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異世界転移なら説明ぐらいしろよッ‼︎  作者: ミチ63
第1章 ダンジョン最下層からの脱出編
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第4話 葉っぱ一枚あればいい

「ふぇ?」


また情けない声が出てしまったがそれどころではないだろう。

今、声が聞こえたよな?

部屋には誰もいないから…通路か?

ダンジョン最下層?に人がいるのか?

もしかして階層が深くないのか?

よしんば深くないとしてその人は助けてくれるだろうか?

今の俺の状態は…うん、変態だな‼︎全裸なんだもんな‼︎

どんなに良い人でも引いちゃうって‼︎

一歩下がって二歩下がっちゃうって‼︎

歩み寄ってはくれないだろなぁ…いや、待てよ。

引くという事はまともな感性があるって事だ。ならば情に訴えればなんとかなんないだろうか?…ならないかもしれないが、ここで悩んでいても進展しないならば恥を忍んでいくべきだろう‼︎

葉っぱぐらいあれば隠せたのになんで何もないんだよ‼︎


悪態つきつつも出入口に向かう。

出入口から顔を出し左右を見回すが誰もいない。

不思議に思いつつ一歩、通路地踏み出した瞬間に全身に悪寒が走り汗が噴き出す。

今までの人生で培ってきた気配察知。

それは五感を、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚を総動員して行ってきた。

その感覚が、経験が、記憶が、即時撤退を告げる。

考えるより早く身体が反応し部屋中、出入口の壁に身を寄せる。

気配を殺し、息を潜める。

心臓だけが張り裂けんばかりに脈動する。

数十秒、思考が戻るまでに有した時間。

まずいと内心悪態を吐く。

一歩遅れた。なんの情報も無いままに相手に先手を打たれるなど愚か。

あせりをおぼえつつも静かに地面に耳を当てる。


音は…聴こえる。

地面と…硬い…靴底か?金属も…だな。

数は、多すぎて分からないが、さっきの感覚からすれば悪意あるものだ。

考えてみれば当たり前か?

ステータス表記が正しければここはダンジョン最下層…そんな場所で騒いでたら何が来てもおかしくないだろ‼︎

かなり動揺してたって事なんだかけど…どうする?隠れられる場所なんて…湧水の中ぐらいしかないか。


足音を消して湧水の淵まで移動する。

かなり冷たいな。あまり長くは入ってられない。

意を決して水の中へ入っていく。

腰より少し上ぐらいまでの水深。

若返って身長が縮んだから…1mないだろう。

身をかがめて鼻から上だけを水面から出し待機する。

耳を澄まし、瞼を閉じる。聴覚に全神経を集中させる。


まだ、少し遠いいが聴こえる。

何かを引きずるような音と微かな呻き声。

結構な速さで近づいてくるな‼︎

かなりマズイ‼︎逃げ場も無し、抗う力もない。

考えろ‼︎何かないか?

スキルなら使えるか?魔術の理は?

駄目か?なんの検証もしていないから駄目だ。無謀すぎる。

次は…隠密か?それならまだいけそうだ。要は学校の教室にいた時みたいにすればいいんだよな?

それとも何か発動条件がある?

分からないが、ラノベなんかでは意識するだけで使えてたりするし…えぇいままよ‼︎

隠密を意識し発動‼︎

すると自分でもわかるほどに存在が希薄になっていく。


うおっ‼︎凄いなこれは‼︎

今までの今までのが児戯に思えてくるぐらい凄い‼︎

これなら誤魔化しきれるか?

後は…ここにくる奴らに鑑定するぐらいしかないか。

部が悪いのはどんな時でも同じだなぁ。

何は無くともやるしかないか…


耳を澄ます。

もうすぐさまで迫ってきている。覚悟を決め鼻腔から酸素を取り込み脳に血液を送る。

目元ギリギリまで沈み、薄く開かれた瞳で動く影を捉え鑑定を発動する。

彼我の距離は10数m、できるかどうかは賭けだったが…ひとまず軍配は将吾に上がる。その瞳にうったのは…





リビングデッド

種族 アンデット(人種)

Lv.39

生命力 0

魔力 1023


筋力 172+28

耐久 78+15

俊敏 32

知力 13

抵抗 2

運 0


スキル

魔力吸収(経口摂取)

消費魔力減少Lv.4

疾走Lv.1


だった…あれっ?団体で来てるんだけどヤバくない?

どうしよう…

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