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天邪鬼な断罪執行人  作者: nao19000
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第9話 対決〇ル?

夏。お盆。

そう、会社員の短い夏休みである。


「やばくない?」


都市伝説界隈が騒がしくなっている。

行方不明者の数が増えている。

例年のように数字だけ見てというわけではない。

名前の知られている人が失踪しているので”神隠し”、

と都市伝説界隈でいろいろ推測していた。


そんな中、海外から有名な超能力者が招かれた。

警察もなりふり構っていられない。


「エ〇?違う探偵じゃない。大丈夫だ。

 亜空間庫ってどこにあるんだ?

 超能力者が家を指したら困るんだが。

 あっちに捨てるか。

 魔物に喰わせると味を覚えそうで嫌だな。

 いいや、家に来ても証拠はないし。」


[Side 超能力者]

「お探しの人達の存在は確認できません。

 消失したようです。

 それぞれの消失した場所はわかりますので、地図を用意してください。」


名探偵〇ルのごとく調査結果が示された。

失踪日時からミコトの住む町から広がっていったことが見てとれる。

だからどう、というわけではないが、なんらかの怪異がその町から日本全土に広がっていった。


超能力者曰く、

「この事象による失踪者は、日本の外では確認できません。

 日本全土に広がったのに、そこからは広がっていません。

 怪異といいましたか?

 それの勢力範囲が日本だけなのでしょう。

 波紋のように広がるならば、半島も範囲内に入りますから。

 日本特有の怪異なのでしょう。

 全土に広がるまではその町にいたかもしれませんが

 ずいぶんと日がたっていますからね。

 移動していない保証はありません。」


八方ふさがりである。


「この報告で終わりになるといいな。

 成果がでないことが何となくわかっているのに、調査続けるのしんどいな。」


こっちの〇ルは優秀?である。

決して怪異に手はださない。

悪意は向けない。

結果をたんたんと報告するのみで、我関せずといったところ。


ほかの人はそうはいかない。

悪意がつのっていく。

誰もいないところで頭をはたかれる、

誰もいないところで足が引っかけられる。


恐がりな人はその時点で悪意が霧散するが、

気が強い人、短気な人が、怪異に向けた悪意をつのらせていく。


そしてまた、頭をはたられ、足を引っかけられ。

きれて暴走したものは突然に失踪となる。


目の前で消失する事例がだんだんと多くなり、怪異は都市伝説界隈から抜け出す。

怪異が日本に在ることが、誰の目にも明らかとなった。


消失は、早朝か早晩。

怪異の活動時間帯は外出しないようにと意味のない注意喚起がでる。


「自宅で消失する人だっていたのに、何を言っている。」


行政もどうしようもなく注意喚起しかできることはないのだが、

あまりにも意味がないことから、受ける側の悪意がつのる。

悪循環である。


ミコトは知らない。

日本が高天原化してきていることを。


ミコトを除いて、心穏やかなもののみがいる国に変わっていく。


意味がわからず、得体がしれない。

国外脱出できるものは脱出。

藪をつつくわけにはいかないと、海外からの関わりはなくなっていく。


結果、国内にいる人はどんどん減るが、

ネットでつながっているため、リモートの延長気分で、

生活はあまり変わっていない。


職人は剛毅だ。

嫌なこと、辛いことは、酒を飲んで騒いで忘れる。

そんな職人を相手する飲み屋も剛毅だ。

まあ、嫌な奴がいなくなったから、一緒に騒いでいるだけかもしれないが。


ミコトの嫌がらせ相手が日本にいなくなって久しくなった。

ニュースもドラマもほのぼのしたもの一色だ。

その裏、漫画とアニメは過激になっていく。

ただし、作り手もヒーローものか勧善懲悪ものしか作らない。


[Side海外]

「近寄ってはいけない。」

「仕事の付き合いはする。が、通常の取引だけだ。

 変な考えを持つな、巻き込まれるのは嫌だ。」


日本は完全なる独立国家になった。

もともと独立はしていたが、多方面からちゃちゃを入れられていたのが、

全くなくなった。

ここで、衰退しそうなものだが、質素倹約ができないものは全て退去済みなので、

あまり、問題はでない。


日本が質素倹約になって困る人間がここに。

「最近日本でゴミがほとんどでなくなったな、。

 回収範囲を海外に広げていくか。

 海外の廃棄場所ってわかりづらいんだよな。

 廃棄場所じゃなかったら窃盗になっちゃうし。」


廃棄場所でも黙って持ち出すのは、国によっては窃盗である。

日本もそうだが、誰かが回収するせいで、廃品がほとんどなくなり、

廃品回収業はみな撤収すみ。

行政によるゴミ回収のみ残った。

こちらはゴミがないことにこしたことはないため、

回収場所に何も廃棄されてなくとも気にしない。

ゆえに、ミコトの勝手な廃品回収については、

全く表ざたになっていない。


このため、ミコトは罪悪感を覚えることなく過ごしているわけだが、

過去、こうした些細な事を積み重ねて悪意を集めたのではないだろうか。

自覚がないため。改心しようがない。


すでに、ミコトへの悪意は存在しない。

全世界にサーチをかけても見つからない。


「やること減ったな。んじゃ、外国の悪者退治を始めようか。

 宗教とかよくわかんないんだよね。

 善悪基準はサーチ任せていいか。」


怪異の世界進出が始まる。


ミコトに勝手にエ〇扱いしている超能力者は、巻き込まれてしまうのだろうか?


その超能力者とは別のところで、怪異に対応できるものが現れた。


「見えている?

 あっ、叩かれた!

 避けられた!

 見えると弱い?

 あっちで対応してきた魔物いないんだけどな。

 地球人に可能性があるのか?

 もしかして、あそことは違い世界から来た人が?

 攻撃は叩くだけみたいだし、全く効かないな。

 脅威じゃないんだけど。

 怪異の正体見られちゃったから、これからどうなるのかな。」


「あっ、やられた!

 昨日と違う人だ。

 対処できる人もいるんだ。世界進出はまずかったかな。」


「〇ルみたいな人をサーチしてみるか。

 これがエ〇さんだよな。

 このパターンでサーチ!

 いることはいるんだけど、密集してる。

 チベット?密教かなんかか?

 この人体は関係ないな。

 他は・・・いない。

 うーん、何を基準にしようか。

 危険だけど天罰ごっこ続けて、次対応してきた人を参考にしようかな。」


天罰ごっこと認識していた。

一番の悪はミコトでは?


【テーマソング(YouTubeショート)】

アドベンチャーワールド

チャンネル:nao1900

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