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先生のために咲く花  作者: ムラカワアオイ
7/23

東京

東京駅に着く。みどりの窓口で、乗車券、特急券を購入する、私達。新幹線に乗ったことがないものだから、私、電車の仕組みが、よくわからない。陽子ちゃん、陽子ちゃん。君とは、やっとれんわ。なんのこっちゃ。ホームまでトボトボと二人の男の背を見ながら、歩く。嗚呼、雨か。時速300キロということは一時間で300キロメートル先の到着地まで行けちゃうんだな。不思議だ。タイムマシーンだ。日本の文化だ。日本の文化をご存じですか。拝啓、皆々様。私は馬鹿な一応絵描きです。吉本さんと我聞は喫煙所で、かなり意味ありげに私を見て、笑う。姫路って、どんな街なんだろう。鳥取か。いいなぁ。強くありたいと願う。人間だれしもそうだろう。人の心は百人百色。

「陽子」

「はい」

「ほな、新幹線に乗るぞ。スーツケースは我聞に置いてもらえ」

「は、はい」

「陽子さん、任せてください」

「う、うん」

新幹線のぞみ。姫路行き発車。ふうう。し、新幹線、は、速いよ。ああ。ジェットコースターだ。

「陽子。お前、何ビビってるねん」

「だ、だって速いし怖いし」

「ほなら、寝とけ。ビールを寝酒に」

「は、はい」

吉本さんは、ポケットから缶ビール。え、ポケットから缶ビール。缶ビールは温い。ごくごくごくごく。はあ。世界の文化を知ってるかい。姫路城は世界遺産か。せっかちを治したい。私という人間。師匠の言葉。

「陽子さんの絵は走っています」

が頭の中をぐるぐると。酔い寝落ち。焦りは禁物。

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