序章
「5割しか合格者がでないと教師として先が思いやられるな、次、ゆづり。具合は大丈夫か?」
「は、はい!」
「ならいいが…。」
「試験を始めるまえに念の為防御用の魔法をお前にかけるから。まだ自分の魔法は発動させないように。」
「分かりました。」
「シールド!」
先生が呪文を唱えた瞬間私の身体があつくなる、先生の防御魔法が私にかかったのだ。
「ちゃんとかかったか?」
「はい!バッチリです。」
「では試験を始める。試験の内容は大丈夫だな?」
「はい、」
自信なさげにいったのが駄目だったのか先生の表情が曇る。
「では、初め!」
「わ、我が魂に眠りし力よ、今こそ目覚めの時!Material conversion!!」
呪文を唱える。
いままでに見たことがないくらいの閃光が私の元から試験管に向かって放射された。やばい、力加減を間違えた!
「あ、やばっ…。」
そう口からでた時すでに遅し…。
ドカーン!!!!
試験管どころか教室の壁にまで穴が空いてしまった…薬品を魔法で変化させる試験なのに……。
先生は無言でこちらをみている…。
「あの、和光せんせ…」
「ゆづり、あとで話がある。」
「はい……。」
これはもう退学させられるに違いない……。