第2章 突撃隣のモフモフさん
まだモフモフ回が続きます
「この圧倒的な魔力は!?」
部屋の外から感じる膨大な魔力で私は跳ね起きる
「お待ちください!リルフェ様!!リュードさんは捕虜ではありますが魔王様より手出し無用との仰せが有った筈です!」
コボルトさんの慌てた声
その静止を無視して部屋の扉が吹き飛ばされる
粉塵と煙の中から圧倒的な魔力を放つ人物が姿を現し…
現し?
た?
「んん??」
そこには真っ白なモフモフがいた
「もー!リルフェ様!扉ぶっ壊して入る事は無いじゃないですかぁ!この扉誰が直すとおもってるんですかぁ!」
「わぅ?わぅわぅ!」
真っ白なモフモフは犬?だったようで不満げな声を上げている
圧倒的な魔力はいつの間にか鳴りを潜めていた
「それよりリルフェ様…?人のお姿で無ければ言葉が通じないと思いますぅ…」
「わぅ?うぅ~!」
コボルトさんに言われた白いモフモフは顔をしかめると魔力を放出した
「ん~…これでいいんじゃろう?」
姿を現したのは腰までのウェーブがかった銀髪を持ち人形のように美しい顏に鋭い八重歯を持つゴスロリを着た美女だった
「本当に口うるさいのじゃ。これで満足かの?」
「も~!またそんなこと言う!最初からそのお姿で来れば良かったじゃないですかぁ…」
呆然とする私を他所に姦しくしていた二人だったが、不意にこちらに視線を向けてきた
「して、其方がリュードとやらか?」
「ええまぁ…」
急にこちらに意識を向けられ、少したじろいでしまう
「妾の名はリルフェ。魔王様に仕えし忠臣六槍が一振りじゃ。
リュードとやら…其方…妾の輩下を随分と可愛がってくれたようじゃの?」
(何の事だ…?それにまさか忠臣六槍がでてくるとは…)
困惑するこちらを無視してリルフェと名乗る女性は続ける
「此奴はの、妾と共に毛玉に悩む同志だった筈なのじゃ!なのにどういうことじゃ!最近の此奴ときたら…
ツヤツヤでフワフワではないか!!自慢げに見せてくるし…抜け駆けなのじゃ!ずるいのじゃ!うらやましいのじゃ!それで此奴を問い詰めたら其方の名が出たのじゃ!さぁ答えるのじゃ!此奴にどんな魔法を使ったのじゃ!?」
捲し立てるリルフェさん
「ええと…つまり…?」
「妾の毛並みもツヤツヤにするのじゃぁあ!!!」
「…はい?」
そんな様子を見てコボルトさんがため息をついていた
ここまでお読みいただきありがとうございます。
モフモフが好きすぎていけませんね
忠臣六槍等の設定は近いうちに纏めたいと思います…
なるべく早く続きを更新したく思います。