指導と選別
試験が終わり、クラス分けの時間が必要なため翌日は休みになっていた。
試験が終わった後、アーテルに話しかけようとするが、ちょっとビビって話しにいけない人や、上位クラスは確定しているので今の俺、私が声掛けるのもとオドオドしているものたちを横目で見ながらレイと自分の部屋に帰っていた。
夜ご飯を食べに食堂へ向かうレイへ今行くと見られすぎて食べにくいという理由でまたも部屋に籠り収納ご飯を出して食べるのであった。ちなみに昨夜はオーク肉のトンカツを食べており、揚げ物にハマっているのであった。
食堂から戻ってきたレイがフルーツを持ってきてくれていたので、それを一緒に食べながら試験の時の感想を言っていた。そこで今日はレイに少しだけ魔法を教えてあげる約束をした。
「魔法使うなら演習場かどこか広いところへいく?先生に聞かないと借りれないと思うけど」
「いや、必要ない。レイの一番の弱点は部屋でなんとかできる」
「そうなの?」
「今日は簡単に教えると言っただろ。基礎をなくして応用はないからね」
「分かった!何をするの?」
「魔力量であるMPの底上げと、レイの魔法の簡単な説明をしてやる。俺からマンツーマンで教わっていられたことを将来頭を床に擦り付けて感謝する日がくるだろうな」
「自信過剰じゃないかな〜!じゃよろしくお願いしますっ!」
「まず始めに魔力量向上についてだが、これから寝る前に毎日俺と同じ訓練をするように」
「え!アーテル寝る前になんかしているの?」
「しているよ。今ではMP10万超えてるからね」
「10万!?多すぎない!?」
「これでも少ない方だな。この寝る前トレーニングのやり方をまず教えてやる」
「はい!」
「論理は至ってシンプル。魔力を寝る前に枯渇させて器を大きくする。でもジリジリ減らすと身体がしんどいから一気に削って気絶睡眠をする。俺は今気絶まではしてないが最初は気絶睡眠だな」
「気絶睡眠…スパルタだ!」
「レイ、1器の大きさは大体学園卒業するときくらいにほぼ決まってしまうぞ。だから今のうちからしておくんだな。1万くらい保有できるようになったら気絶しなくていいぞ。はっはっは〜」
「今僕500くらいしか無いけど、いけるの?」
「まぁ一年くらいあれば行けるんじゃないか?とりあえず頑張れ」
「僕からお願いしたし、一緒にやってくれると言ってくれてるしがんばる!」
「じゃやり方教えるね。まず魔力欠乏症の症状は体内の魔力が無くなることから起こるので、訓練するときに魔力貯蔵庫のようなものを手の上に作る。これは魔力コントロールを高めるための訓練も合わせてできる」
「手に魔力貯蔵庫?」
「魔法はイメージが大事だ。イメージしてみろ。身体の中を巡っている魔力を手の上に作った器官にも通して回すのだ。身体の器官を手の上にひとつ増やしてそれを滞りなく回していくイメージだ」
「なるほど?こんな感じ?」
「お、大枠は掴めているな。なかなかセンスあるな。それを魔力と合わせて血液まで引っ張ってくるイメージだ。それができたら徐々に体内の魔力濃度を減らして、手の中に集めていく。そして寝る前に手の上の魔力の塊を切り離して捨てる」
「捨てるの!?」
「そうするとしんどさあまり感じずに気絶できるからな」
「な。なるほどー」
「これは今日寝る時から毎日必ずやるんだ」
「は、はい」
「後はレイの魔法について少々ヒントを与えてたいと思ってな。イメージが大事だから俺の先入観を与えないように、自分で考えた方がより高みに行けるので、氷魔法について本質を教える」
「イメージが大事で、本質を…」
「氷魔法の本質は物質の速度に影響を与えるものだ。魔法に火はあるが炎が無い、水と氷は似ているのにこちらは分けられて分類されている。なぜ分かれているのか、それは本質が違うからだ。今後氷魔法を使用する時のヒントにしてくれ」
「速度に影響する魔法…意識してみる!」
「その本質を扱えるようになると侵色クラスまで使えるようになる」
「!? 分かった!」
こうしてアーテルは魔法を教えてあげながら、休日を過ごしたのであった。
ちなみにご飯は仕方なく食堂で食べていた。
翌日クラスの発表があった。
クラスは侵、濃、色、薄と4つの段階に分けられていて、新入生約200人が振り分けられていた。
侵クラスは21人、濃クラスは35人となっており、その他は色と薄のどちらかに振り分けられる。
このクラスは上下するものであり、実力で上のクラスの者を引きづり降ろして、入れ替えをすることができる。入れ替えは4Q(四半期)に1回となっている。入れ替えは四半期ごとにある試験や、模擬戦での結果、課題の進行スピードで判断される。
アーテルとレイはこの年齢では非常に高いレベルで知能も戦闘もできるので、当然のように侵クラスになっていた。
またクラスごとに待遇が異なってくる。侵クラスは必須の授業以外出席するかは任意になっており、下から抜かされてないなら何をしていても問題はない。朝出席を取り必須の授業だけ受けて入れば良い。この必須があるのも一年生の1Qのみだ。この自由を知ると落ちることを回避するために自然と努力しているのであった。ちなみに授業を受ける時は基本濃クラスと一緒に受けることになる。
濃クラスは授業のコマ数が1日5つであり遅めの昼くらいに基本的に終了する。色クラス、薄クラスは朝から晩までみっちり授業と実習を行い、濃クラスに向けて準備するのであった。
学年が上がるにつれて授業自体は減っていくが、自由な時間が多く取れないので、クラスレベルをあげることが重要である。
全体のレベルがあがり、色クラスまでの生徒がほぼ全員濃魔法を使えるようになると色クラスがなくなり、濃クラスへ上がることもあるが、5年間で滅多にありえないクラスランクのあげ方も存在している。
「アーテルは当然侵クラスだよね!これから一緒にこのクラス維持できるように頑張ろう!」
「レイと同じか。これはよかった。同じ部屋の人でクラスランクに差がつくとなんかきまづそうとちょっと思ってしまってな。まぁ俺と同じなら引き上げてれたけどな。はっはっはー」
「昨日教えてもらったからわかるけど、これ本当だから僕はラッキーすぎだね!」
注:1Qは3ヶ月
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