22.遅いんだよっ!!ほんとにっ!!
「ん?あれ..吹き飛ばされた後の記憶がない...」
何故かいなくなっているあのオカマイカ....
いやいや、まさかねっ!!私が、そんなまさか
「き、君なにをしたのさ!!覚醒したの?!」
「え?いや、なにをって言われても...」
フリーバが、興奮気味に私に聞いてくる。
そんなこと言われたってなぁ....
「分かった。君があのイカをその木刀で切ってくれ!!」
「え?」
「僕の力で、変質させただろ?それがあれば、アイツの体にかすり傷くらい与えられるはずなんだ。できるなら、切断が一番いいんだけど...」
「いやぁ...そんなこと言われたって...できるわけないでしょっ!!」
「あ、やばいっ!?!なんか、ドリルの手を突き出して...もう、無理だからっ!!いくよっ!!」
「えっ!?!ちょっ心構えがぁああ!!」
唐突に体が、上から吸い取られる感覚があった。
「赤ちゃん!?!が、がんばって!!」
「僕も応援してるよぉ!!」
「黙ってみてないで、助けなさいよぉおお」
そのまま、暗い空間から、一気に明るくなったと思ったら、凄まじい風を浴びていた。
「血っ!?!」
「きゃあああ!!もう、やってやるわよぉおおおお!!」
窮地に陥った時の馬鹿力というやつなのかわからないけど、なにか体のうちから込み上げてくるものがあって...
それは、私に力をくれると思った。だから、それに身を任せたんだけど...
眠りにつくような形で、そこからのことは全く覚えていない。
「全く ....なんだって、言うのいったい...」
「おおおい!!赤ちゃぁああん!!どこにいるんだぁ!!」
「気持ち悪いイカ出てこないのかぁあ!!我が相手だぞぉ!!」
遅いんだよっ!!あいつら...
もう、なにもかも多分終わってる...
「はぁ...今いっ...!?!」
足を踏み出そうした時、体がなにか冷たいものに触れるような感覚があった...
「あれ!?!ここ、湖の上だったのぉおおお」
バシャンッという音と、叫びと一緒に湖の中に...
そういえば、赤ちゃんって...確か..私の名前教えるタイミングがなかったなぁ...と思いながら、湖の中へと沈んでいく。
フリーバ視点
「えっ!?!赤ちゃん!?!あ...ちょっ、今助けるっ!」
即、湖の中へ飛び込んだが...
「あ...あれ?いない...おかしいなぁ...」
さっきまで、湖の上に立ってたのに、一歩前にでた瞬間に湖に落ちていた。あれも、魔法なんだろうか...わからないな♪
そして、もう、どこにいるかも分からなくなっている。
一体どういうことだ?
『うふふふふ!!お姉様に献上だっ!!これで、戻れるんだっ!』
「だ、誰だ?!あの、赤ちゃんを返すんだ!!」
『お姉様が喜ぶんだっ!!嬉しい嬉しい!!』
真っ黒のなにか人の形をしたものが、視界にうつる。
これは...精霊?あの、ブルーとかと同じ....
いや、まさかな、もっと淡く輝いて神秘的なはず...だとするならば...
「邪精?くぅ...」
『お前は、いらない!!私たちと同じ!!』
『醜いものっ!!お前はいらないっ!!』
「ダメだよっ♪それは、僕達、魔王軍のものだよっ!!」
『渡さないっ!!帰れっ!!』
『帰れっ!!』
『帰れっ!!』
帰れというコールが、無数に聞こえる。
小さな邪精が、あたりを包む...黒い瘴気が、体を押し出す。
くっ....どれだけの邪精がこの湖にいるというんだ...
「ぐぅううう、あぁああ!!」
黒い瘴気が、濃密な塊となって巨大な化け物を空へと飛ばす。
轟音が、地上に響く。
「な、なんだっ!?!魔物か!?!」
「こ、こいつは、原型を留めてないがぁ...あの時やってきたキノコの...」
「むっ!?!とすると敵なのか?」
「わ、わからない。だが、空から飛んできたということは、手っ取り早くこいつから、聞いちまうのが早いんじゃねぇかと思うのだが...」
「確かに、そうであるな...」
化け物の中で...
「す、すげぇ....やっぱ、あの赤ちゃん尊敬するよ。」
「ふふんっ!!僕達の守り人だからねっ!!」
「で、でも、なにか様子が、ちょっと疲れたような顔してるな」
「いやぁあ...あれだけ、凄い一撃を放ったんだ...疲れもするでしょ...」
ブルーと少年がそれぞれの感想を述べている。
「あっ!!」
湖の中へと、落ちていく少女...
「なっ!?!早く助けてあげてよっ!!フリーバ」
『分かってるよ♪』
すぐにかけよるが、なにか奇妙な黒い小さな人に阻まれる。
「な、なに、なにが起きてるの」
「邪....邪精霊?いや、確かに...守り人の役目は、邪精霊に関わることだけど...あ、あいつら、もしかして!!お、おいっ!!あの赤ちゃん?いや、少女を助けてくれ」
『くぅ...分かってるのだが...ぐぅうあああ!!』
一瞬で、空が見える。これは、吹き飛ばされた...とブルーも少年も感じていた。
「な...!?!」
「あ、あの子がっ!!」
唖然とするしかない...二人..
「どうしようどうしよう!!あの子は、大事な子なんだっ!!でも、僕には、どうしようも...」
「お、俺たちが助けにいけばっ!!」
「ダメだっ!!あんなところに入っていったら、僕達が魔獣や、邪精になってしまう...」
「で、でも...」
「くぅ....」
空を眺めながら、歯を食いしばる二人だった。
すみな((なっ!?!地面がぁ...崩れて..
少年((あっ...かっけぇ...
ブルー((な、なんだっけ?な、謎の少女ぉおお!!
フリーバ((なんで名前知らないのさ♪
ウルテン((駆けつけた時には、すでに遅かったか...
グーシャ((過去最速と言えるくらいのスピードで、走ってウルテンを呼んできたのに...
すみな((誰も助けてくれない!?!




