうんうんと1人で頷いた。


「ところで、さっきの魔法は? 何か投げてたけど」


「あれは、以前の魔法が使えなくなったのと引き替えに身に付けたというか、目覚めた能力です。物に宿った、過去の持ち主の念を具現化させて、対象を攻撃する魔法です。私がいた山の光とか叫び声は、その実験というか、練習してたせいです」


「これはまた、聞いたことない魔法だなぁ……あえて名付けるなら、念操師とか、念導師かな」


「それいいですね! 念導師エレナ……。いい響きです。でもこの魔法の難点は、使ってみないとわからない事と、1回で消滅したり、大した威力が無い場合があるんです。うっすらとした光の加減で、ある程度、目安になりますけど」


「逆に強力過ぎて危険な物もありそうだね。使い所を間違えないように注意しないとね」


「はい!」


「足止めされちゃったな。暗くならないうちに、宿屋に着かないと」


 駈け足になったレオンとキアラを、エレナは追い掛けていった。

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