・・・3
何も思い出せない自分に腹がたっていたみんなに会えば
『何か思い出した?』
嫌になる・・・亜実や翼くん、両親が仕事や大学に行っているときが私の時間だった。
ただ何もしないで毎日が過ぎていてつまんないとか思ってた・・・。
バンッ!!!!
思いっきりドアがあいて誰かが入ってきた。誰だろぅ??
私よりもはるかに小さいで男の子がドアにへばりついて外の様子を見ている。
「どうしたの?」
私はその子に声をかけた。
『・・・えっ!!!!ここ患者さんいたの?!この間来たときは誰もいなかったのにぃ・・・』
どうしよぉと小さい声が聞こえた。
「・・・もしかしてかくれんぼ?」
私が聞くと
『うんっ!!!!・・・この間ここにいたら見つからなかったから今日もここに来たんだごめんなさい!!!!』
ペコッと頭を下げる男の子
「ぃ、いいよ謝らなくても大丈夫♪せっかくだからここに隠れてれば??」
と私が言うと満面の笑みで
『ありがとう!!!!』
と言った。
その笑顔がとても可愛くてその子がかくれんぼをしにここにきてくれるのが楽しみになった。
それが空。空はほんとに名前のようにくるくると表情を変える。私がなんでここにいるか話した時は泣いてしまった。正直小学生位の子に真剣に話す私はバカなのかもしれないでも私の話を聞いてくれて理解してくれるのは空だけだと思った。
ただ空はあまり自分の事を話さなかった。なんでかわからないけど聞いちゃいけないような気がして聞けなかった。