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旅の行方
新しい世界に突入したシドたちは、王妃様を連れて一緒に住むことにした。
今までと違って集落はなく、建物を新しく新時代を象徴するものだった。
井戸や小屋などはなく、住み慣れない住宅にどぎまぎしたが、これから始まる新しい暮らしにわくわくもした。
王妃たちの親族は別の場所に住むことにし、シドは王妃を自分の嫁にしたいと思いこころに思った。育った環境がまったく違うのでどうやって気持ちを自分に向ければよいか迷ったが、自分の気持ちを正直に伝えるように心がけた。
ある星の降る夜に王妃を外に呼び出し、自分が命がけで守った王妃を嫁にしたいと告げた。
王妃はしばらく考え込んだが、まったく新しい時代を共に生きていこうとシドに答えた。
シドは自分がこれまで一心不乱に生きてきて、この瞬間が来たことに心から良かったと思った。