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先生のために咲く花  作者: ムラカワアオイ
16/23

ーありがとうー

いい旅だ。姫路シリーズは、今日で最後。私たち三人は、ガッツのお姉さんとフロントのお姉さんに、ご挨拶して、網干シティホテルを後にした。タクシーに乗り込み、眠い私たちは、姫路駅へと向かう。女流画家か。我聞がくしゃみをして、同時に起きた。

「あんた、よく、寝るね。そうか、元仕事柄ってヤツか」

「はい、自分は元警察官です。今も陽子さんのファンで力強くお守りします。ガードマンってとこですよ」

「はいはい、それってストーカーっていうんだよ。世間じゃ」

「自分は元警察官ですから、それは違います」

「はいはい。で、鳥取へスーパーはくとっていう特急で北へ向かうんだよね。姫路駅から」

「そうですよ。それにしても吉本さん、よく眠られますね」

「そうだね、吉本さん、冗句は言うけど、かなり、真面目で、みんなに気を遣う性格だから」

「うん、そうですね。もうすぐ、お父さんになられるわけだし。僕もしっかりしなくちゃ」

三人を乗せたタクシーが姫路駅前に着いた。運転手さんは、

「姉ちゃん等、画家さんなん」

「一応そうですけど」

「がんばりや。わし、ゴッホのヒマワリをなフランスまで見に行ったことがあるんよ。感動して、ほんま、泣いてもたわ。凄いで、ゴッホ」

笑顔の運転手さんは10円、まけてくれた。「楽しみや」とニコリ。ゴッホか。凄いな。師匠もゴッホのヒマワリを実際、フランスまで見に行ったことがある。運転手さんと同じように泣いたと師匠は言っておられて。感動か。そういう絵を描けるようになりたい。私の敵は私。もっと、頑張らなくちゃ。

吉本さんと我聞とスーツケースを持って、姫路駅のエスカレーターに乗る。みどりの窓口で、鳥取行きの、スーパーはくと、乗車券、特急券を買う。もう、ダメ女とは呼ばせないぞ。珍道中は北上するのであった。ありがとう姫路。


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