インプットと覚醒
1.インプットと覚醒
宇宙には本当に生命がいた。俺は今火星にいる。
何か背中に青白く光る物体を当てられやんわりと僕の意識は遠のいて行った。
誕生、絶滅、古代、文明、歴史、現在、近未来。宇宙人が地球に来て人間を作り、火星に移住した。火星の火山の中からマントル内部で都市を作り生活している。彼らの何万年か前まで住んでいた星は地球からしたら元星と言える星だが、種が爆発的に増え移星した。地球もいずれ同じ末路を辿る。昨今よく言われている事だ。
我々は住めない星を辿りながら生命を繋いで来た。知的生命は古い宇宙には有り余っていて地球は比較的新しい方だった。広がって行く宇宙の果てを目指して生命は広がって行く。進化はそれぞれで分かり合うもの分かり合えないものが存在する。君達は我々と分かり合う存在に達した。すでにルールの中、主要な人間とは接触して来た。しかし、このままだと他の存在から地球は守れないと分かった。地球は侵略されている。もちろんそれは我々とは違う他の種からだ。古い星群には我々と分かり合えない存在がいる。
地球のマントルエネルギーと物資は我々にとっても必要不可欠で火星同様、地下には我々の基地がある。生きる為に守らなくてはならない。チャベスクの隕石は我々が守ったが分かり合えない種の侵略を許してしまった。日本にも彼らは来ている。海斗お前は救世主になれ。。
目が覚めたとき俺は救急車の中にいた。
救急隊員「わかりますか?名前言えますか?」
海斗「...小林海斗です。」
救急隊員「あなたは意識を失ったまま動かなかったので通報を受けて駆けつけました。もう病院に着くので検査を受けて下さい。頭を打ったとかありますか?」
海斗「いや、頭は打っていません。」
病院につき一通り検査したが異常は無く解放された。
脳裏に焼き付いて離れない火星の砂嵐。そして宇宙人。UFO。混乱し思い返しながら一人暮らしのボロマンションに帰った。
とにかく精神を落ち着かせて考えようと鍵を探そうとしたらガチャ!キ〜とドアが勝手に空いた。
海斗「誰かいるのか?」
ドアが空いて部屋の中に入ったが誰もいない。不思議な事に全然暗さを感じない。ドアも自分が開けた感覚があった。鏡には猫のように光る目の俺が映っていた。汗った。全てが変だった。電気をつけようと思ったら点いた。パソコンも点いた。風呂も湧いた。ってか一瞬で湧いた。これはなんだ?すげー便利!
多分グーグルホームより便利!
宇宙人に改造されたんだとわかった。
自分の能力を確かめる為に河原に行った。念力かと思ったがどうも違う。しかし、だいたいの鉄は持ち上がる。
その時、何者かに囲まれている事に海斗は気が付いた。海斗と同じように目が光っている。これは宇宙人だと思った。
宇宙人「かかれ!」
これがその侵略者なのか?敵海斗は全員が手に持つ武器を空中に上げた。
宇宙人「くっ!リバースか。厄介な。」
海斗は逃げた。近くにあったバイクに動けと命じたらライトが点きエンジンがかかった。
海斗「来い!」
バイクはひとりでに動き海斗と並走した。
直感で自分の能力がわかり始めバイクにまたがった。
宇宙人「逃すな!」
海斗「うおおおお!」
中古車センターの車を全て動かしバリケードを作ってまいた。
海斗「すげえ!俺どうなってんだ?無茶苦茶すげえ。この能力リバースって言うのか。」
リーダーらしき宇宙人が単輪のセグウェイで前に立ちはだかった。
宇宙人「待て。直感でよく使いこなしている。君には我々と交信したり戦ったりするリバースを内臓している。しかし、無敵では無い生身の人間だ。人間の作った物質の仕組みはデータ化され全て思いのまま操作出来る。君に内臓されたマイクロチップとそれを操作するため脳からの信号を読み取る目を付けている。しかし、それは出来るだけ秘密にして生きていけ。」
海斗「いや、無理っしょ!目は光るし、ドアは開くし。何のために俺をこんな体にしたんだ?地球を救えとはなんだ?」
宇宙人「君達の太陽系を守り続けている。そして地球を救う救世主として君を選んだ。君も我々も信憑性の無いものとして生きて行く必要がある。来るべき未来のために。」
インプットされた情報もあり、理解は出来た。
海斗「とりあえず嫌としか言えない。やるとは言ってない。裏切るかもしれないよ。」
宇宙人は手から青白い光を発光させて俺にかざしてきた。
宇宙人「裏切る?はっはは。そうすれば君の種は絶滅だな。地球人との約束だ。手助けはするよ。共に戦おう。日本では台湾人女性として暮らしている。我々性別などないのだが。よし。共有できたから帰る。」
宇宙人は消えるように去って行った。
海斗「めんどくせぇ事になったなぁ。」