道路
動物が車に轢かれている
何の動物だか
分からないほど
肉と骨が渦巻いている
生き物だった存在として
そこにあったのだろう
分からない内に
何だろうと思いながら
消えたのだろう
答えを覚えることに
動物は時間がかかる場合もある
危険であるという感覚は
何かで覚えたのだろうと推測できる
人間だけは違う
物心つけば
ある程度の予想ができたりする
一つを習い覚えると
違うことにも応用したりできる
簡単と複雑を理解できることが
人間と動物の差なのだろう
血と肉の丸い水溜りに
最後の意思の違いが映っている
真っ白な骨が
砕け散っているが
啄む烏には余計なものらしい