エタり回避論⑤ 道中のイベント
エンディングまで行かないことも多々あります。
やろうと思えばどこでも打ち切れるのですが、考えているエンディングがあり、そこまでたどり着けない場合。
今回は、そんなときのお話です。
大まかに考えてしまえば「道中のイベントが思いつかない」となります。
では、道中にどんなイベントを配置するか。
それはエンディングから逆算できます。
まず、「なぜエンディングを迎えられないか」を考えましょう。
旅をしていて、目的地に到達していない。
敵が強すぎて、今の主人公では勝てない。
何か必要なアイテムがあるけど、それを持っていない。
この「エンディングを迎えたくない理由」を満たすことが、「最低限必要なイベント」になります。
移動については、省略していいと思いますよ? 何かしら書ける事はあるでしょうが、書かなければいけない理由はありません。「あれから~~日、とうとうXXXにたどり着いた」の一文で事足ります。
敵が強すぎるなら、強化・特訓・必殺技習得イベントですよね。師匠なりライバルなり、頑張らせてください。
アイテムが無いならそれを手に入れるためにダンジョンやクエストで走り回らせることになりますよね。
ヒロインとくっつけて終わらせたい話なら、仲良くなるエピソードが必要です。
基本は「襲われているところを助ける」の要素、「ピンチのヒロインに手を貸す」ですよね。
襲われているというのは出会いで使っているでしょうし、「ヒロインがどうにかしたいと思っているけど、どうにもできない問題」を考え、それに主人公がどう関わり、助けるのかが重要になります。
チート系最強主人公でしたら圧倒的な戦闘能力で敵を一掃したりと、その主人公の特性を上手く使うことを考えることになります。最近の「なろう」は最強系主人公って影が薄いですけどねぇ。
とにかく、主人公の強みを考え、それを使えば解決できない問題を考えます。他の解決方法を思いつくときは、その手段をヒロインが取れないことが前提になります。別の問題を加えてヒロインの退路を断ちましょう。その方が、主人公の格好良さが際立つ――はずです。読者には。
あと、イベントに関して言えることですが、「テンプレを多用してみましょう」。
学校ネタなら文化祭や体育祭、夏の海と冬の雪、入学式に卒業式など、どこでも見かけるイベントが盛りだくさんです。
ファンタジーなら冒険者ギルドで何か目立ったり、襲われているヒロインでも助けましょう。
これらはありきたりなイベントですので、かえって「他との差別化をしやす」いのです。
テンプレイベントをこなした主人公たちを思い出し、彼らと自分の主人公の差分を考えてみてください。その差分を表現すれば、自ずとオリジナリティのある作品になりと思います。差分が思いつかない主人公でしたら、オリジナリティの無い、パクリ主人公と称される可能性が高いです。何か考えましょう。
イベントの大枠など、ありきたりでいいのです。
キャラの個性は、その中でこそ、際立つはずですから。




