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白の少女は三人の男に愛される  作者: 有氏ゆず
第六話 少女は祈る
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6-3




放課後、学園の大訓練場には多くの新入生たちが集まっていた。

ランク昇級試験。その言葉の響きに、誰もが固唾を飲んでいる。


壁際に設置された掲示板には、試験内容と対戦形式が張り出されていた。




《パーティ戦、対戦相手は『ゴーレム改』。制限時間内に機能停止させることができれば、参加者全員のランクを昇格させる》




試験官である教師が、淡々と説明を行う。


訓練場の中央に、一体のゴーレムが静かに佇んでいた。

通常のゴーレムよりも一回り大きく、関節部分には魔力抵抗を高めるための紋様が刻まれている。個人で挑むにはあまりに荷が重い相手だ。


「なるほどな。個々の能力よりも、連携を重視する試験か。俺たちには好都合だな」


レオンハルトは腕を組み、自信に満ちた笑みを浮かべる。


「ゴーレム改……魔力への耐性が高い厄介な相手だね。僕の攻撃がどこまで通じるか……。まふゆ、君の支援が鍵になるよ」


セリウスは冷静に相手を分析し、ちらりとまふゆに視線を送る。その目には確かな信頼が宿っていた。


「……硬いだけの的だ。関節を狙う」


ミカゲは短く呟き、すでに影に溶け込む準備を始めている。彼の視線はゴーレムの首や膝の継ぎ目に、正確に注がれていた。




周囲の生徒たちが、どのパーティで挑むか、誰と組むべきか迷い、ざわついている。


しかし、まふゆたちのパーティは、もう決まっていた。

他の誰かが声をかける隙もないほど、当たり前のように四人は一つの輪を作っている。


レオンハルトが、屈託のない笑顔でまふゆに向き直る。


「準備はいいか、まふゆ。お前のFランク昇格、俺たちがきっちりエスコートしてやる」


セリウスも、少し照れたように視線を逸らしながら付け加える。


「べ、別に君のためってわけじゃないけど……足を引っ張らないでよね」


ミカゲは何も言わない。だが、彼の影がそっとまふゆの足元まで伸び、彼女を守るように揺らめいている。それが彼の答えだった。


「……うん。みんな、頑張って昇格しよな」


まふゆは、力強く頷いて答える。




試験官が号令をかける。


「……では、最初の組!前へ!」


いよいよ、四人の初めての昇級試験が始まる。




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