再開
「演奏会疲れた~」
「まぁ、四年前の苦労は報われたじゃん♪」
と忍は微笑む。
恵美はクスッと笑って、そうだねと言い立って鏡に向かった。
「忍とアンサンブル出来て良かった。」
と真剣な顔で忍が言い、肩を上げ二人で爆笑する。
『では、結果発表!!!』
『一位!!』
四年前
「部活、選ぶだけなのにねぇ」
そう言い、テニス部のPRを通り過ぎ吹奏楽部のPR場所に到着した。
恵美は正直吹奏楽部にはあまり、入りたくは無かった
小学生で金菅バンドをして、幼稚園児から、ヴァイオリン、ピアノ、フルートを習っていた。
父は大学教授、母は音楽家だ。
父は東京医大の教授で、母はオーケストラのコンミスと言う物をしていて、どちらも皆からすれば羨ましいらしいが、自分からすればどうでも良いことだ。
「吹奏楽部入らない?楽器だけでも吹いて見て!!」
と半分強引ながら入る
皆自分のパートのPRをしている。
とFluteの前を通り過ぎる。
「あっ・・・!!」
「恵美か?」
と少し低い声の男が立って居た。
「知り合い?」
そこに立って居たのは忍と言う近所に住んでる、幼馴染みだった。
「しのちゃん?」
と聞くと頷き返す。
「久しぶり恵美。元気だったか?」
安否を気遣ってくれた。懐かしい感じがしていた。
「元気だったよ」
と返し、色々盛り上がった。
「そういえば恵美吹奏楽部に入らないの?」
その質問はあまりされたくは無かった。
しかし返さない訳にも行かなかった。
「偶然通り掛かって入って見ただけだよ♪入る所はまだ決めてない。」
とだけ言った。
「何も変わってないね」
と笑って言う
変わる所が無いので言われても特に気にはならなかった