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6章 85.錬金術士鬼の国


「ここは鬼の国ですね」

その街はいかにも魔物の街。

まず人がいない。鬼、いわゆるオーガが多いようだ。

みんなデカイ。身長は2mをゆうに超えてるだろう。

他にもマナルスで捕まえたインプやよくわからないが悪魔っぽい種族もいる。

そして獣人だ。

ミノタウロス(馬人)やオーク(豚人)ばかりだ。

「ザクロ、こっちにはかわいい猫人や狐人とかはいないのかしら」

「はいです。こっちの獣人は馬人や豚人ですね。私も人の国にいったときは獣人の違いに驚きましたです」

「にゃ、いるにゃ。かわいい猫人はここにいるにゃ」

「でも魔大陸のドワーフは人の国と変わらないです」

うーん、こっちの大陸の娼館は期待できそうもないなあ。

悪魔の国にいけばサキュバスとかいるんだろうか。

そもそも魔大陸に娼館はあるんだろうか。

たぶん、行けないけど。


「とりあえず宿だな」

俺たちはこの国ではかなり珍しいはずだが、みなチラっとみるが特に何かされることもなかった。

これが逆の立場なら、人の街へ魔族がいきなりやってきたら大騒ぎになりそうだ。

これが種族の違いというものなんだろうか。


「すいません、部屋を借りたいんですけど」

「はい、いらっしゃい」

対応してくれたのは女性のオーガだ。

笑顔はかわいいが角が生えていて身長も180cm以上ある。

怒ったら角が伸びたりするんだろうか。

「あら、珍しい。もしかして人族?」

「はい、チャリできました」

「ちゃり?」

「いえ、すいません。なんでもないです。魔大陸初めて来たんですけど、活気がありますね」

「ええ、来月に年に1度の武闘大会があるからね」

「武闘大会、聞いたことがあります。来月なんですね」

「そうなのよ。あなたも出るの?」

「いえいえ、瞬殺されちゃいますよ」

「今年から団体戦が始まるから、それに参加するのかと思ったわ」

「団体戦ですか」

「ええ、今まで1対1の個人戦しかなかったんだけどなんか新しいことやろうっていうんでやるみたいよ」

「へー」

「ここ5年、あたしたち鬼族が優勝してるから考えたんだろうけど、今年も優勝は鬼族よ!」

「そうなんですね。俺たち初めて来たんで何も知らなくて」

「あら、そうなの?ってそうそう部屋よね。1つでいいかしら」

「いえ2部屋お願いしたいんですけど大丈夫ですか」

「ええ、いいわよ」


とりあえず宿は決まった。

気さくな女将さんでよかった。

あと通貨が一緒でよかった。

思えばこの世界に来たときは一文無しだったもんな。

いつもまにか小金持ちになれたが気を抜かずに生きていこう。



女将さんに場所をきいて冒険者組合に来た。

受付はたぶん女性だ。

オークだからよくわからない。

「あら、もしかしてあなた人族?」

「はい、人族の登録証でも有効ですか」

「ちょっと見せてもらえる」

「はい」

「まあ、初めて見たけどこっちのとほとんど変わらないわ。なんか不思議ねえ」

「そうですか」

「5人できたってことはあれよね?」

「あれ?」

「組合長呼んでくるからちょっと待っててね」

あれってなんだ?


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