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2話 迎えに来たママの王子様

 レオディーナの朝は早い。東から太陽が昇り始めた頃には寝床から這い出て、簡単に身支度を整える。そしてバラックの外に出て、共用の井戸から水を汲みに行く。

(水の調達も、魔法で済ませちゃえば早いし楽なんだけど……)

 そう思いながら井戸まで歩いていくと、顔なじみのスラムの住人たちと眠そうな顔のチンピラが一人立っていた。


「おはよう、レオディーナ。ナタリーは今日も朝帰りかい?」

「おはよう、おばさん。そうみたい、チップを弾んでくれる紳士だといいんだけどね」

 顔なじみと挨拶を交わし、列に並ぶ。こうしたコミュニケーションがここでは実は大切だ。


「そう言えば、次の炊き出しは三日後だそうだよ」

 このように、世間話の一環として役立つ情報を教えてくれるからだ。

「そうなんだ。白いパンと柔らかい肉のスープだと嬉しいな~」


「そこまで期待できないね。やるのは国王陛下や公爵閣下じゃなくて、どこかの伯爵様だから。嫡男様が満一歳のお誕生日を向かえた記念だとさ」

「そっかぁ。まあ、タダでもらえるなら何でもありがたいけどね」


 そう井戸端会議に興じていると、チンピラがレオディーナに近づいて「おい」と声をかけてきた。

「ナタリーの所のガキだな? 今月の井戸代を出しな」

 レオディーナたちが水汲みに使っているこの井戸は、王国政府が税金で維持管理していることになっている。しかし、その実態はスラムを牛耳るギャングが運営していた。


 やる気のない役人に代わってギャングの構成員たちが井戸を整備し、住人達が周りでトラブルを起こさないよう目を光らせている。その対価に、彼らは住民達に使用料を要求する。

「はいよ、これでいい?」

 そんなチンピラにレオディーナは素直に金を差し出した。これも、水汲みを魔法で済まさず井戸を使う理由だ。


 井戸を使わなければ、ギャングに「あの母娘は水をどうやって調達しているのか?」と怪しまれるかもしれない。この国では珍しい肌の色をしているナタリーとレオディーナは他の住人よりも目立ち、気を惹きやすいからだ。

 金を払ってでも井戸を使って見せたほうが安全なのだ。


「足りねぇ」

「先月はこれでよかったじゃない。日照りでもないのに値上げしたの?」

「お前の母ちゃんが一晩相手をしてくれるなら、俺が立て替えてやってもいいぜ」

「はいはい、払えばいいんでしょ」


 仕方なく、追加で銅貨を差し出す。内心、このチンピラの尻に『焚火』の魔法で火をつけてやったら爽快だろうなと考えるが、考えるだけに止める。

「フン……」

 銅貨を受け取ると、チンピラは鼻を鳴らして定位置に戻っていった。その後は持参した瓶に水を汲むまでは平和だった。


「っ!?」

 水で満ちた瓶を持ってバラックまで戻ろうとしていたレオディーナの背に、石が当たった。こっそりかけていた効果弱めの防御魔法のおかげで、怪我をするほどじゃない。当たった場所がちょっと痛かっただけで、痣にはもちろん擦り傷にだってなっていないだろう。


「当たった、当たった!」

 レオディーナが振り返ると、彼女と同じくらいの年頃の子供たちが数人纏まっていた。一人が得意気に笑っていて、それ以外の子供は悔しそう舌打ちしたり、レオディーナを見て笑っている。


「瓶が割れたらどうしてくれるのっ!? 的当てだったら他でしろ、下手クソ!」

「異国女が怒ったぞ! 逃げろ~っ!」

 カッとなって怒鳴りつけると、子供たちはゲラゲラと笑いながら逃げていく。


「フンッ、こっちはお祖母ちゃんの代から王国生まれだっての」

 そう鼻を鳴らして、じろりと何もしなかったチンピラを睨む。金をとっている以上、この井戸の周りはチンピラが属するギャングの縄張り。そうである以上、彼はレオディーナに石を投げた子供達を怒鳴りつけ、拳骨をくらわせるぐらいの仕置きをしなければならない。


「……」

 しかし、レオディーナに睨まれたチンピラは子供達を追うどころか、口元を歪めて彼女を笑うと顔を逸らす。分かりやすい見て見ぬふりだ。


(まあ、最初から期待していないけどね)

 レオディーナ、そしてナタリーが石を投げられるのはこれが初めてではない。何日かに一回はこういう目に合う。

 それもこれも、レオディーナたち母娘の褐色の肌が一部の人間にとって印象が悪いからだ。数年前にラドグリン王国に侵略戦争を仕掛けてきた国の民の肌が、褐色だったのだ。


 スラム街の住人の中には、徴兵によってその戦争に立たされ、そこで負った傷のせいで働けなくなりここに堕ちた者もいる。井戸の傍に立っているチンピラも、そんな一人なのかもしれない。

 ……ちなみに、レオディーナの先祖の出身国はこの国に侵略戦争を仕掛けてきた国は別の国らしい。なので、彼女たちにとっては理不尽な八つ当たり以外の何物でもない。


 しかし、レオディーナはその事に拘っていなかった。父親のいない娼婦の子供という弱い立場の者が虐められるのは、スラムでは珍しくもなんともない。前世でも、そういうものだった。自分の場合は、そこに肌の色という要因が一つ加わったに過ぎない。


 それに、同情してくれる人も意外と多い。

「大丈夫だったかい、ディーナ? 怪我なんてしてないだろうね」

 その一人が、ご近所さんの中年女性だった。

「うん、大丈夫。当たり所がよかったみたい」

「そう、ならよかったよ。そうだ、今日、都合がよければまた刺繡を見てやろうか?」

「本当っ!? じゃあ、母さんが帰ってきたら刺繍道具を持って行くね!」


 この中年女性は、スラムに堕ちる前は服飾店で働いているお針子だったという前歴を持っており、レオディーナは彼女から度々刺繍や裁縫を習っていた。

 他にも元商人から計算と帳簿の付け方を、元騎士からは読み書きと歴史を教えてもらっている。


「ああ、待ってるよ。ナタリーにもよろしく言っておくんだよ」

 もちろんタダではない。彼女たちは月謝代わりにナタリーから、来なくなった客から受け取った装飾品やそれを売った金、店から持ち帰った客の残し物等を受け取っている。

 さらにこの中年女性の場合は、レオディーナに教える際に彼女が繕った成果物も自分の物にしていた。


(本当に、ありがたい。助かる)

 その程度の対価で平民なら読み書きと四則計算が出来れば十分通用する国の、学びの機会が無いはずのスラムで教育を受けることが出来る。むしろ安い。特に中年女性の場合は、刺繍する布まで彼女の持ち出しだ。


 前世の記憶をもつレオディーナだが、彼女の前世は文系だった。算数は出来るが数学となると怪しくなるし、簿記は苦手。裁縫は学校で習ったきり。何より、このラドグリン王国の言語や歴史は前世の記憶ではどうしようもない。


 そんな自分の知識の穴を今の内から埋められるのは、幸運でしかない。前職で培った知識と技術を安く教えてくれる隣人たちと、彼女らに月謝代わりに色々払ってくれる子供の教育に理解ある母親に感謝の念は尽きない。


「おはいま~」

 その理解ある母親、ナタリーが酒の臭いをさせて帰って来た。どうやら、朝帰りの理由はレオディーナが予想していた通りのようだ。


「おはよう、お帰り。ママ、朝ごはん食べる?」

「んぅ~……食べるぅ」

 酒がだいぶ残っているナタリーをバラックに入れ、手早く彼女の分の夕食を暖め、朝食にする。


「いただきまふ……」

 そして眠そうな顔のまま食べる母に、レオディーナは次々に魔法をかけていく。

「『解毒』、『避妊』、『治癒』、『ケア』――」

 回復魔法で、残った酒や店で出される質の悪い避妊薬を解毒。その後魔法で『避妊』し、酒や薬の副作用で荒れた喉や胃の粘膜を『治癒』、髪と肌もケアしておく。


(この程度の回復魔法でも、もっと早く使えるようになっていたらお祖母ちゃんはもっと長生きできたかな)

 ふとそんな思いが過り、レオディーナはよく祖母が座っていた位置に視線を向けた。その向こうの壁には、遺影代わりの祖母の絵が飾られている。レオディーナが、記憶しているものを紙に写す『転写』の魔法で印刷したものだ。


「ふぅ~、ありがとう。おかげでママ元気いっぱいだわ」

「眠そうな顔で言われても説得力が無いよ。ほら、顔を洗ってお化粧を落としたら横になって。

 あっ、そうだ。おばさんが裁縫を見てくれるって」

 感傷からすぐ意識を現実に戻したレオディーナは、サクサクと要件をナタリーに伝えていく。


「分かったわ。お土産のドライフルーツから何個か持って行ってあげて」

「うん、渡しとく」

 そうしてナタリーが横になったら、防犯用の魔法をバラックにかけてレオディーナは中年女性に刺繍を習いにいった。


 そして昼前には中年女性の所から帰り、隣の菜園から追加の食材を収穫して手早く昼食を準備する。酸味の強い青野イチゴのソースをかけた雑草のサラダに、硬いパンと干し肉の欠片で作ったパン粥。

 それを起こしたナタリーと一緒に食べ終わったら、食後の運動を兼ねたレッスンだ。


「思うんだけど、ママのダンスってあってるの?」

「多分ね。私もお母さん……お祖母ちゃんに習っただけだから」

 狭いバラックの中で器用に社交ダンスを踊るレオディーナとナタリー。元貴族だった事に執着していた曾祖父母は、娘の祖母に貴族社会では必須なダンスやお茶会のマナーなどを教え込んでいた。そして、祖母はナタリーにそれを伝え、今はレオディーナが習っている。


 親子四代に続く伝統といえば聞こえはいいが、貴族社会で通じるかは疑問しかない。

「お店でお客さんと踊るとウケがいいのよ。あなたのお父さんも褒めてくれたし」

 それはそうだろう。ナタリーは教養があれば、そして肌の色が白なら貴族を含めた富裕層御用達の高級娼館で働ける美貌の持ち主だ。そんな彼女と踊れるなら、ステップが少々間違っていたとしても気にする客はいない。


「んー、まあ、何かの役には立つのかな?」

 少なくとも、食後の運動は健康に良いはずだ。


 そして適当な時間になったら身支度を整えて、ナタリーは店に。そしてレオディーナは男装して仕事に向かう。二人の毎日の暮らしは、だいたいこのように営まれていた。順調にいけば、後一年か二年で目標金額まで資金を貯め、スラムから抜け出すことが出来るだろう。


 前世の記憶があり、魔法が使えるレオディーナがこうして目標達成まで時間をかけるのは、生まれ育ったこの環境によるところが大きい。

 前世の知識による知識があっても、彼女にはそれを活かせる力が……権力や資金、コネが無い。前世に存在してラングリン王国に無いものを作って売り出そうとしても難しい。


 魔法の力技でスラムを抜け出そうにも、レオディーナが使える魔法は限られる。魔法が使えることを隠しているため、攻撃魔法等の練習が出来ていない。回復魔法も、自分たちに使う以外に実践していないのだ。

 使うこと自体は出来るだろう。『焚火』の魔法に普段の何倍もの魔力をつぎ込めば、人も家も飲み込む大火になるはずだ。同じように魔力をつぎ込めば猛毒も『解毒』で消せるし、重傷も『治癒』で治せるはずだ。


 しかし、もし上手くいかなければ? 経験のない攻撃魔法を実戦で失敗したら? 配分を間違えて敵を倒しきる前に魔力が底を突いたら? 傷を負わされた時、痛みや焦りで回復魔法に失敗したら?

 そう考えると、レオディーナはぶっつけ本番で脱出を敢行する気にはなれなかった。


 また、スラムの外も楽園という訳じゃない。ナタリーの元娼婦という前歴や、レオディーナに父がいないこと、そして二人の肌の色は変わらない。スラムの外でも二人の社会的な立場が弱いのは同じだ。

 何より、今の暮らしは楽ではないが安定している。それを危うくしてまで焦って行動を起こす理由が薄い。


(とはいえ、こうして『行動しない理由』ばっかり考えるのも良くない傾向だよね)

 昨日と同じように男装して『レオ』と名乗り、靴磨きの仕事をしながら彼女はそう内心溜息を吐いた。

(でもスラムの外は物価が高い。今のお金じゃあ、安宿暮らしで切り詰めて三か月ってところかなぁ。いっそ王都の外へ……行って定住に失敗したら詰んじゃうよね。

いや、でもママと一緒にサバイバルって手も……ないな。この世界にはイノシシやヒグマより怖い魔物がいるのを忘れてた)


そう思い悩みながら暮らしていたレオディーナだったが、数日後にはその必要はなくなった。

伯爵家主催の炊き出しでもらった黒パンとチーズの残りをメインにした昼食を終えた昼下がり、そろそろナタリーが店に行く準備をしようとしていた頃だった。


 スラム街では珍しい馬の蹄と車輪の音が聞こえてきたと思ったら、レオディーナたちのバラックの前で止まったのだ。

「ナタリーっ! ここで暮らしていると聞いた! 私だ、アトリだ!」

「っ!? アトリ!」

 自分を呼ぶ声に、ナタリーが弾かれたように走り出しバラックの粗末な戸を開ける。


 そこから入って来たのは、レオディーナには見覚えのない男だった。茶髪と口髭を上品に整えた中肉中背の、スラムではまず見ない上品な身なりをした三十代ぐらいの人物だ。その男と母は、情熱的に抱きしめ合っている。


「ナタリー、無事でよかった! 迎えに来るのが遅れてすまない!」

「いいのよ、アトリ。こうして会いに来てくれただけでも、私は幸せだわ」

 そんな母と見知らぬ男を見て、レオディーナは驚きつつも彼が誰なのか察した。母の上客がプライベートでデートの誘いに来た、という訳ではない。


「お、お父さん?」

 多分、あれが母の待っていた最愛の男性。自分の父なのだと。

「君は……?」

 声をかけられてようやくレオディーナの存在に気が付いたのか、ナタリー越しにアトリと呼ばれた男が彼女に視線を向けた。


「そうよ、アトリ。あなたと私の娘、レオディーナ」

「私と、君の――」

 戸惑う父の声に、レオディーナは心臓が縮み上がるような不安を覚えた。この世界に、前世のようなDNAによる親子鑑定は無い。見た目から、自分が母の娘であることは疑いようがない。でも、父は自分の娘だと認めてくれるだろうか?


 もし、自分の娘じゃないと言われたら。この世界にたった一人の家族の、ママの最愛の人に拒絶されたら、どうすればいいのか。


「あぁ、そうか。私と君の……おいで、レオディーナ。パパだよ」

 しかし、アトリは彼女に向かって腕を広げ、優し気に微笑んだ。彼女と同じ、紫色の瞳で。

「お父さ……パパっ!」

 反射的にレオディーナは父の胸に飛び込んでいた。安堵のあまり涙が零れるのを止められなかった。


「アルベルト様、早く……そちらのお嬢さんは?」

 アトリの背後からのっそりと、帽子をかぶった四十代ぐらいの人物が現れレオディーナに視線を下ろす。

「私と彼女の娘だ。一緒に連れていく。二人とも、彼はパウル。私の友人だ。

 二人とも、事情は後々話す。私に身一つでついてきてくれ。新しい家に案内する」

 どうやらアトリは急いでいるようだ。誰かに追われている、という訳でもなさそうだが。


「アトリ殿、身一つでは……お嬢様の分が」

「しまった、そうだった! レオディーナは荷支度をしてくれっ、ただしできるだけ早く!」

 しかし、レオディーナを連れていくことは予定になかったらしい。とはいえ、荷物を持って行くことが出来るのは彼女にとっても好都合だ。


「うん。パパ、パウルさんって信頼できる?」

「ああ、出来る。ここに連れてきたのがその証拠だ」

「分かった。じゃあ、『念動』!」

 レオディーナは魔法で、素早く荷物をかき集める。男装用の衣服を含めた着替えに、裁縫道具。それに菜園で栽培している草の種やキノコの菌を保存している瓶。何より苦労して貯めてきた脱出資金と、祖母の絵。


「これは魔法? レオディーナ、君は魔法を使えるのか?」

 驚いて声をあげるアトリに、目を白黒させるパウル。それに「うん」と言葉少なに頷きながら、レオディーナは集めた荷物を背負い袋に収めていく。


「あ、ディーナ、ママの大事な物もお願いっ!」

「オッケーっ」

 最後にナタリーの思い出の品を収めた宝石箱を入れ、荷造りは終わった。


「終わったよ」

「よし、じゃあ詳しい話は馬車の中でしよう。パウル、頼む」


 背負い袋を受け取ったアトリは馬車の荷台に積み込み、パウルが御者台に座り、手綱を握る。それに続いてレオディーナが外に出ると、近所の住人たちが馬車を遠巻きにして様子を伺っていた。


「おばさん、おじさんっ! 小屋の中に残っている物はおばさん達の自由にして! お酒もあるからねっ! それと隣の小屋の中には食べられる草と茸があるから! ちゃんと火を通すんだよっ! それじゃあ、さよなら! 色々教えてくれてありがとう!」

 その中に顔見知りを見つけたレオディーナは、そう捲し立て別れの挨拶を一気に済ませると、母と馬車に乗り込む。


 持って行けない物も、どうせなら親しい人達に使ってもらいたい。少なくとも、自分に向かって石を投げてきた連中や金をとるばかりで頼りにならないチンピラには、渡したくなかった。


「パウル、出してくれ」

 アトリの声に応えて、馬車が走り出す。

(思わぬ形でスラムから脱出できた。……あっ、ギル坊ちゃんたちどうしよう?)

 目まぐるしい展開に、金持ちの坊ちゃんたちのことを忘れていたこと気づいたが、すぐにどうにもならないと諦めた。


(坊ちゃんたち、あたしの男装姿と偽名しか知らないしなぁ。あたしも坊ちゃんの本名も知らないから、手紙の出しようもない。伝言を残しても伝わらないし、諦めるしかないよね)

 とはいえ、探せば会える気もする。


(お付きのテッドはともかく、この国で黒髪は珍しいから探しようはあるかな。会えても、向こうにとってあたしはもう用無しだろうけど)

 彼らが必要としているのはスラム育ちで何かと便利なレオ少年であって、レオディーナではない。

 それに、つい男装用の服も持ち出したが彼女がレオになる必要ももうないのだ。そう思うと、少し寂しい気がした。


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