知力と料理
「テストを開始する」
スゥゥゥ。ひらひら。
ざわざわ
「!?」
「机の上に紙が出てきた!」
「何の魔法!?」
「クラスごとにこんな映像や音、物を届ける魔法があるのか!」
「学園長はなんて魔法の使い手なんだ!」
「やらかすと全て筒抜けにされそうで怖い…」
「プライバシーはあるのか!?」
多くの生徒が教室ごとに注意事項や説明、合図などを送っている魔法を見て驚いていた。
昔はごく当たり前の技術であり、むしろできなければ痛い目を見るはめになった。
テスト内容は一般常識から数学、歴史、記述であった。
アーテルは歴史については知らないことが多く、また実際に存在していた人なので事実をかけてしまうが、どのように伝わっているかわからないため、確実にホワイト家で見たものだけ回答していた。
記述は自分の武器をどう活かすと効果的になるかと魔法の原点を考えさせられる内容となっていた。同系統の武器で戦闘を行う場合、どのように立ち回るか。リーチ差がある時の有効な戦術など、一般的な内容であった。また魔法の場合、色語を知っておくことでどの系統の魔法か区別できるので、一般的に使われている色語(火なら燃えろや熱くなど、風なら吹雪けや嵐など)を確認したり、それに対する有効な対処法を求められている。
数学は数字の計算ができないと、自身の管理や目標の立て方、指導をもらっても深く理解できないため、単純な計算はもちろんのこと、組み立て方法まで見るしっかりしたテストであった。
「簡単だが、難しい…」
アーテルは魔法であれば真髄まで知っており、大昔の歴史は当事者。特に建国にあたっては過去のアーテルが言い出したことでもある。一般常識は現在と昔では違うことが多いので、アーテルには簡単なようで難しい内容であった。
結局、一般常識はそこそこに、数学は全問、歴史はほどほどに、記述は初心者レベルの記載をすることにした。
入学する人たちに対しては難しめの問題であるので、10歳でどれほどできるかの確認と今後基本的に確実に知識も実力も上がるので、成長を感じ取れるような仕組みを作っている学園である。
「そこまで!答案を回収する!」
スゥゥゥ。パッッ。
「(空間魔法を学園用に起用するとこんな芸当ができるのか)」
「それではお昼休憩後、模擬戦を行う!1時間半後に先ほどの演習場へ集合とする!」
テストが終わった生徒たちはご飯を食べるため寮に戻っていた。
アーテルも戻っていたが、食堂へ向かわず部屋に戻っていた。今日の朝ごはんを食べた時に、昨日まで外で食べていたご飯の方が美味しいと感じたので、部屋で自分の収納に仕舞っているご飯を出して食べようとしていた。
「あれ?アーテル!テストどうだった?結構難しくてきつかったよ」
「ぼちぼちかな」
「そっか〜。ってか何あの剣!すごすぎない!?なんかシュッってしただけかと思ったら致命傷与えていて、びっくりしたよ!」
「あれは、そうだな。一言でいうと脱力が大事ということだよ」
「力がないと切れないのに力を抜くの?」
「まぁ追々わかると思うよ」
「んーー。魔法もすごかったね!あれは濃魔法だよね?すごい範囲で殲滅できそうで囲まれても切り抜けれそうだね!」
「これでも白魔法の直系だからな。先祖返り?みたいなものだよ、多分…」
「そうなんだ!ならアーテルの代でホワイト家も復活するかもだね!ってか食堂はそっちじゃないよ?」
「あぁ、部屋に戻ろうとしていたんだ」
「ご飯食べないの?」
「とりあえず部屋で休もうと思ってな。模擬戦の前にたらふくご飯食べると動きが鈍くなるかもしれないからな(すごく良い言い訳がスラスラ出てきた!ただ単に食堂のご飯より、昨日まで外で食べていたご飯の方が美味しかったからそっちを食べたいんだよ!朝ごはん食べてちょっとがっかりしてしまったから、早くこっちを食べたい!)」
「なるほど!僕はお腹ペコペコだから満腹にならない程度に食べてくるね!」
「あぁ」
アーテルは収納魔法がどこまでバレないかチャレンジをしているので、なるべく自重するようにしている。それにカモフラージュ用で財布サイズの魔法バックを用意しているので、未だにバレないでいた。ちなみに部屋のキーは人が見ていない時は使用していない。魔法の波長とロックとアンロックの違いを2、3度使って完璧に再現できるようになっていたので、キーをかざしてドアを開けるのではなく、ドアノブをもって解除してドアを開けていた。
「昔と違って色々な料理があって、ご飯が毎度楽しみになっている!」
昔は丸焼き、味付け塩のみが主流でかつ食べれられれば何でもいいと思っていたこともあり、凝った料理がおいしくて仕方なかったのである。
ちなみにお金は先日外にでていた際にこっそり両親からもらった物を売ってお金にしていた。ちなみに売った物はもちろん魔法で作られているので、買い取った業者は翌日商品が無くなっていて、あたふたしているのであった。アーテルも基本的にこんな犯罪まがいなことはしないつもりだったが、食欲には抗えず、もうしないし、今度良い思いさせるので今回だけゴメンナサイということで、黒の左手白の右手を使って大金貨5枚を得ていた。
ちなみにこの世界の現在の貨幣は
銅貨、銀貨、大銀貨、金貨、大金貨、金板、白金貨、白金板となっていて、銅貨が10円、銀貨100円と10倍づつの価値になっている。白のお金は庶民が見かけることは死ぬまでに一度もないものであるが、白のお金は初代王族の勇者が鮮明に描かれている。ちなみに銀貨は中心に小さな穴が開いており、大銀貨は縁がギザギザになっている。金貨は0,000と記載しており、大金貨には聖剣アマテラスが描かれている。これらは極秘魔法で作られており、この極秘魔法の属性は金色に属しているので、偽造が不可能になっている。
アーテルならできないこともないが… 気づくのは当分先になるだろう。
アーテルはご飯を食べた後、模擬戦でどう魅せるか考えているところにレイが帰ってきた。
「アーテルただいま〜!思ったより食べちゃったよー。ふぅ〜」
「食べすぎて動けなくなっても知らんぞ?今のところ上位クラスは入れそうな結果出しているみたいで」
「アーテルもいい感じだよね!お互い最後も頑張ろ!」
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