紫色の女の子
留守番をしていたえっちゃん女の子と遊ぶことになりました。
「なにしてあそぶの」
えっちゃんは女の子に問いかけます。
女の子は不気味な笑顔で言いました。
「ひらがなを当てる遊びだよ」
「ひらがな」
「そう、ひらがなを当てるの」
どうしよう、えっちゃんは昨日学校でひらがなを習ったばっかりちゃんと答えられるのか不安で一杯です。
えっちゃんが少しうつむくと女の子は
「やるの、やらないの、どっち」
とえっちゃんに言います。
えっちゃんは、「やる」と答えました。
女の子は優しい笑顔になるとあそびがはじまりました。
このひらがななーんだ、
女の子の左手から「は」がでてきました。
えっちゃんは悩みます。「これは、「は」だ」
えっちゃんが答えます。
「正解、次はこれ」また、女の子の左手からひらがながでてきました。今度は「じ」です。
「「じ」だ」えっちゃんがこたえます。
「じゃあ、最後これなーんだ」
女の子が左手からひらがなをだしました。
えっちゃんは自信に満ちた声で答えました。
「「め」だ」
「正解」女の子は楽しそうに答えました。
簡単な問題で、よかったとえっちゃんはほっとしました。なぜなら問題ででてきた、答えは
「は」「じ」「め」
えっちゃんの名前だったのです。
「楽しかった、じゃあ、また会おうね」
女の子が消えました。
なんだったんだろう、とえっちゃんは考えましたが、
ドアがかちゃりと音をたてました。
ママだ、とえっちゃんは小走りでドアの方へ向かいます。「ただいま」ママが帰ってきました。
「おかえり」とえっちゃんが言いましたが、ママはそのままとおりすぎてしまいました。
ママとえっちゃんは言おうとしましたが、ママにはえっちゃんが見えていないようでした。
みーつけた