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第11話「湖畔のひとときと絆の確認」
洞窟の探索を終えた三人は、森を抜けて湖畔の小さな村にたどり着いた。太陽が水面に反射し、湖全体が金色に輝いている。
桐生は手に握った巻物を慎重にしまい、仲間の表情を見渡した。
「……少し休憩しようか」
凪は湖の水面を指さし、目を輝かせた。
「ねぇ桐生くん、水着持ってきたんだ!ちょっと泳いでもいい?」
桐生は少し戸惑ったが、葵も穏やかに微笑む。
「凪が楽しみにしているなら、少しの間だけでも――」
凪は跳ねるように湖に駆け出す。オレンジ色の髪が陽光に映え、水しぶきを上げながら笑う。
桐生も仕方なく水辺へ歩み寄る。水面に映る凪の笑顔を見て、自然と緊張が解けた。
葵は銀色の髪をまとめ、浅瀬で静かに水に足を浸す。淡青の瞳で二人の様子を見守りつつ、微笑みを浮かべる。
「……こういう時間も、大事ね」葵は小声でつぶやく。
三人は湖で水遊びを楽しみながら、少しずつ笑顔を取り戻していく。
凪のはしゃぐ声に、桐生も自然と笑顔になる。
しかし、湖の奥にある小さな洞窟の影が、微かに揺れている。鷹宮の影がまだ遠くから彼らを監視していた。
桐生は水面を見つめながら心の中で決意する。
――この平和なひとときも、長くは続かない。選択の代償と、父の残した秘密は、まだ終わっていない。




