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朝飯にかける思い

唐突に目が覚める桜哉。時計を確認するとまだ6時だった。このまま二度寝しても遅刻しそうなので仕方がなく起きることにした。横を見ると空が寝ている。昨日の事は夢じゃ無いんだな、そう思いながらベットから立ち上がる。リビングに降りて来て窓のカーテンを開ける。窓の向こうでは桜の花びらがヒラヒラと風に乗ってやってくる。こういう光景を見ていると四月らしいといつも思ってしまう。だがこの事をいうといつも桜におじいちゃんみたいと言われるのがお決まりなんだよな。

「さて.........朝飯でも作るか.........」

時間は6時半。もう起きてから三十分もたったと思うと時間が過ぎるのは早いな、とおじいちゃんのような事を思いつつ冷蔵庫を開いた。

「……………」

中には卵と野菜が少しあり飲み物はお茶と牛乳があった。こんなにも材料無かったのかと少しうなだれる桜哉。

「卵があるなら目玉焼きが出来るな………今日は目玉焼きとご飯でいいか。どうせ入学式だけだろうし」

そう言って冷蔵庫から卵を二個取ってフライパンの上でわる。じゅうといい音をたてながら焼けていく卵を静かに見守っているとドアが開いた。

「あ、おっはよぉ!」

朝なのに元気いっぱいに挨拶してくる空。朝だからもう少し静かにしてほしいんだが………

「ん、おはよ」

「あ、朝ご飯だぁ!桜哉って料理できるんだ」

「簡単な物しか作れないけどな」

「ふーん」

そう言って椅子に座る空。待たせてはいけないから少し早めに料理を作っていく。目玉焼きだから焼けたら皿に乗せて少しばかりサラダでも乗せたら完成だ。朝飯はやはり簡単にかつ素早くできる物がいいな。本音はそういう物しか作れないんだけど………

「よし。食っていいぞ」

「いただきます!」

そういって目の前のご飯と目玉焼きを交互に食べながら幸せそうに味噌汁をすする空を見て少し嬉しい。自分の作ったものを美味しそうに食べて貰えるのはやはり嬉しいもんだ。

「ごちそうさまでした!」

「早っ!?まだ朝飯出来てから1分も経ってないぞ!?」

量を少し少なめにしたがまさか1分未満で食べ終わるとは思わなかった。この目の前にいる女の子は見た目によらずよく食べるのか。食費がかかりそうだ。

「ふぁぁ〜美味しかったぁ。さて、着替え着替えっと」

「あ、そういえば空はどこの高校に行ってるんだ?」

「時高だよ」

「時高って………時博高校か?」

「うん」

同じ学校じゃねえーかぁぁぁぁあああ!!!!

空と一緒の学校だけは嫌だったのに………何するかわからないし。でもクラスが離れれば大丈夫。空にも気づかれなければ問題ないはず。多分

「そういえば桜哉も時高だよね?」

「なんで知ってんだぁ!?」

「調べた」(`・ω・)b

「プライバシー皆無かよ……………」

もう諦めるしかないのかなぁ………。まぁなるべくしてなった事だし仕方ないか。

「じゃあ着替えてくるね」

「おう………」

そう言って桜哉の部屋に戻る空。

時間は7時半。色々と喋っているともうこんな時間になってしまった。空が降りてきたら着替るか……。

約10分後

「おーい空ぁ。行くぞぉ」

「あ、ちょっと待ってて」

その言葉を無視して家からでる桜哉。家の前の道には同じ制服を着た人が何人か歩いていた。家から近い高校なだけあってこの道は通学路になるのか。なるほど。

「ちょっと待ってて言ったじゃん!?」

「キコエナカッタ」

「絶対嘘だ!」

やっと来た空と一緒に今日から通う事になる高校、時博(ときはた)高校に向かう。これからの高校生活を楽しく送れるかは横にいる超人次第だ、と心の中で呟く桜哉であった。



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