13.お節介タンダ、猫の女の子と出会う
早く進めるって言ったのに、中々進まない...ケモ耳、良き...
「うぉ...す、すごい人だかりに出ちまったな...」
「うむ。これだけの密度...中々見ることは出来ぬなぁ...」
SECONDtryをするための場所を、見つけるために住民たちの噂を聞きつけ、人を追いかけ...あれよあれよという間に、お祭り会場?のような場所についてしまった。
ずっと緑髪の妖精たちばかり見てきたので、人間がいるっていうだけでなんだか、安心する気がするな。
「これは、どういうお祭りなのだ」
「なんだろうな。近くの人にでも聞いてみるか?」
「タンダさんっ!!ウルテンさーん!!」
後方から大声で、俺とウルテンを呼ぶヨルスさんの声が聞こえた。
お祭り会場で、自分の名前を叫ばれることほど恥ずかしいことはないって...周りの人達も、なんだなんだ?って見てきてるし
「ヨルスさんっ!!ここですよっ!!」
「あっ!!こんなところまで....」
「すまぬな...人探しも兼ねていた故、少し遠くまで来てしまった」
「魚取り感謝祭の会場まで来てしまうとは、予想外ですよ。エビシ姉様に会うか、城の中に入ったあとで話そうと思っていたので」
「ヨルスさん...俺が、じっとしてられると?」
「お主は、ヤンチャだからの、まぁ、限度はあるが」
「ウルテンさんが止めてくださいよ。流石に、ここまで来るのは大変でした。人だかりも凄かったですし」
そうだよなぁ...いきなり人だかりに会って、俺らもあれよあれよという間にここまで来たからな。
「まぁ、ここで来てしまったなら、仕方ありません。魚取り感謝祭については聞いていますか?」
「さっぱりだな。人について行ったら、こんなところまで来てたから...」
「うむ...今そこら辺のものに聞こうと思ってたところだ」
「では、説明しましょうか」
「もちろんっ!!」「よろしく頼む」
「この祭りでは、湖にいる魚...いや、生物を取ってくる祭りです。祭りでお大物を釣り上げたものは、毎回 景品がもらえたり、特別券がもらえたりします。あとは、人助けなどしたりするのもこの祭りの醍醐味だったりします。」
「へー...要は、倒しまくって大物を狩って競い合う祭りというわけだな。」
「そういうことです。」
「湖の生物は、取りすぎるとよくなかったりしないか?」
「変な心配をするのですね。ご安心してください。すぐに増殖するので...」
「人間もいるようだけど、水の中だと息ができなくなったりとかするんじやねぇか?」
「そこは、私たち妖精がタンダさんがここまで来た時のように、結界を張らせていただきます。増殖しすぎている魚たちを少しでも減らすために私たちも全力を尽くすという感じですね。」
「ふーん....」
まぁ、深いことはよくわかんないけど...面白そうな祭りだな。
村だとこんなに大きな祭りは見たことなかったし、新鮮さがあって俺は好きだな。
「ウルテンさんや、タンダさんも参加しますか?」
「ん?俺らも参加できるのか!?」
「えぇ、自由参加なので一応、参加申し込みをしなければいけないですが簡単なので...」
「ウルテン、参加するか?」
「我か?うーむ...いや、我は少女を探すことにしよう。木刀と白い髪の少女であろう?」
「ウルテンが参加すれば、絶対優勝できるのに...」
「いや、我の目的は、少女を見つけることだ。だから、我はやらんぞ?変わりにタンダがやってくるといい。一位を取ったら、モテるだろうな」
「マジかっ!!ヨルスさん、俺が一位を取ったら...「ないです」
ニコニコ笑顔で断ってくるヨルスさん、分からねぇじゃん...そんなの...もしかしたら
「タンダさんってそんなに出来る少年だったんですね。好き」
みたいな展開があるかもしれないじゃん
「ふっ...俺は、無言で異性の胸を貫くぜ...」
「すぅ...キッツ」
.....なんか、既に心が折れそうだけど...
「ヨルスさん、参加申し込みってどこでしたらいいんですか?」
「.....あっちです」
「お主、やっちまったのぉ」
俺は、ウルテンの言葉を聞き流し、無言で申し込みに行く。
結果次第だ...まだあるから...だよな?俺...
「いたっ...」
「あっ...すみまん、大丈夫か?」
下を向いて俯いてる女の子にぶつかってしまった。ん?この子...耳が
「ご、ごめんにゃ...ちょっとだけ余所見をしてしまったにゃ」
「いや、俺の方から、ぶつかっちゃったから...気づかなかった俺が悪かった」
無理やり笑顔を作って謝ってくる猫耳を生やした女の子
ちょっとぶつかっただけだと思ったんだけど、そんなに痛かったかな
「そ、そんなに痛かったか?思ったより打ちどころが悪かったり」
「いや、言うほど痛くはなかったにゃ、にゃんというか...反射的に...というか、痛くにゃいのに痛いって言っちゃう時ってあると思うにゃ?それにゃ」
いやでも、そういう次元の顔じゃなかったよな。
「そ、それじゃあ、私は失礼するのにゃ」
と言って、とぼとぼと帰っていく猫耳の女の子
いやいや、このまま帰せるほど、俺の根性ヘタレてねぇよっ!!
「ちょっ...待って」
ぐっと手を掴む俺...振り返った女の子は、少しだけ泣いていた。
えっ...
「しつこいにゃっ!!痛くなかったにゃって言ったにゃっ!!」
ちょっと、いきなり騒ぐことはないだろ...流石にビビった。
周りを歩いてる人から、再びなにかあったのか?という目線が向けられる。
「今日は、人に注目されることが多いなぁ...すまん、いきなり手を掴んだのは悪かった。だけど、そんな顔して歩いて行かれるのは流石に、気になる」
「......っ!!私がどんな顔しようと勝手にゃ!!どこの誰とも知らないやつに、変に言われる筋合いはないにゃっ!!」
バッと手を振りほどいて、走りだす...あぁ!!もう...話しかけちゃったからには、後には引けないし、くそっ...
「すみません...彼女は、精神を病んじゃっているので」
「気をつけろよっ!!」「なんだ、痴話喧嘩か」「リア充しねっ!!」
なんだか...言いようのない気分になったが、気にしてる余裕はないのでそのまま猫耳の子の後を追う。
流石に、やりすぎ感は否めないけどな....w
申し込み申請まだできてないし...早く済ませたいのは山々なんだが...
猫耳の女の子は、この近くには珍しい水の湧き出るオブジェで泣いていた。この場所は、ほんとなんでもあるなぁ...城だの、祭りだの...水の湧き出る芸術品だの
「なんで、お前付いてくるにゃ...ストーカーにゃ?」
「俺が好意を今抱いてるのは、ヨルスさんかなぁ出会ったばかりの女なんて興味なんかないって言ったら嘘になるけど...」
「やっぱ、ストーカー...いや、変態にゃね?警察呼ぶにゃよ?」
「警察がなんだかわからないけど、お父さんなら辛い表情した女の子には優しく声をかけろっていうかな」
「.....気持ち悪がられるだけにゃ...」
確かに...まぁ、俺は今更なんだけどな...
ヨルスさんにそっぽ向かれちゃったし、だけど、俺は一度関わったなら見捨てるなんてことはしたくない...それが、この俺、タンダ隊長だ!!
「なんで泣いてるんだ?辛いことがあるなら、話した方が楽になるぞ」
「.......」
俯いて黙りこんでしまった猫の女の子、はぁ...
「なぁ、俺さっきあの申し込みをなきゃいけないところ、お前を追いかけてきちゃったんだ。時間があるようなら、申し込み方教えてほしいなぁ...とか思うんだけど」
「にゃっ!?!暇とかじゃなくて、やることがあるのにこっちに来たにゃ!?!w」
「いや、まぁ...w」
「もしかして、バカにゃ?」
「うるせぇ...俺は、バカじゃねぇ」
なにこいつ...みたいな顔で俺を見てくる女の子、そこに気づかれちゃうと痛いんだよなぁ...
「これで、普通に逃げてたらどうする気だったにゃ?」
「それは、そん時考える」
「バカだにゃ...」
「ほっとけ」
一丁前に防具やら、剣やらを付けている女の子...あぁ...どうせ、仲間がどこかで討死したとか、そういうタイプの話なんだろうな
村で聞いたことがある...王都に行くと、冒険者とかいう化け物と命を張り合って戦う傭兵団のような連中が最近出来上がったとか
いきなり現れた魔物に、拝めれば魔法なるものを使えるようになるとかいう神の話...世界自体がまるで混沌とかし始めてるような予感がする。
「俺が、身体能力が上がったのもメガネをかけた変な服装の神様を崇めていたお陰かもしれないなぁ...」
「なにをブツブツ言ってんにゃ?」
「さてなぁ〜w」
ドン引きっていうのを体で表現している女の子、あ、いいからwそういうの
「しょうがにゃいにゃあ...このお姉さんが申し込みを教えてあげるにゃ?」
「さっきまでのしょぼくれた顔はどうしたんだよ」
急に真顔になった女...まずった、ウザイ顔をしていたのでついつい声が
「バカな男にゃ...とりあえず、歩きながら話すにゃ」
「お、おう....」
結構遠くまで追ってきたし...歩きながら話すでも普通に時間はあるだろ...
タンダ((SECONDtryは成功しました...ウルテン
謎の猫((!?!?これってナンパだったにゃん!?!
タンダ((ふふふ、引っかかったなぁ!!バカ猫めぇ!!
謎の猫((にゃ!?そんな嘘にゃっ!!弱みに漬け込むなんて最低にゃ!!
パンドラー((最低だー!!
すみな((サイテー!!
ヨルス((気持ち悪いっ!!
タンダ((はっはっはっ、なんとでも言うがいい!
バシッ
サエラ((すみません、うちの子が...
タンダ((いってぇ...何すんだよっ!!
サエラ((調子に乗って、なにしてるんだいっ!!
タンダ((ひえっ...




