夜中のトイレ
子供だった頃の記憶を元に書いてみました。
『そうそう』と思える内容にしているつもりです。
夜中何となく目が醒めてトイレに行きたくなった。
『ブルブルッ』と身震いして『はぁ』と溜息をつく。
『嫌だなぁ』と頭の中では思ってる。
なんでって、夜中のトイレって怖くない?
僕の家は二階建ての一軒家。トイレは一階にしか無いのに、僕の部屋は二階。
『はぁ』また、溜息が出た。
と思っていても、もよおしたものは引っ込まないので、勇気を振り絞り、ゆっくりと布団から起き上がると、そっと扉を開け、恐る恐るトイレまで行く。
トイレに辿り着くと『ホッ』とする。トイレの中では怖く無い。
けれど、またトイレから出ると恐怖心が目を覚ます。
急いで手を洗い、タオルで手を拭く時間も勿体ないかのように、パジャマに手をゴシゴシと擦り合わせ、階段を駆け上がる。
二階に辿り着いたら、サッと後ろを振り返り、『何も』いない事を確認してサッサと部屋へと入る。
布団に潜り込むと頭まで布団を被り『何か』が近付いて来ないか、布団の中から覗きながら確認する。
何もいないのを確認し、『ホッ』と胸を撫で下ろすと、眠りに入る。
こんな時は眠たいんだろうな。さっきまで、あんなに張り詰めていた緊張感がスッと抜け、すぐに眠りに落ちていく。
そして、朝。
布団の上には大きな地図が…。昨夜の恐怖は?勇気は?
夢…だったのかなぁ…。
「お母さん、ごめんなさい。」
毎度短くてスミマセン。
子供の頃、こんな体験した事ありませんか?