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ある日の事でした。ツカキは言いました。
「俺たちで冒険の旅しようぜ。」
それを聞いたタツキは、
「やだよ、歩くの疲れちゃうよ。」
と反対したが、リョクナは、
「やりたい!絶対楽しいよ。」
と賛成し、ミサも、
「そうね。色々準備をしましょう。」
と言われてしまい。ツカキが、
「やったー!しっかり者のミサもいいって言っているじゃん。」
と完全に行くことになってしまった、タツキであった。
そして出発の日になった。
山の中に入っていき1時間が経った頃、タツキが、
「はぁはぁーもう無理だよ…。」
と言い出したので、ツカキが、
「今日はもうここにテントを張って寝ようか?」
と言ってもらい、タツキはすかさず、
「あぁ、ここにテント張って寝たい!」
と言った。そして一人一人がテントを建てた。
「おやすみ」と皆で言い合って寝た。
そして朝ツカキが起きてミサの所に行くと、ミサが苦しそうだった。
「ミサどうしたんだ?気分でも悪いのか?体温計ちょっと測ってくれないか。」
とツカキが聞き測ると、38.5度あった。そして急いでタツキとリョクナを呼びに行き、
「タツキ!リョクナ!ミサが大変なんだ。熱があって38.5度もあるんだ。早く行くぞ」
そして三人でミサの所に行き、額を冷やした。それでもダメでツカキは、
「えっとー、リョクナ何か持っているか?」
と聞くと、リョクナは、
「えぇ持ってはいるわ。」
と言うと、ツカキは少し強めに、
「じゃぁ早くお前のリュックから出せよ!」
と言われて、リョクナは少しムカッときて、
「分かったわよ‼」
こっちも強めに言ってしまう。
「でっ苦しい所ってどこなのよ!」
とリョクナが聞くとタツキが、
「頭とお腹って言っていたよ」
と優しく答える。するとリョクナは、
「へぇー、じゃぁ分からない。」
とリョクナが言うとツカキが、
「分からないって…お前なぁ今ふざけるときじゃないって分かっているのか?」
ときつめに言われてリョクナは、
「だって、やり方知らないし…だいたい前もってちゃんと用意していないツカキこそ
五年生にそんな事言って良いと思っているの?六年生が。ツカキはタツキやわたしに
いつも頼み過ぎなのよ‼」
ときつめに言い返した。するとツカキは、
「なんだよ!いつもって、いつの事だよ。俺は…確かに六年生だけど、ミサみたいに
賢くねーんだよ!俺だって本当はみんなの役に立ちたいと思っているんだよ。でも…
俺、馬鹿だから、頼んじゃうんだよ。でもそんなに嫌だったの知らなくてごめん。
これからはもう頼らないように気を付けるから。」
そしてリョクナが「ごめん」という前に、
「俺、一人になって来る。」
と言って、テントから出て行ってしまった。そしてタツキはそんなツカキを
追いかけて行ってしまった。リョクナは「わぁーん」と繰り返し泣いていた。
その頃ツカキ達は、
「ねぇ、ツカキ。リョクナ大丈夫かな?」
「あいつなら大丈夫だろ。きっとミサの病気も治しているぜ。」
「僕全然そんな気がしないのだけどな…。」
「そうか?俺はあいつならきっと出来ると思うけどなー」
「ツカキはいつもそうやって人を信じすぎだよ。」
「そんなわけないだろ。」
と言っていた。
そしてリョクナは、自分がツカキの事が好きだったという事に気づいた。
するとミサが治っていて、二人で他愛のない話をしていた。
ツカキ達は四日経っても帰って来なかった。リョクナはとても不安で怖かった。
今まであんなに怒ることの無かったツカキが四日経っても帰って来ないから。