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ちょうどいい

 次の日。俺はギルドに赴いて、冒険者たちの中心に立っていた。

 いや、冒険者以外の一般市民もいる。


 誰もが俺に注目し、ドキドキとしているようだった。


「武器を錬成しようと思う。各々、何か好きな武器があったら言ってくれ」


 戦力強化の第一弾。

 武器の錬成である。


 簡易的な物にはなってしまうが、今身につけている装備よりかはマシになるはずだ。

 俺がそう言うと、人々が列を作って注文していく。


「斧が欲しい!」

「おっけー」


 俺は手のひらを合わせ、魔力を集中させる。

 その後は一気に机の上に叩きつける。


 すると、武器が次第に形成されていく。


「す、すげえ……本当に武器を作った……」


 錬成には通常、それ相応の代償がいる。

 例えば、斧を作るなら鉄や木材が必要だ。


 しかし闇魔法なら別。

 それらがなくても、空気中に漂う魔素だけで錬成が可能だ。


 さすがは闇魔法。万能である。


「どうだ。この斧、悪くはないと思うが」

「ああ! 最高だ、握った感触もいいし持つだけで力が格段に上がった気がする!」


「それはよかった。少し細工をしておいたからな」


 武器自体に強化バフを施しておいた。

 もちろん微々たるものだが、ないよりかは遥かにマシだ。


「次は俺だ!」

「私も私も!」


「まあ待て。順番な」


 慌てる人々を落ち着かせ、次々に錬成していく。

 やはり魔法の連続使用はかなり体力が消耗する。


 しかしこれくらいどうってことはない。

 魔力量は人一倍ある自信がある。


 だが人数が多いので、すぐに済ませる。

 流れ作業になってしまうが、これがベストだ。


「よし。一通り回ったか」


 辺りを見渡し、武器を持っていない人がいないか確認する。

 うん、全員に行き渡っているな。


 俺は少し肩をほぐしながら、用意してもらった水を飲み干す。


「ふーん。変なことをするわね」


 様子を見に来たのだろう。

 アリアがギルド内に入ってきて、俺の隣に座った。


「市民全員に武器を持たせちゃって大丈夫なの?」

「何か気になることでもあるのか」


「そりゃ、領民が力を合わせてジェフの首取り合戦が始まったりだとか」

「ないない。起こるわけがないだろ」


 そう言って、俺は楽しそうにしている領民を見る。


「それに、そんなことが起こっても俺は大丈夫だ」


 闇魔法を手のひらに集中させ、ぎゅっと拳を握りしめる。


「この魔法に勝てる人間なんて、そうそういない」

「ま、それもそうね。多分あなたに反逆しようとする人間は誰もいないわ」


「だろ? もし来たとしても俺がお尻ペンペンしてやる」

「本当にやりそうね」

「当たり前だ」


 俺に逆らえるやつなんていない。

 万が一逆らったものなら……もう恐ろしいことになる。


 なんせ、俺は悪役だ。その辺りは徹底的にやる。


「ふう。とりあえず今日は何をしようか――」


 そんなことを呟いた瞬間のことだ。

 ギルドの扉が開け放たれ、一人の領民が叫ぶ。


「盗賊団が来たぞ!!」


「はあ? 盗賊団?」


 俺が首を傾げると、アリアが嘆息した。


「ここ、定期的に襲われるのよ……やっぱり穴場だからね」


 ふむ。なるほどな。


「ちょうどいいな。よし、行くか」


 立ち上がり、ニヤリと笑う。


「盗賊団を潰すぞ」

二章開始!盛り上げていきましょう!


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「この戦いが終わったら結婚するんだ」と言った後、本当に魔王を倒して帰ってきた結果~完全に死んだと思われていたようで、何故か伝説になっていた。いや、その墓は俺じゃない。お前の隣にいる~


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