2話 メイドのお仕事は大変
1話を少し修正しました
更衣室で清楚なメイド服に着替え、早速仕事を始めたんだけど・・・。
「マリーさん、ここの廊下をモップでピカピカにして下さいね。
私は他の担当場所に顔を出しますので頑張って下さい」
とマリーさんに言われ、とてもとても長い廊下を一人でモップ掛けをする事になりました。
えーめっちゃ広いー・・・。
やっぱり新入りは大変な仕事を任せられますー。まぁ、頑張るけどね!
一人で寂しくモップ掛けをしていると、
廊下から男女の言い争う声が聞こえてきました。
「ロアン様! まだ、書類の確認をしていないのですか!?」
「いやーだって、多すぎだろ」
「それがロアン様の仕事です!!」
「えー面倒」
私はロアンと言う名前が耳に入り、
モップ掛けを辞めてつい見てしまいました。
「か、かっこいいー・・・」
そう、彼こそがここの城に住んでいる王子、ロアン・ヴァレンタインでした。
やっぱり王子という名に相応しい高価な衣装を身に纏っていました。
舞踏会で着そうな白いジャケットを着ていて、
汚れ一つない真っ白なズボンに煌びやかな飾り付けが王子って感じがします。
しかも外見もカッコよく、女性にモテそうです。
白い肌に綺麗な青髪と青い瞳が似合ってます。
ぼーと王子を眺めていると、秘書さんみたいな女性に怒られました。
「貴方! ロアン様に挨拶一つもしないなんて失礼よ!」
我にかえると、私は急いで謝りました。
「す、すみません! お、おはようございます。ロアン様!」
謝りましたが、秘書の方はまだ許してくれませんでした。
「貴方見ない顔ね・・・もしかして新人?
ったく、今の若い女性は本当にダメダメね」
「すみません・・・」
きっとロアン王子にも嫌われたかな・・・落ち込んでいると、
ロアン王子が秘書の方を止めに入りました。
「レーゼ、その辺にしとけ。俺は気にしていない」
「む・・・まぁ、ロアン様が言うならこの辺にしとくわ」
レーゼと言う秘書は私を見下すようにしてから、廊下を歩いて行きました。
うー・・・怖かったです。
涙ぐみそうになっていたら、ロアン王子が私に声を掛けてくれました。
「君が今日からメイドとして働く子、マリー・クラリスかい?」
「あ、はい! そうです!
ロアン様、新入りでご迷惑を掛けるかもしれませんが、
これからよろしくお願いします!!」
今度は気を取り直してちゃんとお辞儀をすると、ロアン王子が微笑んでました。
「ああ、よろしく頼むな。マリー」
ロアン王子にも嫌われてしまったと思いきや、
そうでも無かったみたいです。優しい人で良かった・・・。
そう安心していると、ロアン王子が私の耳元で話をしてきました。
「掃除が終わったら俺が仕事をしている部屋に来てくれる? じゃ、また後でね」
「えっ?」
そう言って、何事も無かったかのように廊下を歩いていかれました。
一体何だろう? 新入りの歓迎会? いえ、それはないですね。
この城に住むためのルール説明とかかな?
そう、ここで働いているメイドは、みんな住み込みをしているんです。
メイドになる前にそう聞かされました。
なのでその生活のルール説明だと思い、
廊下のモップ掛けを綺麗にこなしました。
丁度掃除が終わった頃にメリッサさんが顔を出されました。
「あら、とても綺麗になってますね。
これからもこの調子で頑張って下さい」
と褒められました。嬉しいです!
掃除用具を片付けた後はメリッサさんが部屋の案内してくれました。
部屋の中に入ると、私が持っていたキャリーケースが置かれていました。
あ、部屋に運んでくれたんですね。
周りを見渡すとベッドが二つあったので、どうやら一部屋二人で住むようです。
どんな子とルームメイトになるのかな?とても楽しみです。
案内が終わった後は休憩の時間になったので、
早速ロアン王子の仕事部屋に行くことにしました。
青髪のイケメン王子が登場しました!
3話はどうような展開に?お楽しみに!!