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俺と精霊と無限世界<インフィニティア>   作者: 姫神 由莉
第1章 もう一つの並行世界<アナザーワールド>
5/6

 神裂家室内会議(仮) 

 投稿遅れましたorz><


「……でさ……」

 俺は玄関に入るなり一言物申す。


「まんま俺んちじゃね?」


 玄関も廊下もリビングも、何もかもが俺の家とまるっきり一緒だった。

 エレナはそんな俺の反応に何故かクスりと笑った。

「……なんだよ」

「ふふっ! いや、何当たり前なこと言ってるんだろうなぁ~と思って、つい」

 ついって……。

 まあ、そんなことはいいか。とにかくこっちの世界の俺を探さないと……。

「すみませーんっっ!!だれかいませんかぁぁああぁ!」

 突然、ゆいが部屋に大声で呼びかけやがった。少しは躊躇ちゅうちょしようよ……。

「てへへ~。ゴメン」

「ったく……ここは仮にも人ん家なんだからな。」

 一言だけ注意をして、俺も声だそうかな?なんて思った刹那せつな、廊下の奥から2つの人影が現れた。俺から見て左にいる人(見た感じ女性かな?)が言葉を紡いだ。

「本当に来たのね。…まあ私が呼んだのだから」

 その女性(確定)は頭のてっぺんから足のつま先まで何から何まで唯そっくりだった。そのことを唯に問うてみるとこの少女は〈もう一つの並行世界アナザーワールド〉の唯なのだと言う。

 さっきまで無言だった紅莉あかりが口を開いた。

「ってことはその隣にいるのって……」


「―――そう、僕がこっちの世界の『神裂悠真かみさきゆうま』だよ」


 俺は耳を疑った。

「なっ……」

「どうしたの悠真?」

 訝しげな表情で俺の顔を覗き込んできた。


―――――顔近いなぁ……


 そのライトブラウンのセミロングの髪から花の甘い香りが漂う。危うくそっちに意識が持ってかれるところだった……。

 気を取り直して……

「何故一人称が「僕」なのっ!?」

「「「「「「えっ!?そっちっっ!!」」」」」」

 あるぇ?何故か全員に突っ込まれたんだけど!?俺何か変なこと言いました?

「―――と、とにかく詳しい説明をするからひとまずリビングにいきましょ」

 スルーされた。

「……うん。マスター、行こっ?」

「レスティアに言われちゃあしょうがないな」

 

 俺たちはリビングにある椅子やソファに思い思いの場所に座り、エレナへ視線を向ける。

「さて、ここに来る前に一通り説明した通り、今この世界ではとある厄災が迫っているの」

 そんな一言から話ははじまった。

「例えばさっき家の前で見たあのゴーレムとか、オオカミとかさまざまな形をしているのだけど…これらを討伐すればたぶん解消されると思うんだけど……」

 そこで言葉を止める金髪紅眼少女さん。なにやら思い詰めたような複雑な表情をしているけど……

「エレナ、どうかしたのか?」

「……ううん。何でもないよ。―――それと厄災の討滅は絶対じゃないって言うのが一番の悩みどころなのよ」

 ―――――絶対じゃ……ない……?!

「つまりその厄災とかなんとかを倒してもこっちの世界アナザーワールドを救う(?)事が出来るわけでは無いっていうのかよ!!」

「……え、ええ」

「……だとしたら、どうするの?」

 無表情かつあまり抑揚の無い声で俺がもっとも訊きたいことを問うた。……というかレスティア、今の今まで一切喋って無いような……

 そんなことはいい。今はどうすれば解消出来るかだ!エレナの話だとさっきのやたらデカイゴーレムをぶっ倒してもこの世界に起こっている災厄を止められないって事だけど……。

(―――んっ?)

 ちょっと待て!

「なあエレナ。何でお前はそんなことが言えるんだ?しかもわりと詳しい気がするしな」

 何でそんなことが分かるんだ。まるで事前に調査したような感じがしてならない。

 当の本人は「……えっと………」と困り果てたような顔で俯いてしまった。やっぱりなんかあるんだな。

「どうなんだ?」

「……そ、それは―――」

とエレナが口を開いた瞬間、リビングの扉が勢い良くガバッ!っと開かれた。


「その件については私から話すよ―――兄さん」


「―――――……えっ?!」

 俺は扉を凝視したまま、己の眼を疑った。

 んっ?何故って?―――それはな……


「な……なんでお前がここに、居るんだ―――美空みそら


「えへへ~驚いたかな?兄さん」

 そう。俺はこの少女―――神裂美空かみさきみそら―――の兄貴なのだ。

 癖の無いつややかな黒い髪を側頭部で結んだツインテール、幼さの残った整った顔立ちにぱちっとした大きな黒の瞳。大きくは無い申し訳程度の小さな膨らみ。そして精霊使いとしてもそれなりに腕の立つ俺の自慢の妹だ。

 そんな可憐な妹が何でここに居るんだ???

 すると美空はふふっといたずらっぽく微笑んだ。

「それはね―――」


―――――兄さんに兄さんの正体を伝える為なんだよ


 ……えっ?―――――

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