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先生のために咲く花  作者: ムラカワアオイ
14/23

9月一日

すごーい。いい景色。天候は快晴。姫路に来て、ほんとに良かったよ。さて、三人の珍道中、歩こうか。そうだな、絵になる。映画を撮るには最適な場所。円教寺へ吉本さん、我聞とひたすら、歩く。そうだ。芸術家の日比野克彦さんも、ここに、来て、お仕事をする。私は、びっくり。ラストサムライ。ぜいぜいはあはあ。山道は急だ。だけど、お仕事お仕事。写真を撮る。デッサンをする。

「陽子さん、楽しそうですね」

「うん」

「陽子。美穂がお前によろしく、頑張りすぎるなよ。と言うてたぞ」

笑顔の三人。立派なお寺が見えてきた。凄すぎるよ。お寺をデッサン。色鉛筆も使おう。頑張りすぎか。よく、師匠にも言われるなぁ。自販機でコーラをお買い上げ。ごくごく。今日は2000年9月1日。秋だなぁ。暑いけど、こういう人生に感謝。たった一度の人生だ。悔いのないように。吉本さんもデッサンを始めた。やっぱり、上手いなぁ。我聞はこんな私達を笑顔で見つめてくている。よ、よ、よ、デッサン、デッサン。出来た。名付けて、陽子の姫路書写山円教寺。出来た。私は仏さまに手をあわせて。この幸せに感謝した。吉本さんも言う。

「おお、陽子、成長したな。ええデッサンや」

「ありがとうございます」

「缶コーヒー一本、おごったるわ」

「ありがとうございます」

「さっき、師匠から留守電あってな。『楽しんでいますか。陽子さんと駐在さんによろしく』ということやったぞ」

「はい」

師匠。私の永久のあこがれ。デッサン旅行、本当に癒されます。

「陽子さん。帰りましょうか」

「そうだね。姫路っていいね」

「そうですね」

我聞と吉本さんは喫煙所で、煙草をふかして、私を優しく微笑んでくれた。

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