第1話 子供に優しいヒーロー
記念すべき1話です
朝9時。
1人の青年はバイクに乗り東京の街をパトロールしていた。
「お~い!明日香くーん!」
青年はバイクから降りてヘルメットを外して後ろを振り向くとそこには30代の男性が手を振っていた。
「よう、みとくんどうした?」
青年の名は鳥町明日香はじっと三戸と呼ばれる人物を見た。
「今日からこの辺に引っ越してきた戸松さん一家何だが娘さんが病院で入院しててな今日の昼に見舞いに行くから付いてきてくれないか?」
そう三戸は明日香に聞いた。
「ああ、別に構わないぜ」
明日香はそれを聞いて少し頭を傾けて親指をグッと立てて笑顔でいた。
「なら、今日の午後13時に村上大学病院で待ってるよ」
そう三戸は明日香に言った。
「ああ、わかったよ!」
明日香はそう言ってバイクに乗り走り出した。
ーーー13時・村上大学病院ーーー
明日香はバイクから降りて三戸と一緒に戸松夫婦と一緒にその子供の戸松かなたの見舞いに来ていた。
「あれが娘さんですか?」
そう明日香はベッドで絵本を読む少女を見て聞いた。
「ああ!まだ4歳だ!病名は灯血病らしい」
三戸はじっとかなたを見た。
「灯血病って確か血が火の光の様に燃え上がる症状が出る難病だよな?」
明日香はそう三戸に聞いた。
「ああ、それを治せるのはこの街の外科医大神柊だけらしい」
そう三戸は話した。
「なら、そいつに頼むしかないんじゃないか?」
明日香はそう三戸に言った。
「そいつは無理だ」
三戸はそう言ってタブレットPCを明日香に見せた。
「病院のニュースか?」
そう言って明日香は内容を読んだ。
そこには子供が病気になりボッタクリレベルの金額を請求したと書かれていた。
「おいおい!嘘だろ?」
明日香はそう三戸に聞いた。
「事実なんだよ!しかもその後は手術を受けて2日で亡くなってるんだ」
そう三戸は明日香に言った。
「それって!」
明日香は三戸の言葉に驚いていた。
「ああ、手術が成功した例が1つもないんだよ」
そう言って三戸はかなたを見た。
「医者がダメならあの人に頼もうとしたんだ」
その人物が何者か明日香も知っていた。
「帰りに聞いてみよう」
明日香はそう言ってかなたを見ていた。
「何だよ!好みの子か?」
三戸はそう明日香に聞いた。
「違うよ!あの子の未来を助けたくなっただけだよ」
明日香はそう言って外に出た。
ーーー渡り廊下ーーー
明日香は渡り廊下を歩いているとそこには村上大学病院の委員長の三木委員長と大神が給湯室で話をしていた。
「あの、戸松かなたちゃんの臓器はまだ綺麗な状態だから高値で売れますね!」
そう大神は三木委員長に言った。
「ああ、彼女の臓器ならたぶん高値で売れるだろう」
三木委員長はそう言って笑っていた。
それを聞いて明日香は片手を拳にしていた。
「正義の味方として戦うか!」
ーーーその日の夜・村上大学病院ーーー
夜の病院で委員長室で三木委員長は金庫の金を数えていた。
「ふひひひ、まだまだ稼ぐ事ができるとはな」
そう言って三木は笑みを浮かべながら金を数えていた。
バァァァン!
ドアが勢いよく弾け飛びそこから1人の人物の首を掴み歩いて来た人物が居た。
「な、何だ!貴様は!?」
そこには黒い全身タイツにオレンジ色のラインが入って首には青色のマフラー靡かせている人物が立っていた。
「貴様!なぜあの子の希望を破る事をした?」
そう言ってその人物はゆっくりと歩きながら三木に聞いた。
「な、な、何だ!貴様は?」
三木は後ろに逃げながらその人物に聞いた。
「戸松かなたの臓器を闇取引で売る気だろ?」
その人物は三木の首を掴み力一杯片手を拳にした。
「よく覚えていろ!この街のヒーローの名を!セキュリティーソルジャー!貴様を叩き潰す者だ!」
そう言ってセキュリティーソルジャーは右手を拳にして三木の顔面を力いっぱい殴った。
それを喰らった三木の歯が何本か抜けた。
「これに懲りたら医者は辞めることだな」
セキュリティーソルジャーはゆっくりと歩き金庫の中の金を抜き取りそしてどこかへ歩き始めた。
ーーー小児科の病棟ーーー
セキュリティーソルジャーは戸松かなたの病室に着いてドアを開けてかなたのベッドに近づいた。
「おじさん誰?」
かなたはそうセキュリティーソルジャーを見て聞いた。
「俺はセキュリティーソルジャー。君に希望を与えよう」
そう言ってセキュリティーソルジャーはアタッシュケースを置いた。
「これなに?」
かなたはそうセキュリティーソルジャーに聞いた。
「きみはまだ生きれるよ」
そう言ってセキュリティーソルジャーは窓を開けて外に出た。
5階から飛び降りて彼はかなたに親指をグッと立ててバイクに乗り消えた。
かなたはアタッシュケースを開けると中にはお金が大量に入っていた。
「これって?」
かなたはじっとアタッシュケースの中を見ていた。
ーーー次の日ーーー
明日香は知り合いの腕一番の闇医者を連れてかなたの病室に入った。
「お前、灯血病治せるよな?」
闇医師にそう訪ねる明日香に闇医師は笑みを浮かべてこう言った。
「楽勝すぎるぜ!」
そう言って闇医者はかなたの頭を優しく撫でて看護師たちに指で指示をした。
ーーー手術室前ーーー
戸松夫婦と三戸と明日香はじっと手術が成功するのを願っていた。
ギィイイイ
ドアが開き中から闇医師が出てきた。
「あの、かなたは?」
母親は闇医師にかなたの事を聞いた。
「ふっ、成功だ!」
そう闇医者は言った。
「よかった!」
父親は涙を流しながら言った。
「やれやれ、ありがとな」
そう言って明日香は金が入ったアタッシュケースを闇医者に渡そうとした。
「いらねえよ!」
闇医師はそう明日香に言った。
「えっ?でもよ!」
明日香は闇医者にアタッシュケースを渡そうとするが闇医者はいらないと言った。
「あの子に何かおもちゃや本を買ってやりな!お父さん、お母さん」
そう言って闇医師はバンダナを頭に巻いて歩き始めた。
「あの、鳥町さん」
父親は明日香に声を掛けた。
「なんすか?」
明日香はじっと父親を見た。
「ありがとうございました」
そう父親は頭を下げた。
「なぁに、気にすることはないですよ」
明日香はそう言って歩き始めた。
ーーー???ーーー
建物の影で1人のバイヤーが1人の中年男性に何かのパーツを渡していた。
「シザースクロー。25000円しますが構いませんね?」
そうバイヤーは中年男性に聞いた。
「ああ、こいつがあれば俺は超人になれる!」
そう言って中年男性はパーツを受け取り金を払い走って消えた。
つづく
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それだけが僕のいや俺の楽しみです!