表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヨツ沼のニヘエのはなし  作者: ぽすしち


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/44

かたむいた小屋



 その傾いた小屋はとても人がすんでいるとはおもえなかった。



 もう何日もろくにねむらないままあるきつづけて来た《ニヘエ》は、その小屋をみつけ、あたりにはほかに小屋がないのをみてとると、ここならしばらくとどまって休めそうだと、はずれそうな戸をひいて真っ暗な小屋の中にはいった。


 とたんに、なまぐさいにおいが鼻をつき、あしもとのむしろが、わらじでふんでも、ぐじゅり、と水をふくんでいるのが知れた。



「 ―― だアれやア?こげな家に押しこみかア?」


「わあ!なんだ、じじいがすんでやがんのか?」


 声におどろき目をこらせば、隅にぐしゃりとかたまってある網にからまるように、膝をたてて座り込んでいる年老いた男がいた。はずれた屋根のあいだからさした月明かりに、その目だけがひかっているようだった。



「 金も、飯も、なにもないわア」


「みりゃわかる。じいさんひとりモンか?しばらくじゃまするからよ」


「 布団もないわ」


「あってもこれじゃア敷けねえだろ。なんだ、雨がふったのか?」


 水をふくんだむしろがある土間しかない家だ。

 月明かりが差し込んでくる穴のあいた屋根をみあげたが、ここに着くまでの何日かは雨に降られたことはない。だが、このあたりだけ夕立があったのかもしれないと思った。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ