1/1
プロローグ
「シャル…」
声が頭にこだまする
母さん声が
「起きてシャル」
まだいいじゃんか…
夜遅くまで勉強をしてたんだ
少しぐらい休ませたって…
「えー シャルル・エンリットン著作『黒炎の騎士たち』3章から引用
雨が降る。汚れを落とし草木を潤す水ではなく激戦をしめす血の…」
「ちょっとまったああ!!」
少女の声が少年の声によって遮られる
「なんだいシャル君?こんな馬鹿でかい声を出して」
「声だすに決まってるだろ!!なに勝手に黒歴史暴露してんだよ!」
「いいじゃないか、人前で暴露されるよりましだろ?」
二ヒヒと笑う紫髪碧眼の少女
ため息をつく薄い黄土色髪の片黒片翠眼の少年
大人が見たらほほえましいと思うだろう
少女の下半身が本につながっているのをのぞけば
飽きたら削除するかもしれない